ぷよぷよ
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この項目では、パズルゲームシリーズの第1作について説明しています。

シリーズ全体については「ぷよぷよシリーズ」をご覧ください。

この作品の同名モンスターについては「ぷよぷよ (ゲームキャラクター)」をご覧ください。

『ぷよぷよ』(Puyo Puyo)は、コンパイルが開発し、1991年10月25日徳間書店インターメディアから発売された落ち物パズルゲーム。また、本作および以降の作品(ぷよぷよシリーズ)にブロックとして登場するスライムタイプのモンスターの名前でもある。どちらも縮めて「ぷよ」とよばれている。
制作
開発(旧ぷよ)

テトリス』の登場により空前の落ち物パズルゲームブームとなり、1980年代末から1990年代初頭に掛けて各社から二匹目のドジョウを狙った多くの亜流作品のパズルゲームが登場した。『ぷよぷよ』もまた、そのような時代に生まれたパズルゲームの一つであり[1]、80年代当時に徳間書店より発行されていたゲーム専門雑誌『ファミマガ』の読者参加型企画「ファミマガディスク」から生まれた企業とのタイアップゲームとして開発された。

ディレクター&サウンド担当の塚本雅信及びデザイナーの森田健吾は当時『DiscStation』に掲載されたユーザー投稿ゲームに着想を得て、ドミノの牌が降ってきて、同じ数字や連番になるように積む『どーみのす』というゲームを開発していたが、遊べる段階まで実際に作ってみたところ全く面白くなかったため、作り直すことになった[2][3]。その際コンピュータRPG魔導物語』のスタッフ(初代開発者である田中貢がプロジェクトの合間に遊びで作っていたものを元に、米光一成を中心としたチーム)が関わり、落下するブロックを『魔導物語』に登場するぷよぷよに置き換え、それに伴いルールも一新した別のゲームに作り変える形で開発した[1]

米光によると、当時スタッフはやる気をなくしていた上に、デザイナーが次の企画に入っていたため新しいデザインが用意できなかったとニュースイッチとのインタビューの中で振り返っており、スタッフのやる気を出すためにぷよぷよに置き換えたと明かしている[4]。米光はぷよぷよを選んだ別の理由として「自分が大好きな『テトリス』の、横一直線に並ぶと消える数学的でソリッドなルールが面白いと思っていた。ただし、それを踏襲すると二番煎じになるため、ソリッドの正反対であるソフトをテーマにすると全く違うものになると考えていた。」と説明している[4]

その後、本作は1991年10月25日MSX2ならびにファミコン ディスクシステム用ソフトとして徳間書店インターメディアから発売された[5]。この時点では、雑誌「マイコンBASICマガジン」上で記事を執筆していたライターの手塚一郎が対人戦の面白さを大いに評価していたものの[要文献特定詳細情報]、大きな話題を呼ぶことはなかった[5]
開発(無印ぷよ)

旧ぷよの発売後、アーケード向けにアレンジした『ぷよぷよ』をセガから発売することとなった[5]。コンパイルは創業以来セガとの資金・制作面における関係が深かったことから、当初よりぷよぷよの新作はセガハード版から優先して開発されており、アーケード基板もセガ製のものだった。セガも落ちものパズル『コラムス』のソースコードを提供するといった協力体制が組まれた[5]。また、セガからは一人用モードをエンドレス形式にするという提案もあったが、ロケテストでの結果が思わしくなかったことから、アーケード版への採用は見送られた[1]。一方で、コンパイル社長の仁井谷正充が提案した「ひとりでぷよぷよ(対コンピュータ戦)」は、テストの評判が良く採用されることになった[1]。その後、画面とサウンドを強化し、モードや操作性などに大幅な改良を加え、対戦モード「ひとりでぷよぷよ(対コンピュータ戦)」「ふたりでぷよぷよ(対人戦)」をメインにしたアーケード版が1992年10月にセガから発売された[5]。それから2か月後の1992年12月18日[5]には、エンドレスモードに相当する「とことんぷよぷよ」などを搭載したメガドライブへの移植版がセガから発売された[5]

この他、本作が当時斬新だった点として「連鎖ボイス」が挙げられる。これは、『魔導物語』に搭載されていたキャラクターボイスを引き継いだものとなっている。制作元がセガに移った後の作品にも、非常に大きな連鎖をしたときに「ば・ば・ば・ばよえ?ん!!」と声が重なる演出が存在するが、これも『魔導物語』に登場する魔力倍加魔法「ダイアキュート」が元になっている(倍率が上がるごとに重なる回数が増えていく)。なお、『魔導物語』から継承した点としてキャラクターと連鎖ボイスが有名だが、それ以外にもBGMやフィールドを囲っている枠、状況に応じたキャラクターの表情変化などにも『魔導物語』に通じる意匠が散見される。なお、「ばよえ?ん」の由来は伊集院光ボヨヨンロックをオペラ風に「ぼよよん」と唄っていたのを、開発者には「ばよえん」と聞こえておりその響きが気に入ったからだという[6]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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