ひも_(映画)
[Wikipedia|▼Menu]

ひも
監督
関川秀雄
脚本成沢昌茂
小野竜之助
出演者梅宮辰夫
緑魔子
ロミ・山田
中原早苗
南原宏治
北村和夫
音楽内藤法美
撮影林七郎
製作会社東映東京撮影所
配給東映
公開 1965年1月30日
上映時間86分
製作国 日本
言語日本語
テンプレートを表示

『ひも』は、1965年の日本映画R-18(旧成人映画)指定[1]白黒映画東映東京撮影所製作、東映配給。主演:梅宮辰夫、監督:関川秀雄。併映『日本侠客伝 浪花篇』(主演:高倉健、監督:マキノ雅弘)。
概要

梅宮辰夫緑魔子コンビによる「夜の青春シリーズ」第1作[2][3][4][5]
ストーリー

上京した家出娘・河本静江は、愚連隊の村田浩に仕込まれ、バーのホステスとなる。懸命に働き浩と結婚を夢見る静江だが、浩は女を出世の道具に使い大幹部になりたいという野心を持つ男だった。雇れマダムのトミ子と浩が寝ているを見た静江はバーから逃げるが連れ戻されて残忍なリンチを受ける。静江はまた浩のために働くことになった[6]
スタッフ

企画:
園田実彦

監督:関川秀雄

脚本:成沢昌茂・小野竜之助

撮影:林七郎

音楽:内藤法美

美術:藤田博

編集:祖田富美夫

助監督:野田幸男

キャスト

村田浩:
梅宮辰夫

河本静江:緑魔子

的場トミ子:ロミ・山田

久保秋子:中原早苗

峰:南原宏治

花山:山本麟一

秋子の夫:北村和夫

マツ:大辻伺郎

サブ:八名信夫

ゲン:潮健児

製作経緯

梅宮辰夫は、企画は園田実彦と話しているが[7]、脚本の成沢昌茂は、企画は当時東映京都撮影所所長だった岡田茂(のち東映社長)と話している[8]。本作は前年の『二匹の牝犬』を嚆矢とする東京の風俗映画路線から生まれた一作[9]。元々岡田は梅宮をデビュー後から目をかけ[2]1964年の『暗黒街大通り』までの硬派な役から同年の『悪女』で梅宮を突如、私生活に近いプレイボーイ、女を泣かす役に方向転換させた[2]。梅宮は『悪女』の時、岡田から直接「こういう台本でやってくれ」と言われたと話している[2]。ここから1968年からの「不良番長シリーズ」に至る[2][10][11]緑魔子は本作の前年にモノクロ作品の『二匹の牝犬』、『悪女』で注目され[12][13]、本作を始め同じモノクロの「夜の青春シリーズ」で都会の吹き溜まりドラマに独自の魅力を発揮した[12][14]大原麗子はこの「夜の青春シリーズ」で際どい役を演じて[3][15][16]、足懸りをつかんだことで知られるが[8][15]、大原の出演はシリーズ2作目『いろ』から7作目『夜の青春シリーズ 赤い夜光虫』までの6作品である。
夜の青春シリーズ

「夜の青春シリーズ」は、1965年の本作『ひも』から、『いろ』、『ダニ』、『かも』、『夜の悪女』、1966年『夜の牝犬』、『夜の青春シリーズ 赤い夜光虫』、1968年『夜の手配師』までの8作品を日本映画製作者連盟では「夜の青春シリーズ」としている[17][注 1]東映ビデオも2021年3月の同シリーズ初ソフト化に際し、同様にその8本をシリーズ全8作品とした[5]。他の文献では1968年の『?トルコ風呂』を加えて全9作とするもの[18][注 2]。『夜の手配師』『?トルコ風呂』も入れず全7作品とするものがある[21]。このうち、『ひも』、『いろ』、『ダニ』、『かも』の四作品は当時二文字シリーズと呼んだ[2][22]。また『かも』の後もすぐには「夜の青春シリーズ」と呼ばれず、一連の「夜もの」などと呼ばれていた[23]山根貞男はこのシリーズを「夜の盛り場シリーズ」と称している[24]。「夜の青春シリーズ」は全てモノクロ作品で、うち7作品が当時全盛だった東映任侠映画カラー作品との併映だった[12][注 3]。『夜の手配師』のみ一般映画で残りは成人映画である[5]。「夜の青春シリーズ」は、全作ほぼ似通った筋立てで[18]ホステススカウト女衒を生業とする梅宮が、非情で老獪な女性操縦法を駆使して女から金を吸い上げ、ラストは女が自殺したり夜逃げしたりする反社会的な内容[5][18][24]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:40 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef