ひまわり学生運動
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ひまわり学生運動
政権に抗議する学生たち
日時2014年3月18日 - 2014年4月10日(23 日間)
場所 中華民国 立法院台北市中正区
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯25度2分39.8832秒 東経121度31分10.02秒 / 北緯25.044412000度 東経121.5194500度 / 25.044412000; 121.5194500座標: 北緯25度2分39.8832秒 東経121度31分10.02秒 / 北緯25.044412000度 東経121.5194500度 / 25.044412000; 121.5194500
原因海峡両岸サービス貿易協定
手段学生運動、市民的抵抗(英語版)、インターネット行動主義(英語版)
結果貿易協定の批准延期
参加集団

運動参加者

黒色島国青年陣戦(中国語版)

緑色公民運動連盟(中国語版)

公民1985運動連盟(中国語版)

中華民国政府

台湾警察庁

中国国民党

指導者



林飛帆

陳為廷

黄国昌


馬英九

江宜樺


ひまわり学生運動
各種表記
繁体字:318青年?領立法院、太陽花學運
簡体字:318青年占?立法院、太?花学?
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ひまわり学生運動(ひまわりがくせいうんどう、中国語: 太陽花學運、318學運)は、2014年3月18日に、中華民国台湾)の学生と市民らが、立法院日本国会議事堂にあたる)を占拠した学生運動から始まった社会運動
名称

3月18日に始まったことから、当初、台湾メディアでは318学運・占領国会事件と呼ばれていた。他に318青年占領立法院・太陽花学運・ヒマワリ学運・318公民運動などという呼び方がある。現在最も一般的な呼び方は太陽花学生運動になっている。

院内の状況は、随時メディアやニコニコ生放送経由で放送され、そのヒマワリが掲げられている様子を見て、他の支持者たちも次々とひまわりを贈った。

日本の報道では、単に「台湾立法院の占拠」と報じられることが多く、太陽花学運という呼び名は一般的ではないが、一部メディアでは、この名称を紹介することもある[1][2]

中華人民共和国(中国)への経済依存が進行した香港では中国からの圧力が高まり、「今日の香港、明日の台湾」といったスローガンができた。[3]
概要周囲を警戒する警察官立法院の二階上から見た図

2014年3月17日に立法院で、中台間のサービス分野の市場開放を目指す「サービス貿易協定」の批准に向けた審議を委員会で行っていたが、与野党が携帯式スピーカーを持ち込んで、100デシベル程の「騒がしい言い合い」になっており[4]、議事の進行を担当する与党・中国国民党立法委員議員)、野党・民主進歩党に占拠された講壇に上がることさえできなかったため、時間切れを理由に一方的に審議を打ち切った[5]。そのため、反発が広がった[6]

2014年3月18日午後6時(台湾現地時間)ごろ、サービス貿易協定を反対するデモ活動が行われ、同日午後9時過ぎになって、300名を超える学生のデモ参加者が立法院議場内に進入した。

なお、民衆によって議場が占拠されたのは台湾の憲政史上初めてである[7]

立法院の外でも、学生たちを支持する市民が数千から数万人ほど集まり、デモを開いている[8][9]。抗議活動には、学生や市民のほか、台湾最大野党の民主進歩党なども、学生と歩調を合わせ、抗議活動を拡大させている[10]

議場を占拠した若い学生たちは「台湾は当然、独立自主の主権国家」と考える「天然独」世代である[11]
過程

9時54分、議場内の学生たちは警察に議場を去るよう求め、「議場を国民に返せ」と大声で叫んだ。9時56分に、青島東路にいた警察を議場から追い出そうとした学生たちと警察との間で衝突が起こり、そして学生たちは議場2階の記者席及び傍聴席にも押し寄せた。議場を占領した学生たちはさらに《318青年、立法院を占領、ブラックボックスによるサービス業貿易協定反対宣言》を発表し、その中で主に、無理矢理可決させた後の経済発展の行く末を憂慮し、それに実質的にサービス業貿易協定の審査を改めてすることを求めると示した。

また、10時20分、学生代表として林飛帆が「我々は人民を代表して立法院を奪回する」、「私たちは野党が人民の行動に加わるのを歓迎する」、「我々は馬政府及び馬総統に、直ちに自ら国会へ出向き、人民の訴えに応えることを要求する」という三つの条件を提出し、それに加えて、今回のイベントに参加した人々が3月21日まで主席の席を占領することを表示した。

王金平立法院長は、サービス貿易協定への進め方で馬英九と反目しており、学生の排除にも否定的である[12]。24日、台湾のテレビ局TVBSの世論調査では、学生たちの行動に市民の51%が賛成し、サービス貿易協定に対しては68%が反対を表明している[13]

3月25日、馬英九総統は、学生の代表との会談を提案、学生側も受け入れた[14]。ただし、会談の方法について、学生側は公開討論とするように要求するなどしている[15]。条件は折り合わず、学生側は態度を硬化させ、提案を一旦白紙に戻した[16]。3月27日、学生側は記者会見で、無期限の立法院占拠を宣言した[17]

中華人民共和国国務院は、この状況に「両岸の経済協力の進展が妨害されることを誰も望まない」と不快感を示し、陳水扁政権下の冷え込んだ中台関係に戻ると牽制した[18]

3月29日、馬英九は記者会見で、中台間で結ぶ協定に対し、立法院などによる監督権限を定めた法令を制定する考えを表明した。しかし、協定そのものの撤回は否定している[19]。学生の指導者林飛帆は、毎日新聞とのインタビューで、一連の抗議活動を「台湾の民主主義を救うためだ」と説明している[20]

3月30日、学生側は総統府周辺で抗議集会を開いた。規模は主催者発表で50万人、警察発表では11万6000人である[21]。また、香港でもこのデモに呼応して、学生を支持する市民800人が市街地でデモ行進を行った[22]。一方、4月1日には、中台統一を主張する親中派の中華統一促進党[23]など約1500人が立法院前に集まり、サービス貿易協定の賛成を訴えるとともに、立法院に侵入しようとした。こちらは警官隊に阻止され、学生たちと睨み合いとなった[24]

4月4日、馬英九は、学生らが制定を求めていた立法院などの監視機能を定めた法令案(両岸協議監督条例)を行政院で決定した。学生らの要求に対して、一定の譲歩を示したが、学生側はより透明性の高い制度を要求しており、さらにサービス貿易協定そのものを見直すよう求めている[25][26]


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