この項目では、JAXAのX線天文衛星について説明しています。東京大学中須賀研究室の小型衛星については「PRISM (人工衛星)」をご覧ください。
ひとみ[1] (ASTRO-H)
ひとみのイラスト(仏語)
所属宇宙航空研究開発機構(JAXA)
主製造業者NECスペーステクノロジー
公式ページ ⇒ASTRO-Hホームページ
国際標識番号2016-012A
ひとみ[1] (第26号科学衛星 ASTRO-H) は、2016年2月17日に打上げられた日本のX線天文衛星[7]。宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所 (JAXA/ISAS) が中心となり、日本国内の諸大学、アメリカ合衆国およびヨーロッパ諸国との国際協力によって計画が推進されていた[8]が、複数の要因によって姿勢制御系が暴走し、強度の限界を超えて回転速度が上がり続け、最終的に分解したため、短期間で運用を終了した[5]。 すざくに続く日本で6番目のX線天文衛星として、New exploration X-ray Telescope (NeXT) の検討が進められてきたが、2008年7月に開催された文部科学省宇宙開発委員会
概要
国際協力ミッションであり、アメリカ航空宇宙局 (NASA) がNeXT-SXSをエクスプローラー計画 (SMEX) の協同ミッション (MOO) に採択したほか、欧州宇宙機関 (ESA)、オランダ宇宙研究機関 (SRON)、カナダ宇宙庁 (CSA) などのチームが競争的資金を獲得して参加していた。また、国内の28の大学や研究機関、海外の23の大学や研究機関のグループが参加しており、約180名の研究者がプロジェクトチームと連携していた[9]。 日本の負担総額は衛星打上げを含めて約310億円[10]。
2015年12月11日、宇宙航空研究開発機構と三菱重工業は、2016年2月12日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット30号機(202型)で打ち上げることを発表[11]。2016年2月10日には、打上げ時刻を同年2月12日17時45分と発表したが[12]、規定以上の氷結層を含む雲の発生と強風が見込まれることから翌11日に打上げ延期を発表した[13]。その後、天候が回復した2月17日17時45分に打上げに成功し[4]、名称をひとみと決定したことを発表した[1][注釈 1]。