はるか_(列車)
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はるか
271系電車(前3両)と281系電車(後6両)
による「はるか」
(2023年12月 大正駅
概要
日本
種類特別急行列車(関空特急)
現況運行中
地域滋賀県京都府大阪府
運行開始1994年9月4日
運営者西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点野洲駅草津駅京都駅
停車地点数14駅
終点関西空港駅
営業距離129.2 km (80.3 mi)(野洲 - 関西空港間)
運行間隔30往復
列車番号(1000+号数)M
使用路線東海道本線琵琶湖線JR京都線)・大阪環状線阪和線関西空港線
車内サービス
クラスグリーン車普通車
身障者対応3号車(281系のみ)
7号車(271系のみ)
座席グリーン車指定席:1号車
普通車指定席:2 - 4・8・9号車
普通車自由席:5 - 7号車
荷物各車両に大型荷物置き場を設置
技術
車両281系電車
271系電車
吹田総合車両所日根野支所)
軌間1,067 mm (3 ft 6 in)
電化直流1,500V
最高速度130 km/h (81 mph)
線路所有者西日本旅客鉄道(野洲 - りんくうタウン間)
新関西国際空港(りんくうタウン - 関西空港間)
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はるかは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が、関西国際空港のアクセス列車として野洲駅草津駅京都駅 - 関西空港駅間で運行している特急列車である。
概要

1994年9月4日に開港した関西国際空港(関西空港)への空港アクセス鉄道の1つとして運行を開始した。琵琶湖線東海道本線)の野洲駅草津駅京都駅から新大阪駅大阪駅天王寺駅を経由して関西空港駅に至る。新大阪駅 - 天王寺駅は、南紀和歌山)方面の特急「くろしお」と同様に梅田貨物線東海道本線支線)及び大阪環状線の西側を通るルートであり、そのため当初は主要駅である大阪駅梅田)を経由しなかったが、2023年3月18日の梅田貨物線地下化および大阪駅地下ホーム開業により停車するようになった。

空港連絡特急列車の意味合いで、関空特急 (Kansai Airport Limited Express/Kansai A.P Ltd.Exp) と言う名称が与えられている。この使い分けの例として、新大阪駅大阪駅天王寺駅では、関西空港行きを「関空特急」、京都方面行きを「特急」として区別している。また、「JR時刻表」の編成表にも「関空特急[電車]はるか」と記載されている。

南海電気鉄道(南海電鉄)の空港アクセス特急「ラピート」のライバルであるが、「ラピート」がミナミの玄関口である難波駅ターミナル駅とするのに対して、「はるか」は京都駅や新大阪駅、大阪駅(梅田)方面と棲み分けされている。また、「ラピート」が停車駅を拡大したのと同様、本列車群も当初の空港アクセス専業に加えて、ラッシュ時間帯に運行される列車では停車駅を増やしたことや米原まで延伸したこともあって、通勤特急の色合いも強くなっている。ただし、現在は、野洲までの運転となっている。新大阪や京都、その先の滋賀県から乗り換えなしで関西国際空港へのアクセスが可能であり、南海の「ラピート」と比較してJR西日本の鉄道網を活用した広域アクセスで強みを見せる。

2019年6月21日、近年の訪日外国人旅行者の増加に対応するため、付属編成(3両編成)6本を増備し、2020年春を目処に「はるか」を全列車9両編成化する予定が発表された。増備される付属編成は、衝突・衝撃吸収構造を強化し、車内サービスを充実させた新形式(271系)となることが発表され[1]、2020年3月14日から営業運転を開始した[2][3]
列車名の由来

運行開始に先駆けて列車名が一般公募され、約35,000件の応募の中から選出された。最終的に空港アクセス列車であることから「空」をイメージできるもの、また「古都」である京都発着であることから「日本らしさ」、「はんなりと」といった日本的なイメージを持ったもの、としてそれに相応しい列車名を付けたとPRされた。なお応募件数1位は「流星」(315件)、2位は「はばたき」(311件)、3位は「いずみ」(和泉・泉も含む、307件)で拮抗しており、「はるか」は171件であった[4]。@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .mod-gallery{width:100%!important}}.mw-parser-output .mod-gallery{display:table}.mw-parser-output .mod-gallery-default{background:transparent;margin-top:.3em}.mw-parser-output .mod-gallery-center{margin-left:auto;margin-right:auto}.mw-parser-output .mod-gallery-left{float:left;margin-right:1em}.mw-parser-output .mod-gallery-right{float:right}.mw-parser-output .mod-gallery-none{float:none}.mw-parser-output .mod-gallery-collapsible{width:100%}.mw-parser-output .mod-gallery .title,.mw-parser-output .mod-gallery .main,.mw-parser-output .mod-gallery .footer{display:table-row}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div{display:table-cell;text-align:center;font-weight:bold}.mw-parser-output .mod-gallery .main>div{display:table-cell}.mw-parser-output .mod-gallery .gallery{line-height:1.35em}.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div{display:table-cell;text-align:right;font-size:80%;line-height:1em}.mw-parser-output .mod-gallery .title>div *,.mw-parser-output .mod-gallery .footer>div *{overflow:visible}.mw-parser-output .mod-gallery .gallerybox img{background:none!important}.mw-parser-output .mod-gallery .bordered-images .thumb img{outline:solid #eaecf0 1px;border:none}.mw-parser-output .mod-gallery .whitebg .thumb{background:#fff!important}

車体側面のロゴマーク

種別幕(281系)

種別行先表示器(271系)

運行概況京都駅30番ホームの「はるか」

2022年11月1日以降の運行概況は次のとおり[5][6][7]

基本的に京都駅 - 関西空港駅間で1日30往復が運転されているが、関西空港行きのうち朝の3号が草津発として、9・11号が野洲発として、関西空港発のうち夜間の50・54号が野洲行きとして設定されている。列車番号は10xxM(臨時は8060番台から)で、末尾2桁は本列車群の号数(臨時は号数に7980を足す)と一致している。

特急「くろしお」と同じく、東海道山陽新幹線の停車駅である新大阪駅には停車するものの、大阪駅はその北側を通る梅田貨物線を経由していたため同駅を経由しなかったが、2023年3月18日のダイヤ改正により、同駅地下ホーム(仮称・うめきた地下駅)へ乗り入れることになった[8]。ただし、梅田貨物線には独自の営業キロが設定されていないため、運賃計算上、営業キロは東海道本線から大阪駅を経由し大阪環状線に入るものとして算出する。なお、大阪環状線には運賃・料金を計算する上での特例が設けられており、大阪 - 天王寺間は実際には西九条駅を経由(営業キロ11.0km)しているが、営業キロに関しては鶴橋駅経由(営業キロ10.7km)で算出することになっている[9]

運転開始当初は需要動向の不透明さから、一部の列車が新大阪駅発着とされたが、実際にはその新大阪駅発着の列車も新大阪駅 - 京都駅間は毎日運行する臨時列車として運行されていたため、実質的に全列車が京都駅発着であった。1996年3月16日に1往復を増発し、新大阪駅発着の列車も京都駅発着に変更された。1995年には臨時列車として1往復が草津駅発着として運行された。

2001年3月3日からユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの連絡駅である西九条駅にも一部が停車するようになったが、2010年3月13日のダイヤ改正で取り止められるとともに、日中の6往復については毎日運転の臨時列車へと変更され、更に2011年3月12日のダイヤ改正以降は繁忙期のみの臨時列車[10][11][12]として運転されていた。その後、インバウンドによる利用が好調な背景もあり、2016年3月26日のダイヤ改正から再び定期列車化された[13]。2021年3月13日改正では、新型コロナウイルスの感染拡大による利用状況の見直しなどにより、京都駅・関西空港駅発10時 - 16時台の列車の全てと、16時以降の約半数の列車が運転取り止めとなった[注 1][14]。2022年7月1日より京都駅・関西空港駅発10時 - 16時台の約半数の列車が運転を再開し[6]、2022年11月1日より運休していたすべての列車が運転を再開した[7]

平成30年台風第21号の影響でに関西空港線が不通となった際は、日根野駅発着に変更された[15]。それ以外にも変更されるケースがある。
運行経路梅田貨物線を走行する「はるか」

京都駅発着の列車は、駅の西寄りにある30番のりば[注 2]を使用している。そのため京都発の列車は、まず嵯峨野線の線路を走行し、京都貨物駅構内から貨物線を通り、桂川駅付近で東海道本線JR京都線)を乗り越し、向日町駅構内でJR京都線の下り外側線(列車線)に入る。その後茨木駅から再びJR京都線の複々線を乗り越し吹田信号場へと入り、梅田貨物線を走る。

新大阪駅では3番のりばで客扱いを行い[注 3]大阪駅地下ホーム21番のりばに停車する。福島駅からは大阪環状線の最外線を経由して、西九条駅2・3番または4番のりばを通過して大阪環状線内回りに入っていく。新今宮駅手前で関西本線大和路線)に転線して同駅2番のりばを通過し、天王寺15番のりば(関西本線ホーム)から短絡線を使って阪和線に入る。日根野駅からは関西空港線へ入り、関西空港駅に到着する。

一方、関西空港発の列車は、関西空港線から日根野駅4番のりばを経由して阪和線に入る。天王寺駅手前で短絡線から18番のりば(関西本線ホーム)に入り客扱いを行う。新今宮駅3番のりばを通過してから大阪環状線外回り線に転線し、西九条駅の外側から2番目の線路を通過し、梅田貨物線に入り、大阪駅地下ホーム24番のりばに停車する。新大阪駅では、1番のりばで客扱いをし[注 3]、JR京都線上り外側線(列車線)に転線して京都駅まで走る。ただし、草津・野洲発着の列車は上下外側線を走行して、京都駅では野洲行きは0番のりば、草津発は6・7番のりばを使用する。
停車駅

野洲駅 - 守山駅 - 草津駅 - 南草津駅 - 石山駅 - 大津駅 - 山科駅 - 京都駅 - (高槻駅) - 新大阪駅 - 大阪駅 - 天王寺駅 - (和泉府中駅) - (日根野駅) - 関西空港駅

( )の駅は一部列車のみ停車。

高槻駅は朝の下り4本と夜の上り10本が停車。

和泉府中駅・日根野駅は朝の上り6本と夜の下り9本が停車。


2002年夏季には、一部列車がりんくうタウン駅に臨時停車した。

米原直通時代は米原駅 - 彦根駅 - 近江八幡駅 - 野洲駅に停車していた。

かつて新大阪駅 - 西九条駅(2010年3月以前は一部停車していたが、現在は全列車通過)間は大阪駅を経由せず、東海道本線の支線(梅田貨物線)経由で運行していた。その後、同線の地下化に伴う大阪駅ホームの設置に伴い2023年3月18日のダイヤ改正より全列車が大阪駅への停車を開始した。[16]
使用車両・編成

2024年3月16日以降の編成図[17]はるか
← 野洲・草津・京都関西空港 →

123456789
G指指指自自自指指



全車禁煙

1 - 6号車は281系、7 - 9号車は271系または281系付属編成が充当される。

繁忙期の場合、1・2・4・15号以外においても9両編成で運転する場合がある。

凡例
G=グリーン車指定席指=普通車指定席自=普通車自由席


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