この項目では、小惑星探査機について説明しています。青函フェリーの運航しているフェリーについては「はやぶさII」をご覧ください。
小惑星探査機「はやぶさ2:
(Hayabusa2)
小惑星探査機 はやぶさ2 CGモデル
(Go Miyazaki)
所属JAXA
主製造業者日本電気
公式ページ小惑星探査機「はやぶさ2」
はやぶさ2は、小惑星探査機「はやぶさ」(第20号科学衛星MUSES-C)の後継機として宇宙航空研究開発機構 (JAXA) が打上げた小惑星探査機である。地球近傍小惑星 「リュウグウ」への着陸およびサンプルリターンを行った。「はやぶさ2」という名称は探査機を用いる小惑星探査プロジェクト名にも使用されている。開発・製造は日本電気が担当した。
2014年12月3日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場よりH-IIAロケット26号機で打上げられた[1]。搭載した回収カプセルは日本時間2020年12月6日に帰還し、サンプルリターンに成功した。はやぶさ2本体は地球を離れ、別の小惑星へ向かう拡張ミッションへ移行した。 世界で初めて小惑星の物質を持ち帰ることに成功した探査機「はやぶさ」の後継機で、初号機が小惑星往復に初めて挑んだ「実験機」であったのに対し、有機物や水のある小惑星を探査して生命誕生の謎を解明するという科学的成果を上げるための初の「実用機」として開発された[3]。 基本設計は初代「はやぶさ」と同一であるが、「はやぶさ」運用を通じて明らかになった問題点を解決すべく、改良が施された。サンプル採取方式は「はやぶさ」と同じく「タッチダウン」方式であるが、事前に爆発によって衝突体を突入させて直径数メートルのクレーターを作ることにより、深部試料を採取出来るようにした。初代同様、採取した物質は耐熱カプセルに収納されて、地球に近傍まで持ち帰り、このカプセルのみを地球大気圏へ再突入させる設計とした。また、着陸用小型ローバー「ミネルバ2」(2-1A・2-1B・2-2の計3基)、およびドイツとフランスが開発した小型着陸機「マスコット」も搭載した。 先代が航行途中に多数のトラブルに見舞われたため、安定航行を目的として様々な変更が成された。「はやぶさ」のようなパラボラアンテナに代わり、「あかつき」と同様の高利得平面アンテナ(スロットアレイアンテナ)を使用し[4][5]、破損が発生した化学燃料スラスタ配管の再検討[6]や姿勢制御装置であるリアクションホイールの信頼性向上・予備の追加などの改良が行われた。
特徴
はやぶさからの変更点小惑星探査機「はやぶさ」の着陸想像図筑波宇宙センターで展示された、はやぶさ2の実物大モデル。イオンエンジンを噴射する、はやぶさ2の想像図。