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ぬらりひょんは、水木しげるの漫画およびそれを原作としたアニメーション、映画などの『ゲゲゲの鬼太郎』(旧題:『墓場の鬼太郎』)に登場する宿敵となる妖怪のひとり。作品シリーズによってそのキャラクター性は異なり、「日本妖怪の総大将」と称られることもある。 初登場は、原作漫画では『妖怪ぬらりひょん』、アニメ版ではそのテレビアニメ化である第1作の第12話で、ともに1話のみの登場である。テレビアニメ第2作では登場しない。 テレビアニメ第3作以降は鬼太郎の敵ライバルにあたる準レギュラーとして登場。「日本妖怪の総大将」という呼称の現在のイメージは、このアニメ第3作のときに形成されたものである(ただし、後述するように実質的な総大将というわけでもなく描写もコミカルだったりした)。なお、敵ボスとしての初出は、漫画では『週刊実話』版、映像では第3作の前の実写『月曜ドラマランド』版である。 頭部は大きめの禿頭で皺の深い顔、痩身で身なりのいい老人の姿。一般には、忙しい夕暮れに勝手に他人の家に上がり込み、家人のような顔をして飲み食いをするなどと言われ、タコ(海坊主)の妖怪の一種とも伝承されている。一人称はシリーズを通して「ワシ」だが、一部の作品では「私」や「俺」と言うことがあった。二人称はシリーズを通して「お前」だが、鬼太郎を「貴様」呼ばわりすることが多い。 卑怯で狡猾な手口で悪事を働き、鬼太郎と対立する。だがどこか間抜けなコメディータッチな面もある。基本的に他者を利用するのが得意な悪参謀タイプ。強い妖怪を雇ったり騙したりして、あの手この手で鬼太郎たちを倒そうと画策し、多数のシリーズで「鬼太郎の宿敵」の代表格となっている。 原作とアニメ第1作では、「山田」と名乗って人間に成りすまし裕福な生活を送る一方、盛り場で爆弾テロを起こすなどの悪事を働き、いずれ自分の犯行が鬼太郎にばれることを恐れ、鬼太郎をねずみ男と共に落とし穴に嵌めてコンクリート詰めにするが、迂闊に鬼太郎と握手したために秘術「鬼太郎つき」で手を乗っ取られる。仲間の蛇骨婆に助けを求め、穴から脱出したばかりの鬼太郎を「封じの壺」で止めを刺そうとするが、逆に鬼太郎により古代の石臼を使った「先祖流し」で先史時代に2人とも流されてしまった。他が羽織を着た和装を基本とするのに対し、ここのみ背広を着ている。 週刊実話版『野球狂の巻』では、妖怪の高校「墓の下高校」校長として登場。自校野球部の高校野球界進出に託けて人間界の占領を企むが、それに気付いた人間側の依頼を受けた鬼太郎によって生徒職員共々あの世に流された。 アニメ第3作放送と同時期に連載された、水木しげる作画ではなく水木プロ作画による『最新版』では、アニメ版と共に事実上のボスとして幾話にまたがって登場する。『最新版』ではかつて先祖流しで過去に流されたぬらりひょんが現代まで生き延び、長い間に人間の悪意を得て強大な妖力を得たという設定。三原山の噴火に巻き込まれて火口に落とされるも、最終回で伊豆大島を破壊して復活し、「食妖鬼」と呼ばれる周囲の存在全てを喰らい尽くす怪物となっていた。この状態では自我や知性というものは完全に失われており、目玉の親父も鬼太郎に逃げることを勧めた。最後は鬼太郎の捨て身の攻撃「鬼太郎ミサイル」で粉々に破壊された。 『鬼太郎国盗り物語』では、箱根城でのムーとの決戦の際、妖怪存亡の危機に毛目玉に口説かれて鬼太郎たちに加勢。輪入道部隊、一つ目部隊、狸部隊、カラス天狗飛行隊を指揮し、敵の「ひとだま爆弾」攻撃には、ひとだま食いを召喚して反撃するなど、総大将に相応しい戦力を駆使した。 『妖怪千物語』(ほしの竜一作画)では、第25話で姿を表す。鬼太郎を裁判の罠にかけるが、結局は怒りに燃える鬼太郎のパンチで敗れ、天狗ポリスに500年の溶解刑に処刑された。 アニメ第5作ベースのWii版ゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大運動会』ではミッションのボスキャラクターとして登場し、部下を使って戦うなどずる賢さを見せる。全てのぬらりひょんのミッションをクリアすると隠しキャラクターとして使えるようになり、応援席では鬼太郎以外の仲間には辛辣だが宿敵の鬼太郎に対しては激励に近い発言をする。 PlayStation 2版ゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』では、アニメ第6作に先駆けて水木の妖怪事典準拠のデザインで登場。吸血鬼エリートによって洗脳されていたが、鬼太郎たちの活躍で洗脳が解かれた。条件を満たすと、仲間になることが可能。 原作初期とアニメ第1作では「策謀を巡らすことには長けているが、特に攻撃的な妖術を使えるわけではない」とされていたが、後に「妖怪の総大将」という設定が定着するにつれ、徐々に多彩な技を使うようになっていく。
概要
妖術・技
爆弾
原作やアニメ第1作では本に隠したダイナマイトや柄付手榴弾などを家や乗り物などに投げ込んで爆破している。第3作第4話で使った爆弾は水晶玉のような形状で、爆発力よりも化学的に鉄やコンクリートを脆くする型の模様で、爆煙が充満した後、ビルが崩れ落ちる描写がされている。また、鬼太郎つきのために車内で誤爆した際、自動車は解体したが乗っていたぬらりひょんたちはほとんど無傷だった。第4作第47話では天狗ポリスから逃走する際に煙幕弾を使用するが、誤って原始時代に繋がるゲートを通ってしまった。第5作では指に挟める大きさの手投げ弾を敵味方入り乱れた戦いに度々使用し、第8話や第26話では撤退する際に煙幕弾を使用した。