ぬか
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小麦の糠。

糠(ぬか、: Bran)とは、穀物を精白した際に出る果皮種皮胚芽などの部分のことである。


目次

1 概要

2 利用

3 主な成分

4 関連項目


概要

イネ科植物果実穎果と呼ばれる形態で、表面を一体化した果皮種皮で硬く覆われている。これを除去する過程が精白で、この際得られる穎果の表層部分が糠である。日本では、一般にから出るものがよく知られるため、「米糠」のことを単にこう呼ぶ場合が多い。他に、大麦の糠は「麦糠」、小麦の糠は「ふすま(?)」という。多くの穀物では穎果の外層が胚乳よりももろいため、精白に際して表面に衝撃を与える(搗精)ことで糠が微細片となってはがれるのでこれをふるいわけて分離する。小麦の場合は胚乳が穎果の外層よりももろいため、穎果全体を粉砕して製粉するときに細かく砕けず粗大片として残るふすまをふるいわけて分離する。
利用

単品では使用されることが少なく、油分が多いことから油(米ぬか油)を絞る、あるいは栄養価が高いことから漬物の一種であるぬか漬けの「ぬか床(ぬかみそ)」として使用される。精白せずに玄米全粒粉といったかたちで、糠ごと穀物を食べることもある。また、タケノコの調理をする際に行うあく抜きと鮮度保持のための下茹での際に、水溶性ビタミン(特にB群)の流出を抑える目的で使用する場合がある。ビタミンB群を多く含むため、米糠は明治期に脚気に効果あるとされた。この報告は正しかったが、当時の識者からは嘲笑で迎えられた。

福岡県北九州市小倉門司地区や行橋市など旧小倉藩に属する地域では、などの青魚をぬか床(糠味噌)その他の調味料で煮るぬか炊き(北九州では「じんだ煮」と称する。「じんだ」はぬかみその意の古語方言化したもの)がポピュラーな郷土料理となっている(→鰯のぬか炊き)。現代では「ぬかみそ」と言えばぬか床のことであるが、古来は大豆や、などと合わせて醸造された「ぬかみそ」が現代の味噌のように直接食用とされていた。「ぬか炊き」はその名残である。

日本では合成洗剤が普及するまで、米糠は洗剤としても広く用いられていた。米糠に含まれるγグロブリンというタンパク質界面活性剤の役割を果たしているとされている。布袋に包んで、を磨き上げるなどの掃除にも利用された。

家畜家禽飼料に配合されることがあるほか、キノコ栽培の重要な資材にもなっている。

近年では脱脂した米ぬかを原料するRB(Rice Bran:米ぬか)セラミックなども開発されている。軽量ながら高い強度と硬度を持ち、優れた耐摩耗性、低摩擦特性があるため無潤滑のすべり軸受などに利用され、すばる望遠鏡の赤外線分析装置の可動部にも採用されている。その他にもゴムに混ぜる事でウェット面でも耐滑性が得られる事からRBセラミックをゴム底に配合した靴やトレッドゴムに配合した自転車用タイヤなどが製品化されている。

また食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれている点が見直され、特に小麦ふすまを「ブラン」と呼んで健康食品等に利用する例も増えてきている。
主な成分

フィチン酸がん作用・抗腫瘍作用、尿路結石腎結石の予防、歯垢形成抑制の効果などがあるとされる。

イノシトール脂肪肝高脂血症セロトニン異常に起因するうつ病パニック障害強迫神経症に有効とされる研究結果もある。

フェルラ酸米糠に特有である。紫外線吸収、酸化防止機能があり、食品化粧品に用いられる。

γ-オリザノール米糠に特有である。コレステロールの吸収を抑える作用、更年期障害などの不定愁訴に効用があるとして医薬品として用いられる。また、紫外線防止のために化粧品に用いられる。

食物繊維

ビタミンB1

ビタミンB6

ビタミンE

ミネラル



マグネシウム

マンガン


関連項目

ウィクショナリーに糠の項目があります。


精米機

漬物床


更新日時:2015年9月30日(水)12:22
取得日時:2015/12/20 15:32


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