なるたる
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なるたる
漫画
作者
鬼頭莫宏
出版社講談社
掲載誌月刊アフタヌーン
レーベルアフタヌーンKC
発表号1998年5月号 - 2003年12月号
巻数全12巻(アフタヌーンKC
全8巻(新装版)
話数全67話
アニメ
原作鬼頭莫宏
監督飯野利明
シリーズ構成小中千昭
キャラクターデザイン太田雅彦
メカニックデザイン橋本敬史
音楽上田益
アニメーション制作プラネット
製作なるたる製作委員会
放送局キッズステーションTBS
放送期間2003年7月7日 - 9月29日
話数全13話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『なるたる』は、鬼頭莫宏による日本漫画。「月刊アフタヌーン」(講談社)1998年5月号から2003年12月号に連載された。単行本は全12巻。英語版でのタイトルは「Shadow Star」、中国語版でのタイトルは「星星公主」である。
概要

オムニバス形式で描かれた冒険活劇である。鬼頭の描く華奢なシルエットを持つ子供達、特に主人公であるシイナを始めとする少女達の活躍や心情、そしてそれらの死に至る描写も過剰に描かれたメルヘン、ひいては童話である。主人公の動機や敵組織との対立構図などはわかりやすいものだが、物語中盤以降では様々な人物の動機や心情を話の主題として描かれていることも多い。それらにともなった周囲の変化がもたらす様々な事象によって主人公は世界の命運を担っていく。

タイトルは「骸なる星 珠たる子(むくろなるほし たまたるこ)」の意味。

キャッチコピーは「未来に贈るメルヘン」、アニメ化に際しては「夢はでっかく地球サイズ」というものである[注 1]

最終巻発刊からしばらくして実質的な絶版品切重版未定)となった。それ以降、入手困難な状態が永らく続いていたが、2007年にオンデマンド出版のコミックパーク(受注生産の紙媒体)やYahoo!コミックなどの電子配信で復刊された。さらに同年11月、鬼頭の公式サイトにおいて再版が決定したとの告知があり、同年12月に単行本の再版が開始された。2017年6月より月に2冊ずつ計8冊の新装版が発売され、入手がより容易になっている。

鬼頭によると、最初からほぼ80%ぐらいは流れが決定しており、ラストの展開も当初からあったという。しかし、後半の方で2カ所くらいボタンのかけ違い[注 2]をやってしまったとしている[1]。本作では残酷な描写が多く見られるが、これは意識的ではなく、病んでいた当時の精神状態が反映されたのかもしれないと語っている[2]
あらすじ

小学6年生の玉依シイナは小学校最後の夏休みに祖父母の住む島に行き、海で溺れかけたところを星の形をした変わった生き物『ホシ丸』に助けられる。ホシ丸は少年少女の意識とリンクし、変幻自在の能力を発揮する「竜の子」の一体であった。他の「竜の子」の持ち主(リンク者)との出会いを経て、シイナは「竜の子」を用いて世界をリセットしようとするリンク者たちの戦いに巻き込まれていく。リンク者たちの中心人物である須藤と鶴丸はそれぞれ世界の破壊と存続をかけて戦っており、その戦いのキーパーソンが地球そのものを形作る二匹の竜とリンクする涅とシイナであることが判明する。

シイナは世界の存続のために戦ったにも関わらず、あらゆる人から世界を混乱に陥れた元凶として攻撃され、すべての肉親と友人を殺される。世界に絶望したシイナを見て涅は世界を破壊するが、シイナと涅はそれぞれ子供を身篭っていたため、涅の息子とシイナの娘による世界の再創造が始まる。
登場人物
玉依家
玉依 シイナ(たまい シイナ) 竜の子:地球(呼称不明)
- 真田アサミ本作品の主人公。初登場の際は小学6年生で、スポーツチャンバラの教室に通い、料理が得意な明るい性格の少女。大事な物は腹巻ペキンナベで、本人は「どんな料理もこれ一個」で作れると豪語している。父親・玉依俊二と二人暮らしで、母親とは別居中。本名は漢字表記の「秕」であるが、母親・玉依美園との確執と、「中身が無い実」「実ることのない種子」というネガティブな意味を持つ漢字であるという理由から、自分の名前を書く際には「シイナ」とカタカナ表記にしている。この名前は亡き姉・実生の様に、何処にも行かないようにという願いから付けられたものであった事が物語終盤で明かされる。田舎である祖父母の住む島に里帰りした際に竜の子「ホシ丸」と出会い、数々の出会いを経験し、様々な思惑と出来事に巻き込まれていく。しかし、他の竜の子のリンク者達とは異なり、ホシ丸とリンクしている様子は見られない。(実は、ホシ丸とリンクしているのは鶴丸丈夫であり、シイナの竜の子は地球そのものである。名前は不明で、涅の竜の子「シェオル」と2体で地球を構成している。)元々学校の成績は芳しくなかったが、ひろ子の死のショックから勉強に没頭し、物語中盤でひろ子が目指していた名門私立女子校である万朶学園中等部に特待生として進学する。桜組在籍。髪型も二つしばりのおさげから、やや長めのショートカットに変更した。タラスクの件の際、米軍機銃掃射を受けて死亡するが、その後、シイナの竜の子である地球に体を修復され生き返り[注 3]、祖父母の住む島の浜辺に打ち上げられた。その後、島で初潮を迎える。物語終盤、父を目の前で失った上、ホシ丸に導かれて向かったシェオルの手の上で須藤の最期を看取った直後に精神が崩壊しかけるが、その際、明から自分の名前の本当の意味を知らされ、それによって、自身の竜の子である地球とリンクする。最終的にはシェオルによって破壊された地球に涅と2人だけ生き残る。その際、鶴丸の子供を懐妊した事が判明する。ラストシーンでは彼女の子供である女児が登場している。
玉依 俊二(たまい しゅんじ)
声 - 飛田展男シイナの父親。初出時は46歳。本木航空にて飛行艇を使った運輸等の業務をこなす会社員パイロット。操縦センスは一流で、元は航空自衛隊に所属していた、階級は二佐。よって、人脈の広さも相当なもので、テストパイロットや模擬演習に指名される事もしばしば。後に本木航空に納入されたSu-30M2 フランカーF2のパイロットとして活躍する。


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