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出典検索?: "なにわの源蔵事件帳"
『なにわの源蔵事件帳』(なにわのげんぞうじけんちょう)は、1981年10月14日から1982年4月7日までNHK総合テレビジョンで放送されたテレビドラマ。有明夏夫の小説『大浪花諸人往来』が原作。第2シリーズは『新・なにわの源蔵事件帳』のタイトルで、1983年11月2日から1984年3月28日までNHK総合テレビジョンで放送された[1]。
明治時代の大阪を舞台にした「探偵もの」の一種であるが、内容に殺人事件が含まれない点に特徴がある。
なにわの源蔵事件帳が望まれています。
登場人物
赤岩源蔵…この物語の主人公。天満朝日町の長屋に住む元目明し。現在は何の権限もないが、もと大坂東町奉行所同心であった厚木警部の部下として、腰に差した延べギセルを武器に事件の捜査に当たっている。その容貌から「海坊主の親方」というあだ名で呼ばれることも多い。原作では、源蔵が目明かしとして捕物に加わった際に、抵抗した犯人に左耳を切り落とされ、もともと髪が薄かったうえに維新後に断髪したあとは頭部の左側はまったく何もないのっぺらぼうになってしまったことからつけられたあだ名という設定である。ドラマではもちろん両耳がそろっている。妻とはすでに死別しており、残されたひとり娘の千賀を溺愛している。
駒千根…曽根崎新地の売れっ子芸者。源蔵とは同じ長屋で育った幼なじみ。
千賀…源蔵の娘。内緒で隆平との結婚を決めてしまったときは源蔵と一悶着あったが、基本的には仲のよい親子である。22話で妊娠が判明、次の最終回で臨月を迎える。
イラチの安…源蔵の手下。捕物の時は捕縄を自在に操って活躍する。捕縛した犯人を地べたに引き据えて「このお方をどなたや思てんねん!海坊主の親方さんやぞ!」と一喝するのが、毎回の決めぜりふである。
大倉徳三…朝日町の呉服屋「まるよし」の三男。呉服屋の息子ではあるが、つねに最新モードの洋服で身を包んでいる。三男坊ゆえ実家では何もすることがなく、もっぱら地元紙「上方新聞」への投稿に情熱を燃やす。源蔵の活躍を題材にして投稿し採用された記事を、だしじゃこ屋に源蔵たちを集めて意気揚々と読みあげるのが毎回の物語の締めにもなっている。なお、原作では隠居と言う設定で、名前も「大倉徳兵衛」であったが、ドラマでは青年に変更されている。
谷口隆平…千賀の夫で、大手前の司薬所(セイミ)に勤める技師。度の強いメガネをかけ、垢抜けない服装の冴えない男であるが、化学者としての専門知識が事件解決の糸口になったこともある。
だしじゃこ屋…源蔵行き付けの一膳飯屋のおやじ。名字は不明であるが、名前は「伊兵衛」(19話で判明)。浪花節が好きで、料理を作りながら唸っていることが多い。時には源蔵たちに聞かせようとするが、悪声のため敬遠されている。
糸…だしじゃこ屋の孫娘。上方新聞主催の大浪花別嬪番付という美人の番付に載るほどの美人であるが、お転婆なところがあり、源蔵の仕事を手伝おうとして勝手に尾行をした挙句、相手に捕まり、水責めの拷問をされて生死の境をさまよったこともある。
厚木寿一郎…もと大阪東町奉行所同心で、現在は梅田警察署の十等警部(22話で九等警部に出世する)。同心時代に捕物で足を斬られたため、右足を引きずるように歩いている。
剣持警部…厚木警部の同僚。厚木より先に九等警部に出世するなど有能な人物ではあるが、薩摩出身のため、源蔵や源蔵を使っている厚木に対し旧体制の遺物と見下した態度を取っている。
志津…源蔵の心のマドンナ。厚木の上司であり、源蔵も世話になった天満与力藤岡某の未亡人。現在は源蔵と同じ長屋に住み、針仕事の内職で生計を立てている。最終回、親戚が静岡でお茶の工場を始めるというのでその手伝いをするために大阪を去る。
スタッフ
脚本:松田暢子、兵辺渉
音楽:田中克彦
テーマ音楽演奏:サウスサイドジャズバンド (大阪のデキシーランドバンド)
制作:土居原作郎
演出:田中昭男、大森青児、松沢健、東海林通
製作:NHK大阪放送局
出演
レギュラー
赤岩源蔵…二代目 桂枝雀
駒千根…三林京子
千賀…藤山直美
志津…司葉子
イラチの安…安部潮
厚木警部…加藤武
剣持警部…吉田輝雄
谷口隆平…小林稔侍
大倉徳三…草川祐馬
だしじゃこ屋…広沢瓢右衛門
糸…松原千明