なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?
ジャンルファンタジー[1]、アクション[1]
小説
著者細音啓
イラストneco
『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』(なぜぼくのせかいをだれもおぼえていないのか)は、細音啓による日本のライトノベル。イラストはnecoが担当している。MF文庫J(KADOKAWA)より2017年7月から2020年8月まで刊行された。略称は「なぜ僕」[2]。
メディアミックスとして、月刊コミックアライブでのコミカライズ、RPGアツマールでのゲーム化が決定した。2018年4月号よりコミカライズの連載が、2018年10月25日よりゲームが公開された[3]。2023年7月時点で電子込みの累計発行部数は70万部を記録している[4]。 地上の覇権を争う五種族の大戦が、英雄シド率いる人類の勝利に終わってから100年後。人類庇護庁に所属するカイは、ある日目の前で世界が「上書き」される場面を目撃する。書き換えられた世界は英雄シドの不在により人類が五種族大戦に敗れた世界だった。 「上書き」された世界(別史)で、「上書き」される前の世界(正史)での同僚に出会ったカイは、そこで自身が全ての人間から忘れられた存在になっていることを知る。 別史に存在するはずのない「墓所」で神秘の少女リンネと出会ったカイは、この書き換えられた運命を打ち破ることを決意し、英雄のいない世界で、英雄の剣と武技を継承し、地上に君臨する強大な敵種族に戦いを挑む。 声の項はテレビアニメ版の声優。
あらすじ
登場人物
主要人物
カイ・サクラ=ヴェント[Kai]
声 - 千葉翔也[5]本作の主人公。人類庇護庁に所属する兵士であり、サキやアシュランとともに墓所の監視を行う任務に就いていた。過去に墓所の内部に落下したことがある。そのときに内部に封印されていた悪魔の驚異を目の当たりにしたため、いつか他種族が封印を破って外に出たときに備え、鍛錬を怠らなかった。目の前で世界が書き換えられることを目撃し、正しい歴史を取り戻すために奔走する。
リンネ[Rinne]
声 - 市ノ瀬加那[5]別史に存在するはずのない墓所の内部で囚われていた少女。様々な種族の特徴を合わせ持ち、天魔と呼ばれる存在。助けてくれたカイに好意を寄せている。カイと同じく正史の記憶を持っている。
ジャンヌ・E・アニス[Jeanne]
声 - 白石晴香[5]正史でのカイの幼なじみ。カイの隣の家に住んでいた。王都への出向が決まるほどのエリートであるが子供らしい一面もあり、カイと仲が良かった。女性だが別史では男装をして性別を偽っている。「霊光の騎士」と呼ばれる人類の希望であり、ウルザ人類反旗軍の指導者。
人類
アシュラン・ハイロール
声 - 山下誠一郎[6]正史でのカイの同僚で、長身の青年。別史ではウルザ人類反旗軍の傭兵をしている。
サキ・ミスコッティ
声 - 鈴代紗弓[6]正史でのカイの同僚で、オレンジ色の髪の少女。別史ではウルザ人類反旗軍の傭兵をしている。
花琳・リナ・ユビキタス(ふぁりん・リナ・ユビキタス)
声 - Lynn[7]ジャンヌの護衛。並外れた強さを誇るウルザ連邦最強の戦士。
ダンテ・ゲルフ・アリギエーリ
イオ人類反旗軍の指導者。かつてのイオ連邦王家の血を引くことから、自らを指揮官ではなく皇帝と自称している。
バルムンク[Balmung]
ユールン人類反旗軍の指揮官。獅子王と呼ばれる。獅子を思わせる金色の髪とあごヒゲを蓄えた大男。
ミンストラウム・シュルテン・ビスケッティ
シュルツ人類反旗軍の指揮官。14,5歳ほどの小柄な体格の少女。元々は父親が指揮官をしていたが、父親が幻獣族との戦いで負傷したため、その後継として指揮官になった。
テレジア・シド・フェイク[Theresia Sid Fake]
預言神のひとりである運命竜ミスカルシェロに導かれし少女。この世界のシドのひとり。「人間兵器」と呼ばれる。人間でありながら強力な法術を扱える奇蹟の少女。