とんでも戦士ムテキング
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甲虫王者ムシキング」とは異なります。

とんでも戦士ムテキング
ジャンルヒーローギャグ
アニメ
原作タツノコプロ企画室
監督原征太郎(チーフディレクター)
キャラクターデザイン九里一平、下元明子
メカニックデザイン大河原邦男
音楽はやしこば
アニメーション制作タツノコプロ
製作タツノコプロ、フジテレビ
放送局フジテレビ
放送期間1980年9月7日 - 1981年9月27日
話数全56話
テンプレート - ノート

『とんでも戦士ムテキング』(とんでもせんしムテキング、英語表記:Muteking The Dashing Warrior)は、1980年9月7日から1981年9月27日にかけてフジテレビ系で放送されたタツノコプロ製作のテレビアニメ。全56話。

2021年秋に『MUTEKING THE Dancing HERO』のタイトルでリメイク版が放送。
概要

タツノコプロ制作によるヒーローギャグアニメ。原色を派手に使った「ナウい」コスチュームが特徴的。主人公は地球を侵略する宇宙人の一味「クロダコブラザーズ」と、最初は動物・昆虫型メカで戦い、戦闘が佳境に入ったところで、善玉宇宙人の超能力でヒーローに変身して敵メカを倒す。

アメリカンコミックの要素が多々見受けられ、特に舞台がアメリカ西海岸サンフランシスコのもじりと思しき都市「ヨンフランシスコ」である前半はそれが顕著だった。33話以降は、東京の下町が舞台となりいくらかトーンダウンしたものの、陽気なアメリカンコメディーの要素は健在だった。
あらすじ

ある夜、ヨンフランシスコに2つの流れ星が落ちてきた。遊木研究所に落ちてきた一つの星は、悪者を追いかけて来たタコベーダーの保安官代行・タコローであった。未知との遭遇に興奮する父を尻目に、息子・リンはすぐに友達となる。一方その悪者グループであるタコベーダー・クロダコブラザーズは無人のお化け屋敷をアジトに早速地球征服計画を開始。タコローの吐く、浴びた人間をヒーローにする不思議なスミを浴びたリンはローラー戦士・ムテキングへと変身し、クロダコブラザーズの起こす珍騒動に立ち向かう。
登場人物
ムテキング
遊木 リン(ゆうき リン)/ムテキング
- 井上和彦小学生の男子。勉強は苦手だが遊びは好き。平凡で常識的な性格。ローラースケートが得意で、ヘッドホンを掛けウォークマンを首からぶらさげている。タコローが口から放つ変身光線を浴びてムテキングに変身する。変身後は肉体も精神もたくましくなり、アメコミヒーローのごときパワフルさを身につける。また、特技のローラースケートも戦いに活かされている。なお、声を担当した井上和彦はインタビューで「リンがムテキングに変身したとき、自分の身長が20センチほども高くなったように感じる」と答えている[1]
タコロー
声 - 有崎由見子タコ星から逃走したクロダコブラザーズを追って地球にやってきた保安官代理(執行官)。体はピンク色で、眼鏡をかけ、星柄のヘルメットポンチョを常に着用している。人間を変身させる能力があり、リンをムテキングに変身させる(変身させるときのタコローの掛け声は「ムテキンチェンジ」)。性格は子供っぽいところがある様でリンに窘められる事もあるが、正義感はタコ一倍(?)強く、31話ではタコミを更生させるべく奮闘する姿が見られた。また、自身の混乱によるミスでサユリにムテキンチェンジを行って、「ムテクイーン」に変身させてしまった事もある(14話)。また極端に美女に弱く、すぐにデレデレして後を追い回す悪癖を持っており、それによる姦計に引っかかる事も多々ある。最終話でタコ星へ帰る途上、地球駐在官任命の辞令を受けてホットケソーサーと共に地球へUターンし、リンたち遊木一家との再会を果たす。
支援メカ
ホットケソーサー
声 -
加藤治タコローと共にやってきた時計型の宇宙船。自意識を持ち、英語混じりの日本語で話す。クロダコブラザーズたちの計略でタコローと喧嘩したこともあるが、普段はタコローを励ますことが多い。リンとタコローのピンチにはいつも駆けつけ、戦闘時に不利と見るや、実体のある映像で敵の目をくらます「シリアス玉」を発射する。これにより当初は異世界的ムードの場面になり、BGMとしてチャイコフスキーピアノ協奏曲第1番第1楽章(番組後半にはドヴォルザーク交響曲第9番新世界より第4楽章)が使用され、現実世界から隔絶された異世界で戦いがされる演出がなされた。21話から32話にかけては現実世界がモチーフとなり、ムテキングがその場所に合わせた格好で登場した。33話以降で日本に舞台が移ってからは、ホットケソーサーの証言によれば「シリアス玉のストックがなくなった」という理由のため、代わりに形勢を逆転させる「救援玉」が用いられるようになった。最終話で任務を終えたタコローと共にタコ星へ帰る途上、タコローに本部からの地球駐在官任命の辞令を伝え、共に地球へUターンして遊木一家と再会した。
サイザンス/サイコーダー
ホットケソーサー搭載メカの一つで、最も出番が多かった。サイ型のメカだが自意識は無い。搭載メカの中で唯一変形機能を有し、状況に応じて高速航空機・サイコーダーに変形する。メデタイン・コンチューターも含めて、ムテキングがコクピット外に乗る事も多かったため、彼の脳波等を感知しての動作が可能と推測される。
メデタイン
搭載メカの一つ。サイザンス同様、自意識は持たない。のような姿だが、水上・水中以外でも活動できる。飛行能力もあるため変形しない。33話以降で日本に舞台が移ってからは大分出番が多くなった。
コンチューター
自意識の無い搭載メカの一つ。昆虫タマムシのような姿(ただし口はストロー状)でハンミョウのようなカラーリング。元々、空戦用メカであるため飛行時に鞘翅は拡げるものの変形はしない。搭載メカ3機中、最も出番が少なかった。
トカゲッテル
声 - 千葉繁途中から出場した救援メカ。トカゲのような姿。変形しない。自意識を持ち、自分のことを「ボクちゃん」と呼ぶ。身体は小さく、威勢よく出動しては一撃でやられたり、あるいはゴム獣メカに呆気なく踏み潰されることがほとんどでまず助けにならないため、その存在を忘れられていた事すらあった(逆に出撃を拒否した事もあった)。ただ、53話では勝敗を決する場面で必殺技を繰り出し大活躍を演じており、他の話でも回によってはやられずに活躍した回もあった(11話など)。
遊木一家
遊木 小晴(ゆうき こはる)
声 -
小宮和枝リンとサニーの母。かなりの美貌の持ち主で、二児の母とは思えないほどプロポーションも抜群。海辺で水着になった姿を見て、息子であるリンですら「綺麗だね」と本心から褒めたこともある。仕事はヨンフランシスコ警察署長。出番のほとんどが警察署で、クロダコブラザーズ達の起こした怪事件の対応に追われていた。ダメ息子であるサニーは悩みの種。後に警察署長としての手腕を買われて日本へ転勤を命ぜられ、サニー以外の家族全員で日本に引っ越すことになる。クロダコ達との立ち回りでは後手を踏んでしまうことが多いものの、それ以外では大変優秀な人材であり、来日早々市民栄誉賞を貰うほど仕事はやり手である。リンからムテキングとして活躍していることを明かされても、ムテキングの存在含めて全く信じていない。
遊木 団吉(ゆうき だんきち)
声 - 田の中勇リンとサニーの父で学者。タコベーダーの地球侵略を記したタコジキの解明に没頭していた。時折発明もするが役には立たない。
遊木 サニー(ゆうき サニー)
声 - 納谷六朗歳の離れたリンの兄で一家の長男。ヨンフランシスコ刑事。敏腕刑事を自称するが実はドジでおっちょこちょいの無能刑事。母のことを署内でも「ママ」と呼び、「署長と呼びなさい」と叱られている。母・小晴にとって、そのあまりの無能ぶりは最大の悩みの種であり、「刑事としての修行が足りない」という理由で家族が日本へ行く33話では仲間外れにされ、ヨンフランシスコに取り残されるものの、55話でモンスターハウス(かつてのクロダコのアジト)と古寺(現在のクロダコアジト)の間にあった異次元空間「テレポテチューブ」を通って再会した。
ミッチー
声 - 筒井たか子リンとサニーのいとこであり遊木家の養女。団吉の友人の、今は亡き考古学者の娘であることが30話で明らかになっている。タコローに気に入られ、過剰なアプローチを受けている。リンを慕っており、彼が行く先はどこでも着いてくる。
ヌーボン
声 - 中村武己語尾に「?ボン」と喋る。ミッチーに惚れており、タコローとはライバル。何かにつけて張り合っていたが、時には協力するときもある。
クロダコブラザーズ

タコ星より地球征服にやって来た悪の四兄妹。体色は本来、タコローと同じピンクだが、邪悪な心を持っているために黒い体色になっている。変身能力があり、征服作戦の実行時は数百匹のチビダコと共に、地球人の姿で活動する。ただし途中から、人前に出る必要がある場合以外は素の姿のままで戦うことに。笑うときは口を両手で左右に広げ「ウジジジ」と笑う。兄弟の結束は固く、一致団結して作戦に当たる。タコミが家出した際、そのショックのあまり地球征服すら放棄したほど。

生物型の「ゴム獣メカ」に乗り込み、地球侵略作戦や主人公との戦闘を行った。この名は『科学忍者隊ガッチャマン』に登場する「鉄獣メカ」のもじりと推測される。なお、当初はクロダコブラザーズの搭乗するクロダコメカが変身していたが、12話からはタコミ以外のメンバーが変身するパターンが登場、19話からはそれが本格化した。それに伴い、悪魔などの非生物タイプや人型タイプも現れ、一部回では複数体が同時に登場するようになった。ちなみに複数体&複数の人物で変身した場合はクロダコメカ変身時や単独で変身した時のゴム獣メカと異なりコックピット部分がない。なお、18話のみホットケソーサーの偽者「ヤットコソーサー」が変身している。41話のみ4人全員でという形で、タコミも含めて変身を行っている。

当初はヨンフランシスコのお化け屋敷に棲みついていた。3度ヨンフランシスコ警察に逮捕されるも、2話では護送車から自力で脱出、7話では猫に変身して監獄から脱走、9話では見張っていたサニーからタコミが拳銃を奪い脅しながらサニーを拘束した後、カラスに変身して護送車から脱出している。舞台が日本に移った後半では古寺がアジトになる。

まぬけな印象が強いが技術力や戦闘力は極めて高く、一夜にして都市の機能を麻痺させるほどの工作を何回もやってのけている。


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