とんがり帽子のメモル
[Wikipedia|▼Menu]

とんがり帽子のメモル
ジャンル
女児向けアニメ
アニメ
シリーズディレクター葛西治
シリーズ構成雪室俊一
脚本雪室俊一、朝倉千筆
鈴木悦夫、高木良子
キャラクターデザイン名倉靖博(原案)
鈴木欽一郎
音楽青木望
アニメーション制作東映動画
製作朝日放送旭通信社、東映動画
放送局朝日放送・テレビ朝日系列
放送期間1984年3月3日 - 1985年3月3日
話数全50話
漫画
作者高畑梨絵
出版社講談社
掲載誌月刊キャロル
発表号1984年3月号 - 7月号
映画
監督佐藤順一
制作東映動画
封切日1985年3月16日
上映時間16分
OVA:とんがり帽子のメモル マリエルの宝石箱
アニメーション制作東映動画
製作東映動画
発売日1985年7月21日
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『とんがり帽子のメモル』(とんがりぼうしのメモル)は、1984年3月3日から1985年3月3日[1]まで、朝日放送東映動画の共同製作により、テレビ朝日系列で放送されていたテレビアニメである。全50話。

開始当初は土曜19時枠で放送されたが、1984年秋の番組改編で日曜8時30分枠に移動となった。この作品以後、テレビ朝日系列日曜8時30分枠は、朝日放送の制作による東映アニメーション枠として、現在まで定着している。

本作以前、東映動画によるテレビ朝日系列のアニメ番組は、『佐武と市捕物控』の一部の話[2]を除き、全てNET(日本教育テレビ)→テレビ朝日の制作だったため[3]、テレビ朝日以外の系列局が全話を制作したのは初めてだった。また、朝日放送にとっても、TBS系列時代を含め東映動画との共同制作は初であり[4]、それまで番組制作面で一時疎遠になっていた[5]東映グループとの関係が恒常的に生じることになった[6]

1985年3月16日には映画が公開され、1985年7月21日にはOVAも発売された。
概要

前述の通り、2023年現在も続く朝日放送の日曜8時30分枠アニメーションの第一作となった作品で[7]、土田勇、名倉靖博らがまるで絵本の中から飛び出したような舞台やキャラクターを産み出した。作画監督には姫野美智只野和子などが名を連ねる。

ストーリー自体もフランススイスの国境近い場所に不時着したリルル星人(姿形は10センチ前後の小人)と地球人の触れ合いを描いたオーソドックスでハートウォーミングなものになっており、大人へも郷愁を煽るものとなっている。また基本的に、根っからの悪人は出てこない。シリーズ構成は雪室俊一、演出は主に佐藤順一が手がけた。

作品のメインターゲットは小学生以下の低年齢層であったが、中学生以上を対象とするアニメ雑誌でも複数回にわたって記事が掲載され、何度か表紙も飾った。放映終了直後にはこの時間帯のテレビアニメとしては珍しく、歌を含まないサウンドトラックのLPレコードがリリースされた。

終了20周年を迎えた2005年からレコードの再発、原画集などが相次いでリリースされ、11月にはDVD-BOXが発売された。この中には渡辺が約20年振りに吹き込んだメモルのコーションメッセージが収録された。
あらすじ

中部ヨーロッパの山中にあるベレヌ村。そのベレヌ村の湖に浮かぶ小さな島に世界一小さな村、リルル村はある。宇宙船の事故で地球に不時着したリルル星人の住むところだ。リルル星人たちは身長10センチ前後で、皆がとんがり帽子をかぶっている。

リルル村に住むメモルはとっても元気でおしゃまな女の子。両親のいるリルル星に帰る日を夢見ながら、毎日友達のポピット、ルパング、ピーとともに元気に遊びまわる。ある日鷲に襲われた小鳥を助けようとして湖の対岸に迷い込んだメモルが見たのは自分たちと同じ姿形、でも何十倍も大きい女の子がピアノを弾く姿だった。

メモルたちがはじめて見た地球人、マリエルは病弱で孤独な女の子。病気療養のためにベレヌ村の山荘を訪れていたのだった。メモルはマリエルと友達になり、その中でとても大切なことをマリエルに伝えてゆく。
登場人物
主人公
メモル
- 渡辺菜生子本作の主人公。リルル星人の女の子。実年齢は24歳だが、地球年齢に換算すると外見通り5?6歳と言ったところ[8]。おしゃまでおてんばな性格。マリエルと出会い、彼女と種族や体の大きさの違いを超えた深い友情を築いていく。
マリエル・ルグラン
声 - 安田あきえ準主人公。リルル星人の存在を最初に知った地球人の女の子。14歳。ピアノが得意だが、サンロアーヌ芸術学院を喘息の療養のため休学中。家族愛に恵まれず、孤独な魂を抱える[9]。メモルとの出会いや交流によって、それまで抱えていた孤独感が解消され、体も元気を取り戻していく。
リルル星人
メモルの友達
ポピット
声 -
川島千代子リルル村の男の子。男気にあふれる性格であり、幾度かメモルを身を挺(てい)して守っている。
ルパング[10]
声 - 沢田和猫リルル村の男の子。お調子者の性格。マリエルに好意を寄せている節がある。
ピー
声 - 西原久美子リルル村の男の子、ルパングの弟。よく兄の言葉を反復したり、もじった単語で返事をしたり、秘密にすべきことを喋ってしまったりする。
リルル村の大人たち
リル・リルル
声 -
宮内幸平メモルの祖父。リルル村の村長。362歳で、メモル曰く地球人に換算すると68歳。孫のメモルを暖かく見守る。今までに一度も間違ったことを言ったことがないとメモルが断言しているほど物知りかつ、思慮深く村人たちから尊敬されている。
バーバラ
声 - 桂玲子メモルの乳母。メモルのことをお嬢様と呼び、リルル星にいる両親に成り変わり時に厳しくしつける。かつて慕っていた人がいたものの、長い間失恋を引きずったため未婚である。
リュックマン
声 - 古川登志夫リルル村の青年。自称「旅人」で、いつも野宿をしている。しかし、旅の支度ばかりで、本格的な旅はリルル村からサンロワーヌへ向かう旅が初めて。メモルたちリルル星の子供の味方であり、メモルたちの相談に乗っては知恵を貸し、仲違いの仲裁をする。時には怖いもの知らずのメモルたちを戒めようとする大人たちに協力することもあるが、真相を子供たちに話した上で教え諭す。
フォルテン
声 - 永井一郎ポピットの父親。音楽家で、バイオリンを弾くのが得意。楽器も作るが音色が気に入らないとすぐに壊してしまうため、その頻度からメモルからは楽器を壊すのが仕事とまで言われてしまっている。
トリローネ
声 - 屋良有作ルパング、ピーの父親。代々泥棒であるトリローネ家13代目で、自称「怪盗」だが、まともに物を盗んだことはない。泥棒家系への誇りが高く、長男のルパングを14代目としている。家系図や泥棒時の正装、虫歯が危機を知らせるという習わしなどが伝わっている。
コロンパス
声 - 塩屋浩三リルル村の発明家。変な発明でトラブルを起こすことが多い。
ガラゴン
声 - 田の中勇リルル村の情報屋、道化師を思わせる格好をしている。リルル村になにかあれば、メガホンでリルル村中にニュースを知らせて回る他、行事では司会進行役を務める。後述のミモザとの結婚後は甘い新婚生活を送っているのか、新婚であることに燥いでいるようすが描かれる。
ミーサ
声 - 潘恵子機織り上手の若い女性で、メモルたちから姉のように慕われている。百年経っても綻びず、破れない、燃やされると色鮮やかな煙が上がるミーサ織りと呼ばれる特殊な織物を織ることができ、その技術はまだ地球人には確立されていない。メモルに頼まれてメモルとマリエルとで色違いの揃いのポシェットをこさえている他、マリエル以外の人間を欺くためメモルの身代わりとなる等身大の人形も作成している。コロンパスとは相思相愛。
マリオン
第7話に登場した占い師だが初登場時はガルダであった。樹の葉を花占いの要領で千切って占うために結果が出るまで2、3日かかってしまうがその結果は実現する。45話にも再登場した際は三日三晩葉を千切り続け、リルル星への帰還を占う。
センチ
声 - 島田彰第11話に登場、リルル星で七色の声で知られた芸人。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:172 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef