ちょーシリーズ
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『ちょーシリーズ』は、野梨原花南による日本ライトノベルシリーズ。イラスト宮城とおこ。全19巻。この他に番外編1巻と、派生作がある。
概要

1997年に第1作『ちょー美女と野獣』(集英社コバルト文庫)が発行。トードリア編・コバーリム編・レフーラ編・ジール編で完結。

魔法によって獣の姿に変身する王子ジオラルドと、獣が好きなちょっと変わった王女ダイヤモンドを中心として進むファンタジー物語。

第2部(『ちょー新世界より』以降)では主人公が宝珠に変わり、そこからダイヤモンド達の子供達を始めとする第1部の人物達と出会い、様々な事件に関わることになる。前半はコメディノリだが、話が進むにつれシリアス色が強いストーリーとなる。

その後刊行された番外編『魔王シリーズ』にもついても本項で記述する。
あらすじ

トードリア国の王子であったジオラルドはある日従姉のリブロの策謀により、親友のサリタ・タロットワークの魔法で獣の姿に変えられ、ジェムナスティ国の絶望の森へ飛ばされてしまう。その後ジオラルドは、森にやってきて虎に襲われかけたジェムナスティの王を偶然助けた。それがきっかけとなって王の娘であるダイヤモンドが絶望の森で獣姿のジオラルドと共に暮らし始める。

ダイヤモンドの愛の誓いにより人間に戻れたジオラルドだったが、しかしダイヤモンドはそれが非常に気に入らず、もう一度自分の好みだった獣の姿に戻すため、困惑するジオラルドと共にトードリア国を目指して旅立つことになるのであった……。

(以上は1巻のあらすじ)
登場人物

キャストはドラマCD(集英社CDブック『ちょー美女と野獣』)より。括弧書きのあるものは、本文中での主な表記や、セリフでの呼ばれ方。
第1部から登場する人物
ちょー美女と野獣とその家族

一見何処にでもいる美女と美男子カップル。しかしその実体は以下紹介文参照。紆余曲折した結婚後、三つ子の子供を授かる。
ダイヤモンド・パールコーラル・ジェムナスティ(ダイヤモンド/ダイヤ)
- 甲斐田ゆき主人公。ジェムナスティ国の王女の一人で、人間より獣が大好きという一風変わった趣味を持つ(獣は人を見た目で判断しないこと、幼い頃からバロックヒートと関わっていたことの影響だと思われる)。母レティシァに恋をしているというマジックマスター・バロックヒートが授けた「よい贈り物」の影響で人並み外れた美貌をしており、またそれにより兄弟たちを始めとする周囲には異端扱いされていた事を気にしていた(ジェムナスティ国は一夫多妻制で、ダイヤモンドには母親違いの兄弟姉妹がたくさんいる)。「16歳まで」「魔法に関わることだけ」という期限・限定付きでバロックヒートの守護を受ける。普段のお姫様らしい振る舞いはいわゆる猫かぶりで、一部の親しい人などの前では素の雑な言葉遣いをする。第1巻で身の上話をするジオラルドの声音からトードリアへ行く理由をひねり出す、オリヴィアに迫られたアランを友人として助ける際に勃発した頭脳戦で毒の入ったティーカップをすり替えるなど、頭の回転が速く機転も利く。長い金色の巻き毛とエメラルドのような緑の瞳が特徴。その髪色から「金の姫」と呼ばれることも。髪の色は三つ子たちに引き継がれている。物語の途中、男に変えられたり、ヌホの召喚の為に利用されたり、果ては息子を救うために世界の贄(天秤の分銅のようなものらしい)となることを選ぶ事になる。男に変えられていた時に、ジオから剣術の軽い手ほどきを受けるが、「かっちりした型は向いていない」との判断から簡単な打ち合いで立ち回りを大まかに覚えた程度。第1部と第2部の間の空白期に三つ子たちが共同でバロックヒートと取引し、意識体として出歩けるようになった後、オニキスの乗ったコーイヌール号に拾われた宝珠と出会う。それ以降、度々宝珠のもとに現れ、もし何かあっても宝珠が脱出出来るようにヴァデラッヅが仕込んだ魔法陣に付随する呪文を読むなど、手助けをする。意識体として出歩けるようになった際の魔術的な制約で、出られる日は制限されており、また子供達と会うことが出来ない。結婚した後の便宜的な名前はダイヤモンド・ジェムナス・トードリア。
ジオラルド・クイスナ・トードリア4世(ジオラルド/ジオ)
声 - 中原茂トードリア国の王子。エースカィルド流という流派の剣術の使い手で結構強い。タロットワークの魔法で獣にされ、ジェムナスティ国の南にある絶望の森でひっそりと暮らしていた。後にバロックヒートの魔法により任意に獣の姿をとれるようになる(ダイヤが、守護を受けられる最後の日に願った)。トードリア国の王となるべき存在だったが、獣化の騒動の後、自らの意思でリブロに王位継承権を譲る。その後しばらく、ラボトロームでダイヤモンドと子供達と共に暮らしていた。王子時代に城の抜け道を探しだし、それを記憶していたため、『ちょー葬送行進曲』では結構活躍している。赤銅色の癖のない長髪(物語の途中で魔法具にするためばっさり切る)と榛色の瞳が特徴。その髪質と瞳の色は三つ子たちに引き継がれている。ダイヤモンドと同じく性別を逆転(女に)されたり、奴隷や海賊など身分を転々とする。のちに妻と共に世界の贄となる。レフーラへ向かうべく2度目の奴隷となった時にセルネアを吸わされ、中毒になってしまい、ロビンに助け出されてからコーイヌール号の中で禁断症状に苦しんだ。第2部では、意識体として出歩けるようになった際の魔術的な制約で、ダイヤ同様出られる日は制限され、子供達には会えず、さらに、魔族側の事情により、魔族やその同類に会うことも魔族にかかわる土地へ行くこともできない。そのため、魔族の土地にあるコバーリムの牢に行けなかったり、ジール城に囚われた宝珠に会いに行けなかった。クラスターの望みを阻止すべく、出歩ける日にチェスをしに訪れているが、長髪だった時期が長かったため髪を払う癖が抜けておらず、意識体の髪型がよく変化する。結婚した後の便宜的な名前はジオラルド・ジェムナス・トードリア。またコーイヌール号のメンバーにはドゥカ(銅貨。髪の赤銅色から)というあだ名をつけられている。
オニキス・ジェムナス・トードリア(オニキス)
少し抜けているところが父似の、快活な少年。第1部の中盤以降、サリタと共に世界の運命に巻き込まれていく。その途中でジエールゥラーと共に行動したことがきっかけで、家族に関する一切の記憶を失った(三つ子たちが共同でバロックヒートと取引して、世界の分銅となった両親の意識が外に出られるようにした対価)状態の第2部でも、あまり魔族を恐れない。宝珠と出会ってからは彼女と共に旅をする。まっすぐな金髪にはしばみ色の目の美少年だが、自覚はゼロ。ほかの兄弟も同様の容姿。7歳のころに世界の支柱のための分銅にされそうになった。宝珠に出会った第2部は14,5歳の頃。体を動かすことが好きで、勉強全般が苦手。また第2部では、宝珠と共に女子校に潜入する際、オパールと同じダルという姓を名乗っていた。
サファイヤ・ジェムナス・トードリア(サファイヤ/サフ)
好奇心旺盛な少年。やや毒舌の節がある。自称「美形オーラ」の持ち主。7歳の頃、魔法の威力が増大しやすい状況のレフーラの下町で地元の子供達に絡まれ、怒りの感情に流されて、サリタから受けた信託魔法を彼らに向けて放ち、怖い思いをしたことがある。読書に打ち込みすぎたためか丸眼鏡をかけており、第2部では、やや長い髪を後ろで縛っていなければオニキスと見分けがつかない。コバーリムでオニキスに再会するまでリオ・アースの所で修行していた。そのためか、爪の先から小さな雷撃を放つ魔法が使える。本人は否定しているが、極度の方向音痴である。オニキスとは違い、勉強は得意。『魔王』シリーズ中盤にて、スマートやサルドニュクス対策のため八翼白金一派に召喚される。あまりにとんでもない状況だったため、「先生」として八翼白金の恋を応援することに。学問としての魔法を学び、現在は魔法発明家の卵。
オパール・ジェムナス・トードリア(オパール)
三つ子の中で唯一の女の子。性格はダイヤモンドに似ている。第2部ではダルという姓を名乗り、ラボトロームの女子校に通っている。裁縫は得意だが詩作が苦手。アランの事が大好き。第2部ではオニキス、サファイヤに比べると登場回数が少ないが、グーナーらの言によると、3人が揃うとリーダー格であり、ダイヤに似て頭脳派であるらしい。
ダイヤモンドの元婚約者とその従者(自称)

ジェムナスティ国と同盟関係にあるラボトローム国の王子とその従者。王子はダイヤモンドの婚約者でもあったが、ダイヤモンドがジオラルド(獣)に一目ぼれしたため婚約破棄され今に至る。
アラン・ケイザー・ラボトローム(アラン王子)
声 -
高木渉ラボトローム国第6王子。


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