『ちかえもん』は、NHK大阪放送局製作によりNHK総合テレビの「木曜時代劇」枠で2016年1月14日から3月3日まで放送されたテレビ時代劇である。連続8回。近松門左衛門の人形浄瑠璃『曾根崎心中』の誕生秘話を創作し、“人間近松”を描いた人情喜劇。藤本有紀作[1][2]。主演は青木崇高と松尾スズキ[3]。第34回向田邦子賞受賞作[4][5]。 人形浄瑠璃の名作「曽根崎心中」を書きあげた江戸時代の文学者・近松門左衛門の生涯を、藤本有紀が史実・事実に基づいたフィクションとして描いたもので、「曽根崎心中」を執筆するまではスランプに陥っていた近松が、名作誕生に至るまでの様々な苦悩と、それを取り巻く人間模様をコメディーの要素を交えて描いたヒューマンドラマにしている[6]。松尾芭蕉、井原西鶴と並ぶ元禄時代(1688年‐1704年)の三大文豪として数えられるも、存命中や没後すぐに書かれた資料がほとんどないことから謎に満ちている近松の生涯を、大胆に想像を膨らませて描いている[7]。 セットも衣装も所作もれっきとした時代劇でありながら、近松が心の声を語るモノローグでの現代的な言葉遣い、近松が口ずさむ「大阪で生まれた女」などのフォークソングの替え歌、劇中のアニメーションの使用など、時代劇に馴染みがない視聴者でも気軽に楽しめる工夫が散りばめられており、劇中で「近松門左衛門」という名前を覚えられない万吉がとっさに名付けた近松の愛称「ちかえもん」も国民的アニメを連想させる親近感あふれる番組タイトルとなっている[7]。 番組制作にあたり、園田学園女子大学付属の近松研究所が資料提供を行った[8]。劇中の人形浄瑠璃の場面は人形遣いの桐竹勘十郎らと三味線の竹澤團七が参加して約300年前の初演を再現、人形を新調して、現在は3人で遣う人形を1人で遣う初演当時の「一人遣い」にも挑戦している。三味線の團七は義太夫三味線の開祖・竹澤権右衛門役で出演し、『曾根崎心中』の場面用に新たに作曲も行った[6][注 1]。 撮影は2015年10月下旬から翌2016年1月下旬にかけて京都の松竹撮影所を中心に行われ、京都や滋賀でのロケも行われた[2]。 この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください 元禄16年(1703年)、浄瑠璃作者・近松門左衛門は以前ほど作品が受けなくなり、堂島新地にある遊郭「天満屋」に入り浸っていた。自作を上演していた「竹本座」の客足は遠のき、座長である竹本義太夫や周囲から不満をぶつけられ、新作の執筆も一向に進まずにいた。そんな折、「不孝糖」なる飴を売り歩く渡世人・万吉と出会い、万吉は近松を勝手に相棒とみなす。 2人のまわりで起きるさまざまな出来事をきっかけに、近松は、戦国の世が終わって百年が経ち、大衆の求めるものはこれまで通りの忠義を主題とする歴史物語ではなくなっていたことに気づく。万吉や周囲の人々に振り回されてゆくうち、近松は徐々に創作意欲を取り戻してゆくのだった。
企画・制作
あらすじ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}
登場人物
主要人物
万吉
演 - 青木崇高「不孝
お袖
演 - 優香遊郭「天満屋」の年増の遊女。近松の相手をしばしば務める。
平野屋徳兵衛
演 - 小池徹平豪商「平野屋」の放蕩息子。通称「アホぼん」。とある出来事からお初に入れ込んでいる。元々は若旦那の身分だったが、店を継がせたい平野屋忠右衛門の意向により、手代からやり直すよう命じられる。
お初
演 - 早見あかり「天満屋」の新入り遊女。父は結城格之進。島原から流れてきた。