だから私は推しました
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だから私は推しました
ジャンル
テレビドラマ
森下佳子
演出保坂慶太
姜暎樹
渡邊良雄
出演者桜井ユキ
白石聖
細田善彦
松田るか
笠原秀幸
田中珠里
松川星
天木じゅん
澤部佑
村杉蝉之介
音楽蔡忠浩(bonobos
国・地域 日本
言語日本語
時代設定2018年 - 2020年
製作
制作統括三鬼一希
出水有三
プロデューサー高橋優香子
編集藤代雄一朗
製作NHK大阪放送局

放送
放送チャンネルNHK総合
放送国・地域 日本
放送期間2019年7月27日 - 9月14日
放送時間土曜 23:30 - 23:59
放送枠よるドラ
放送分29分
回数8
公式ウェブサイト
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『だから私は推しました』(だからわたしはおしました)は、NHK大阪放送局の制作により[1]NHK総合テレビの「よるドラ」枠で2019年7月27日から9月14日まで放送された日本テレビドラマ。連続8回。友人関係やSNSに疲れ、ふとしたきっかけから1人の地下アイドルと出会い「オタク沼」にハマっていく30歳目前のOLの転落と成長をサスペンス要素を交えて描く。森下佳子[2][3][4][5]。主演は本作が連続ドラマ初主演となる桜井ユキ[6]。第46回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組優秀賞受賞作[7][8]
企画・制作

若手のスタッフ・キャストを中心に若者向けにオリジナル制作される実験的で挑戦的なドラマ枠「よるドラ」の第3弾として、東京大学医学部卒異色のNHKの最年少プロデューサーである高橋優香子のプロデュースにより制作される[9][10]。「地下アイドル」や「オタク」の世界を描くのみならず、「ちょっとクールに生きるの格好いい」「人が『いいね!』と言ってくれそうなものに『いいね!』と言ってしまう」という風潮とは相反する「『本当に自分が好きなものを推していく』というすがすがしさを、本心で生きていない人の中に見いだしたい」としている。アイドルオタクやヒロインものにはあまり関心がない視聴者層も意識して、見どころの1つとしてサスペンス要素も織り交ぜられることとなった[11]。報道用の全方位カメラの使用や、福祉番組スタッフの起用など、さまざまな新しい試みがされている[10]

多様な形態で活動を行う地下アイドルを描くにあたっては、自身もアイドル活動経験がありライターとして活動する地下アイドル考証の姫乃たまの意見も取り入れて「マスメディアへの出演より、日々のライブ活動に重きを置いていて、ファンとの距離が近く、そういったイベントを熱心に行っているアイドル」と位置づけ[12]、劇中の地下アイドルグループのキャスティングについては「NHKが誇るアイドルを作ろう」との意気込みでオーディションを開催して、5人のキャストを選出している[1]

脚本には連続テレビ小説ごちそうさん』や大河ドラマおんな城主 直虎』をはじめ数々の話題作で実績がある森下佳子が起用され、「ここは(20代の最年少プロデューサーと)足して2で割って若手に入っちゃえ!」として戸惑いを捨てて、「地下アイドル」「女オタ」「自己承認欲求」といった現代的な題材の根底に存在する普遍的なテーマである「青春」を描いている[13]

最終回では題字の「推」のふるとり部分に付けられた手の形が、「押す」型から「掬い上げる」型に変わった。
あらすじ

警察の取調室で聖護院刑事の取り調べを受ける遠藤愛は、瓜田勝がマンションから転落するまでの経緯を仔細に語り始める。

1年2か月前の2018年4月、生命保険会社に勤める30歳間近のOLの愛は友人たちの中で「イイネ」を求めてリア充を装う日々を過ごしていたが、そんな姿が見苦しいと婚約者の蓮沼恭介に振られてしまう。失意の中で愛はスマホを落とし拾い主の小豆沢大夢に会うためライブハウスを訪ねると、そこでは地下アイドルグループ「サニーサイドアップ(サニサイ)」のライブが行われており、歌もダンスも下手で1人だけ異質な存在のメンバー・栗本ハナに自分の姿を重ね合わせた愛は思わずステージ上のハナへ罵声を浴びせ、他のファンから迷惑な入場者“厄介”の烙印を捺される。八つ当たりを反省し謝罪しようと再びライブへ足を運んだ愛は、ハナの逃げずに前に進もうとする姿勢に胸を打たれ、ハナを全力で応援することを決意する。

ライブに通いトップオタの小豆沢や古参の椎葉らオタクメンバーたちと親しくなった愛は、まもなくハナに瓜田というストーカー気質のオタクが存在することを知る。瓜田はハナのチェキ券をすべて買い占めハナを独占状態であることを知った愛は、メンバーごとのチェキ券を共通化することを提案。ハナを独占できなくなった瓜田は乱心しライブから姿を消す。

野外ステージでのライブを機に友人たちにドルオタをカミングアウトした愛はオタ活に励み、「サニサイ」が夏のアイドル・フェスにエントリーするとハナが準備に専念できるよう生活費を支援しつつ、投票権を得るためチャットレディの副業で資金を稼いでグッズを大量購入。「サニサイ」は獲得票数1位となって夏フェス出演を果たし、ハナは大ステージで堂々のパフォーマンスを見せる。

9か月後の2019年4月、夏フェス出演で人気も上昇しウェブCM出演など仕事も増えた「サニサイ」にメンバー間の亀裂が生じ始め、ハナには高校時代の友人・松田杏子へのいじめの噂がネット上に流出する。愛はハナがついた小さな嘘をきっかけに金づるにされているだけではとの疑念を抱き、ハナのことを信じられなくなった愛はハナのオタクをやめる。5月末、噂の拡散によりハナが心労でステージに立てなくなり窮地にあると「サニサイ」のメンバーでもある玉路紀子に知らされた愛はハナと和解し、小豆沢や椎葉とともに奔走。噂のもととなった記事が削除されハナの活動再開が決まった矢先、リーダー・原花梨の引き抜きが原因で「サニサイ」の解散が突如決定する。「サニサイ」解散ライブの前夜、水面下で活動していた瓜田が愛の部屋に押し入り、愛を拉致して自宅の監禁部屋に監禁する。そして解散ライブ当日、隙を見て脱出した愛は追ってきた瓜田をマンションの階段から突き落としてしまう。

ここまでの愛の供述を聞き終えた聖護院は、防犯カメラの映像との矛盾から愛の嘘を指摘。瓜田に拉致監禁され瓜田を突き落としたのは本当は愛ではなくハナであり、現場に駆けつけた愛はハナを解散ライブへ向かわせた後に身代わり出頭して、警察をライブ会場へ向かわせないよう供述を続けていたと推理する。それでも自らの犯行を強く主張する愛と聖護院の前に解散ライブを終えたハナがステージコスチュームのまま出頭。愛と鍵閉めの握手を交わしたハナは自分が瓜田を突き落としたと自白する。

事件は好奇の目で大きく報じられ、チャットレディの副業まで明るみに出た愛は退職に追い込まれるが、社名のみで選んだ会社を去ることを「すがすがしい」と語り本当にやりたい仕事を探し始める。一方不起訴処分となったハナは瓜田の報復を避けて愛たちからも距離を置き、アイドル活動を通じて「推すって愛だ」と知ったとして立場を変え推す生き方を目指す。1年後、椎葉の事務所で働きつつライブハウスでスタッフとして地下アイドルたちの相談にのる愛は、クライアントとして杏子に会った小豆沢からハナが杏子と和解したことを知る。
登場人物
主要人物
遠藤愛〈28〉
演 -
桜井ユキOL。大都安心生命勤務。婚約者に捨てられ、人生のどん底で出会った地下アイドルグループ「サニーサイドアップ」メンバーのハナから勇気をもらい、ハナを全力でサポートすると誓う。小豆沢からは「おばはん」呼ばわりされている。
栗本ハナ〈19〉
演 - 白石聖地下アイドルグループ「サニーサイドアップ」のメンバー。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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