たけしの挑戦状
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たけしの挑戦状
ポリネシアンキッド 南海の黄金ジャンル
アクションアドベンチャー
対応機種ファミリーコンピュータ(FC)
Wii
iOS
Android
開発元タイトー
セタ
発売元タイトー
ディレクター福津浩
デザイナービートたけし
プログラマー森永英一郎
人数1人
メディア1メガビット+64キロRAM
ロムカセット[1]
発売日FC
198612101986年12月10日
Wii
200903312009年3月31日
iOS,Android
201708152017年8月15日

対象年齢CERO:B(12才以上対象)
コンテンツ
アイコン暴力
犯罪
売上本数80万本[2]
その他型式:TFC-TC-5300
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『たけしの挑戦状』(たけしのちょうせんじょう)は、1986年(昭和61年)12月10日タイトーが発売した、ビートたけし監修のファミリーコンピュータ用ゲームソフト。会社員である主人公が南海の孤島に眠っているという財宝を探しに行くという内容で、パッケージや取扱説明書に書かれていないがゲーム内では「ポリネシアンキッド 南海の黄金」というサブタイトルが付けられている事が分かる。

雑誌『ファミコン通信』でのクソゲーランキングでも1位を獲得するなど、攻略本なしではクリア困難なゲーム内容から、レトロゲームにおける「クソゲーの代名詞」として語られることが多い。
概要

当時ファミコンに熱中していたビートたけしが「今までにない独創的な発想を入れたい」という意図が反映され数々の斬新な内容が盛り込まれている[3]。キャッチコピーは「謎を解けるか。一億人。」でソフトのパッケージ表面には「常識があぶない。」(販促用のポスターでは「あぶない」の「あ」の字が鏡文字になっている)と称し、裏面ではたけし本人が「今までのゲームと同じレベルで考えるとクリアー出来ない」とコメントしている、広告には「成功確率 無限大数分の1」と書かれていた。

CMは、たけしが『雨の新開地』を歌うシーンと、たけしがIIコンのマイクに向かって「出ろ!!!」と言い、宝の地図が出てくるシーンの2パターンがあり、どちらのCMもゲーム攻略のささやかなヒントになっていた。

しかし、本作の発売前日の1986年12月9日に、たけし本人とたけし軍団の一部メンバーによる「フライデー襲撃事件」が発生。本作は予定通り発売されたが再販分が同事件が風化された90年まで発売が延期され、先述の放送されていたテレビCMは放映中止となった。それに対して、雑誌の攻略記事や広告は引き続き掲載された[注 1]

パッケージには「ビートたけし、ファミコンソフト第1弾!」と書かれており、のちに第2弾の『たけしの戦国風雲児』(1988年)が同社より発売されている。
ゲーム内容
システム

ゲームシステムはサイドビューのアクションゲームだが、ストーリーはアドベンチャーゲームのように選択肢によって進行していくため、ジャンルとしてはアクションアドベンチャーゲームと言える。また一部シーンにはシューティングゲームも含まれている。

日本の都市部、およびそこにある街が舞台らしいが、具体的な場所やそのモチーフはほとんどないうえ、雰囲気は極めて退廃的であり、主人公は薄汚れた町並みの中に住む貧しいサラリーマンである。台詞は汚く暴力的な言葉遣いが多く、店や事務所などの看板は極道的な内容である上、路上にはヤクザが彷徨き、敵対的で主人公に殴りかかってくる[注 2]

日本にいる時はバーでテキーラを飲むこと、ひんたぼ島では宿泊する(部屋を選ぶことができ、回復できる量も異なる)事によって体力が回復する。所持金は通行人を倒したり、特定の条件を満たすと手に入る。その他にコース中のある決まったところでしゃがめば、ハートが現れるのでそれでも回復できる。また、ライフがなくなってもすぐにAとBを3回同時に押せば復活できる裏技も存在する[注 3]

BGMの種類は少なく、メインテーマがエンディングまで含めたゲーム内のほぼ全編に渡って絶え間なく流れ続けている。

TAITO CLASSICS版は、画面が16:9対応となっている他(例として、ゲームオーバーの画面における献花が4:3対応のファミコン版並びにバーチャルコンソール版は4本に対し、TAITO CLASSICS版は8本に増加している。ただし、一部シーンは4:3のままであるためサイドカットとなる)[4]、ファミコン版とバーチャルコンソール版に新ステージ「あめりか」などの新要素が加えられており、タイトーのサウンドチームであるZUNTATAによるゲームミュージックの新曲が追加されている[5]
クリア条件

ふとしたことから宝探しの情報を聞き出した主人公。本格的な宝探しに行くためには、まず身の周りのしがらみを取り払い、周到な準備をする必要があると思い立つ。「妻に離婚届を出す」「会社に退職届を出す」「地図を渡した老人を倒す」「カルチャーセンターで様々な技能を修得する」などがそれである。条件を満たさないでひんたぼ島に行くと、突然妻または社長が現れて日本に強制送還されたり、宝の山の前で尾行してきた老人に宝を横取りされて即ゲームオーバーになる。
マイク機能

このゲームは2Pコントローラのマイク機能を様々な場面で使う。主なものとして、カラオケをしたり、裏技として、

パチンコの最中にIIコントローラーのマイクで「でねぇぞ」と叫ぶ

宝の地図を読み込む際に『水に浸してから5分経過後から10分経過する前に、または日光に1時間以上さらしてからIIコントローラのマイクに向かって「出ろ!!!」と叫ぶ』

など通常では思い付き難い操作が要求される[6][3]。また、住人に話しかけることもでき、稀にヒントを貰えることがある。

ただし声を判定しているわけではないため、「マイクに音が入力されている」状態なら同じように判定される。
シューティング

ひんたぼ島より先の島に行く時にハンググライダーを使ってシューティングをする場面がある。しかし、途中で現れる潮風に操作を妨害されやすく、画面上に弾は1発しか出せない上、敵に当たると即ゲームオーバーと独特の操作性・ルールのため非常に難易度の高いものとなる(リゾートセンターでハンググライダー以外に飛行機熱気球スキューバダイビングといった他の手段も選べるが、着陸などが出来ないため結局クリア不可能である)[3]
カラオケ

スナックのカラオケで実際に2Pコントローラーのマイクを使って歌い高評価を得ないと進めないイベントがあるが、ニューファミコンではマイク機能が削除されている。マイク機能を使用した謎解きを入れた他のゲームでは、セレクトボタンを用いることでマイク機能の代用としたものが多いが、本作に関しては、IIコントローラーの下とAボタンを押す(バーチャルコンソール版ではWiiリモコン裏側についている「B」ボタンで代用できる)ことでマイク機能を使用しているのと同じ判定がなされる。これは旧型のファミコンでもマイク機能を使わずに同様の操作を行えばマイク機能を使用しているのと同じことになるためである。なお、マイクで音を判別しているとはいえ、後のゲームのように音声認識であったり、音程を判別する機能はないために、実際に歌唱力がなくともメロディの部分で息を吹きかけるだけで歌ったことになる。そのため、判定は曖昧であった[7]。カラオケ曲のレパートリーは5ジャンル/計25曲あるが、実際に歌えるのは『えんか/あめのしんかいち』、『どうよう/はとぽっぽ』、『みんよう/おきなわゆんた』、『ぽっぷす/ねこにゃんたいけん』の4曲のみで、それ以外の曲は選択しても「その曲はありません」と断られる(『みんぞくおんがく』のジャンルに至っては、歌える曲が1曲も無い)。「はとぽっぽ」以外の3曲は、いずれもこのゲームのオリジナル曲である。
ゲームオーバーについて

このゲームはゲームオーバーの画面が主人公の葬式になっていることで知られている。ただし、ライフがなくなる以外にもゲームオーバーとなるイベントが非常に多い。以下にその例を示す。

飛行機の行き先を間違える(南太平洋以外のルートを選ぶ)または宝の地図を持っていない状態で南太平洋に向かうと、乗っていた飛行機が突然爆発し「てろか?じこか?ひこうきはなぞのくうちゅうばくはつをとげた」と表示される[8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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