すばらしき世界
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「すばらしき世界」はこの項目へ転送されています。その他の類似するタイトルの作品については「素晴らしき世界」をご覧ください。

身分帳
著者佐木隆三
イラスト司修
発行日1990年6月26日
発行元講談社
ジャンル長編小説
日本
言語日本語
形態四六判
ページ数360
公式サイトbookclub.kodansha.co.jp
コードISBN 978-4-06-204956-6
ISBN 978-4-06-185411-6文庫判

ウィキポータル 文学

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示

『身分帳』(みぶんちょう)は、佐木隆三長編小説。実在の人物をモデルに、13年の刑期を終え出所した元殺人犯の男の苦労と生きかたを描く[1][2]1990年6月26日講談社より刊行され、1993年6月3日に文庫化された。第2回伊藤整文学賞受賞作。

2020年西川美和監督、役所広司主演により『すばらしき世界』のタイトルで映画化もされた[3]
あらすじ

少年のころヤクザの世界に入り、ホステスでのトラブルなどから犯した殺人によって、人生の大半を刑務所の中で過ごしてきた山川一が、13年にわたる刑期を終え出所する。東京の弁護士に身元引受人になってもらい、生活保護を受けてアパートでの一人暮らしを始める。近隣住民とのトラブルなどもあったが、階下に住むコピーライターの角田龍太郎やスーパーの主人などと親しくなり、徐々に社会生活に復帰していく。しかし、町で見かけたヤクザと戦ったり、刑務所での仲間に会いに行くなど、自身の過去を完全に振り切ることができず、職探しも難航してしまう。出所する前から考えていた母親探しも行き詰り、挫折を繰り返す。また、タイトルにもなっている「身分帳」(刑務所で、収容者の経歴や入所時の態度などが書かれた書類)や裁判の記録などを読み返すことで、進んできた道を振り返り、このままの生活で本当に良いのか模索していく。

また、文庫版には「行路病死人」も収録されており、モデルとなった田村明義(1990年死去)との会話や、彼の死後についても描かれている。
登場人物.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節には内容がありません。加筆して下さる協力者を求めています。(2020年9月)

書誌情報
単行本


身分帳(1990年6月26日、
講談社ISBN 978-4-06-204956-6

文庫本


身分帳(1993年6月3日、講談社文庫ISBN 978-4-06-185411-6

身分帳(2020年7月15日、講談社文庫、ISBN 978-4-06-520159-6

執筆経緯

モデルとなった田村明義は、13年間の獄舎生活を送る間に佐木の犯罪文学を読み[4]、45歳で出所したのち佐木に「自分をモデルに小説を書いてくれ」と連絡して来た[4]。犯罪者は自分の過去の悪行を武勇伝化して得意がることが多く、佐木は「厄介な人物からのよくある売り込み」に一旦は流そうとしたが、見せられた戸籍謄本があまりに真っ白で驚き、申し出を受けることに決めた[4]前科10犯で延べ23年間も刑務所に入り、成人してからは娑婆で2年以上続けて社会で暮らしたことがない田村は、日常の小さなことで躓きを繰り返した。取材を続けていくうち、「この人の期待に応えなくてはならない」という責任感のようなものが芽生えた[4]
映画

すばらしき世界
監督
西川美和
脚本西川美和
原案佐木隆三『身分帳』
製作西川朝子
伊藤太一
北原栄治
製作総指揮濱田健二
小竹里美
出演者役所広司
仲野太賀
六角精児
北村有起哉
白竜
キムラ緑子
長澤まさみ
安田成美
梶芽衣子
橋爪功
音楽林正樹
撮影笠松則通
編集宮島竜治
制作会社AOI Pro.
製作会社「すばらしき世界」製作委員会
配給ワーナー・ブラザース映画
公開 2021年2月11日
上映時間126分
製作国 日本
言語日本語
興行収入5億8000万円[5]
テンプレートを表示

『すばらしき世界』(すばらしきせかい)は、2020年の日本映画。監督は西川美和[6]、主演は役所広司[7]。デビュー以来の監督作品の全てが自身のオリジナル作品だった西川にとって初の小説原案の作品となる[3]

2020年開催の第45回トロント国際映画祭に出品されワールドプレミア上映。その時の英題はUnder The Open Skyで、劇中の台詞から引用されている[8]。翌2021年2月11日からは日本にて商業公開が始まった[9]
キャスト

三上正夫:
役所広司

津乃田龍太郎:仲野太賀[7][10]

庄司勉:橋爪功[7]

庄司敦子:梶芽衣子[7]

松本良介:六角精児[7]

井口久俊:北村有起哉[7]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:55 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef