しなの_(列車)
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しなの
383系による「しなの」
(2024年3月 姨捨駅 - 稲荷山駅
概要
日本
種類特別急行列車
現況運行中
地域愛知県岐阜県長野県
前身急行「きそ」「ちくま
運行開始1968年10月1日
運営者東海旅客鉄道(JR東海)
東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者日本国有鉄道(国鉄)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点名古屋駅
終点長野駅
営業距離250.8 km(名古屋 - 長野間)
運行間隔13往復
列車番号1000M+号数
8000M+号数-50(臨時列車)
使用路線JR東海:中央本線
JR東日本:篠ノ井線信越本線
車内サービス
クラスグリーン車普通車
座席グリーン車指定席
6・8両編成:1号車
10両編成:1号車・7号車(7号車は普通指定席で運転する日があり)
普通車指定席
6両編成:2 - 4号車
8両編成:2 - 6号車
10両編成:2 - 6号車・8号車
普通車自由席
6両編成:5・6号車
8両編成:7・8号車
10両編成:9・10号車
展望パノラマグリーン車(1号車)
技術
車両383系電車神領車両区
軌間1,067 mm
電化直流1,500V
最高速度130 km/h
備考
1996年12月1日から2022年3月11日まで全列車「(ワイドビュー)しなの」として運転
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しなのは、東海旅客鉄道(JR東海)および東日本旅客鉄道(JR東日本)が名古屋駅 - 長野駅間を中央本線篠ノ井線信越本線経由で運行する特別急行列車である。

本項では、名古屋駅 - 塩尻駅間(中央西線)で運転されていた優等列車についても記述する。
概要

「しなの」は、1953年に名古屋駅 - 長野駅間で準急列車として運転を開始し、当初は毎日運転の不定期列車であったが、1956年11月に定期列車化された。1959年には新型車両を投入して急行列車に変更され、所要時間も1時間短縮された4時間40分前後になった。1965年ごろには、中央西線でも特急列車を運転しても採算がとれるほどの需要があったが、急勾配であるために高出力のエンジンを搭載した気動車の開発が必要なことから、キハ91形が試作されて試験が行われた結果、高出力特急気動車のキハ181系が新製投入され、1968年10月から特急列車化された。

1973年5月に中央西線が電化されると、7月からは一部の列車に振り子式車両381系電車が投入されて電車化が開始され、1975年3月から全列車が電車で運転されるようになった。1995年からは制御付き自然振り子方式の383系電車が投入され、翌1996年12月1日には長野駅発着の定期列車は383系に統一された。

なお本列車は、全JRの中で最後までエル特急を名乗った列車であった。

現在、名古屋駅と長野県内の主要停車駅間で回数券が発売されている他、JR東日本管内では信州しなの料金回数券を持っている場合に、普通車指定席の空席も利用出来る[1][2]。またJR東海管内でも、しなの回数券(名古屋駅 - 中津川駅間)が発売されている。

列車名は、長野県の大部分の国名である信濃国[3]が由来となっている。
運行概況

2023年3月18日現在の運行概況は次のとおり。

定期列車はすべて名古屋駅 - 長野駅間で13往復(名古屋発7時 - 19時台、長野発6時 - 19時台)である。臨時列車では、松本駅発着の列車や大糸線白馬駅発着の列車が運転されることがある。定期列車の列車番号は基本的に1000M+号数である。

長野県や岐阜県東部(中央本線中津川駅 - 塩尻駅間と篠ノ井線区間)の山間部を通過するため、山地の局地的な大雨のほか、冬季は積雪の影響で遅延することが多い。またそれ以外の時期でも、単線区間の行き違いや、塩尻駅での中央東線からの列車の接続待ちなどの影響により、数分の遅れが発生することが日常化している。なお、本列車群のみならず、追い越しなどの関係で大雨や積雪などとは直接の関係がない名古屋地区での中央線快速列車普通列車や、多治見駅で接続する太多線の列車、さらにはかつて大阪駅直通だった9・16号の場合は乗り入れ先の西日本旅客鉄道(JR西日本)アーバンネットワーク各線にまでもその遅れの余波が及ぶことが多かった。

2016年3月26日のダイヤ改正に伴い、大阪駅 - 名古屋駅間が廃止され、全列車が名古屋駅 - 長野駅間の運転になり[4]、これにより旅客3社を直通する昼行列車は消滅した[5][6]。主な理由としては、名古屋駅で東海道新幹線から乗り換える客の増加が挙げられる。441.2kmを走破する当該列車の区間短縮により、2023年10月現在、最長の営業距離を持つJR定期昼行特急は「にちりんシーガイア」(博多-宮崎空港間、413.1km)となっている。
停車駅

名古屋駅 - (金山駅) - 千種駅 - 多治見駅 - (恵那駅) - 中津川駅 - (南木曽駅) - (上松駅) - 木曽福島駅 - 塩尻駅 - 松本駅 - (明科駅) - (聖高原駅) - 篠ノ井駅 - 長野駅

( )内は一部の列車のみ停車。

金山駅:2・21・23・25号が停車。

恵那駅:2・3・12・13・24・25号が停車。

南木曽駅:1・2・7・16・17・18・20・25号が停車。

上松駅:1・2・24・25号が停車。

明科駅:1・2・6・15・19・23・24・26号が停車。

聖高原駅:4・21号が停車。


中部国際空港の開港以前は、東海旅客鉄道東海鉄道事業本部管内における乗降客数が名古屋駅に次いで多い金山駅を、本列車群はすべて通過していた。その後、中部国際空港方面などへの連絡も兼ねて、金山駅には2005年3月1日の改正で上下各1本のみ停車するようになり、現在は4本停車している。かつては中部国際空港方面へ自社の子会社であるJR東海バスが名古屋駅発着のリムジンバスを運行し、本列車群もこのリムジンバスとの連絡乗車券が発売されていたが、ライバルの名鉄特急の利便性および定時性に太刀打ち出来なかったことから、2006年9月にリムジンバス自体が廃止されている。

愛・地球博期間中は高蔵寺駅にも停車する列車(1日4往復)もあったが、終了後はすべて通過になっている。

大阪直通時代は名古屋以西間の廃止直前には大阪駅 - 新大阪駅 - 京都駅 - 米原駅 - 岐阜駅 - 名古屋駅と停車していた。


停車駅の詳細は以下の表を参照(2023年3月現在)。

●:全列車が停車

▼:下りのみ全列車が停車

▲:上りのみ全列車が停車

▽:下りのみ一部列車が停車

?:通過

運行本数\駅名名古屋駅金山駅千種駅多治見駅恵那駅中津川駅南木曽駅上松駅木曽福島駅塩尻駅松本駅明科駅聖高原駅篠ノ井駅長野駅備考該当列車号数


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