しなの鉄道
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現在の大糸線の一部をかつて運営していた「信濃鉄道」とは異なります。

しなの鉄道株式会社
Shinano Railway Co., Ltd.
種類株式会社
略称しな鉄
本社所在地 日本
386-0018
長野県上田市常田一丁目3番39号[1]
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯36度23分36.5秒 東経138度15分8.7秒 / 北緯36.393472度 東経138.252417度 / 36.393472; 138.252417座標: 北緯36度23分36.5秒 東経138度15分8.7秒 / 北緯36.393472度 東経138.252417度 / 36.393472; 138.252417
設立1996年5月1日
業種陸運業
法人番号9100001010566
事業内容旅客鉄道事業 他
代表者代表取締役社長 土屋智則
資本金23億9245万円
(2019年3月31日現在[2]
発行済株式総数48,409株[2]
売上高44億9471万8000円(2019年3月期[2]
営業利益1億5451万4000円(2019年3月期[2]
純利益1億2398万8000円(2019年3月期[2]
純資産40億8961万4000円
(2019年3月31日現在[2]
総資産85億6399万4000円
(2019年3月31日現在[2]
従業員数266人(2022年4月1日現在)[1]
決算期3月31日
主要株主.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul{line-height:inherit;list-style:none none;margin:0;padding-left:0}.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol li,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul li{margin-bottom:0}

長野県 73.64 %

長野市 3.88 %

八十二銀行 2.69 %

上田市 2.23 %

千曲市 1.98 %

(2019年3月31日現在[3]

外部リンクwww.shinanorailway.co.jp
特記事項:並行在来線を経営する目的で設立
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しなの鉄道線および北しなの線

しなの鉄道株式会社(しなのてつどう、: Shinano Railway Co., Ltd.)は、長野県上田市に本社を置く第三セクター鉄道事業者[1]北陸新幹線の開業に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)から1997年平成9年)と2015年(平成27年)にそれぞれ経営分離された長野県内の並行在来線しなの鉄道線北しなの線)を経営している[1]
概要

整備新幹線開業に伴い、JRの経営を離れる在来線を引き継いだ、初の鉄道会社である。

しなの鉄道は当初、1998年長野オリンピックの開催に合わせて整備された北陸新幹線高崎駅 - 長野駅間(長野(行)新幹線)の開業に伴い、JR東日本から経営移管されることとなった信越本線軽井沢駅 - 篠ノ井駅間を、JR東日本に代わって経営する会社として設立された。同区間は1997年(平成9年)10月1日の新幹線開業と同時に、しなの鉄道へ移管されて同社のしなの鉄道線として開業した。

しなの鉄道線開業当初は、長距離客が新幹線に移乗したことなどにより経営は苦しく、2001年9月の中間決算では累積赤字が24億円以上になり、資本金23億円を上回る債務超過状態に陥った。そのため、同年に「しなの鉄道経営改革に向けての提言」を策定。2002年6月、エイチ・アイ・エス (HIS) 創業者の澤田秀雄に再建を要請し、同社から杉野正を社長に迎えた。杉野は退任するまでの2年間、高齢者の乗降介助を行う乗務員「トレインアテンダント」やサポーター制度の新設といった利用促進策や経営合理化を進めた。不公平な契約の解消など様々な無駄の削減や第三セクター特有のお役所仕事的な社風の変革などに取り組んだ一方、2002年に連絡乗車券の発売駅・発売範囲を大幅に縮小するなど旅客サービスの後退もあった。

杉野の半ば体育会系営業マン的な経営手法により、しなの鉄道は減価償却費前の利益で黒字を計上するようになったものの、2004年には減損会計導入を進めたい当時の長野県知事田中康夫と「上下分離方式」を主張する杉野が対立して、杉野は社長を辞任。スカイマークエアラインズ(現・スカイマーク)元社長の井上雅之を社長に迎えて減損会計に踏み切り、その結果、2005年度決算において開業以来の初めて最終損益において黒字を計上するに至った。井上の下でも、駅構内で宝くじを販売するなど異業種的な発想の増収策が実行された。

井上は2008年9月30日付で退任し、空席となっていた社長のポストには、2009年6月からJR東日本出身の浅海猛が就任。分離元鉄道事業者の社長は設立以来初めてのことであった。これは、2015年(平成27年)春に予定されていた北陸新幹線の長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴い、JRから経営分離される信越本線の長野駅以北区間の経営主体として、しなの鉄道が候補に挙がっている点を睨んでの起用である旨を、当時の長野県知事村井仁が示唆している[4]

その長野駅以北の県内区間にあたる信越本線の長野駅 - 妙高高原駅間についても、しなの鉄道が運営主体となる旨が2012年4月に決定し、2013年3月には同区間の路線名称を「北しなの線」とすると発表した[5][6]。北しなの線は同新幹線の延伸開業日にあたる2015年3月14日に開業し[7]、同日以降、しなの鉄道が運営する鉄道路線は前者のしなの鉄道線と、後者の北しなの線の2路線となった。なお篠ノ井駅 - 長野駅間は同新幹線の延伸開業後も引き続きJR東日本が運営するため、しなの鉄道線と北しなの線は同区間を挟んで直接接続しない飛地的な路線となっている(北しなの線の経営引き受けの経緯は「しなの鉄道北しなの線」を参照)。

社長職は2016年東京海上日動火災保険出身の玉木淳に交代した。東京海上日動社長の北沢利文が長野県出身である縁で県から要請を受けたことと、東京海上日動が長期的な保険市場の開拓も視野に地方再生を支援していることが背景となった。玉木は沿線の人口減少や今後必要となる車両更新費用に備えて、観光・行楽と通勤両面で利用客取込を進める方針を示している[8][9]

2019年には、玉木を専務として支えた春日良太(長野県庁出身)が社長を引き継いだ[10]

2020年初頭からの新型コロナウイルス感染拡大の影響により輸送人員、旅客収入がともに大きく減少。2021年3月期決算では6期ぶりに赤字に転落した。春日は2022年春のダイヤ改正で減便する方針を示した[11]

その後も赤字経営が続いており、2023年12月14日に社長の土屋智則に長野県知事の阿部守一、東御市長の花岡利夫が東京の国土交通省を訪れ、同大臣斉藤鉄夫ホーム短縮などの規模縮小やIC乗車カード導入のための支援を要請した。また将来的にはしなの鉄道線の信濃追分駅 - 上田駅間、北しなの線の黒姫駅 - 妙高高原駅間の単線化を検討していると報じられた[12]
歴史

駅の新設・路線の設備・列車の運行関係は「しなの鉄道線#歴史」「しなの鉄道北しなの線」を参照。

1991年平成3年)8月30日:「長野県第三セクター鉄道検討協議会」発足[13]

1996年(平成8年)

3月26日:社名決定[14]

4月19日:設立総会開催[13]

5月1日:会社設立[13][15]


1997年(平成9年)

6月19日:軽井沢駅 - 篠ノ井駅間 65.1 km の第一種鉄道事業免許を取得[15]

10月1日:しなの鉄道線 軽井沢駅 - 篠ノ井駅間が開業[15]


2001年(平成13年)3月22日運賃改定(10 %値上げ)。JR東日本との乗継割引額を縮小。

2002年(平成14年)

3月25日:本社を長野市から上田市に移転。

4月1日:滋野駅の業務を有限会社しげのマツバタクシーに委託。

7月12日:レールサポーターとトレインサポーター募集開始。

9月9日:主要駅や列車に「トレインアテンダント」を配置。

10月1日:JR各社との連絡運輸取扱範囲縮小。


2003年(平成15年)4月1日:中軽井沢駅の業務を星野リゾートへ委託。

2005年(平成17年)

2月25日産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画が認定。

10月1日:上田電鉄発足記念で同社と共同で「ゆぅみぃ土・休日フリーきっぷ」発売。以後、毎年秋に発売。


2006年(平成18年)

1月21日:3月20日までの毎日、篠ノ井駅 - 小諸駅の各駅から軽井沢駅までを利用する乗客を対象にした往復割引切符「軽井沢“Qっと”往復割引フリーきっぷ」を販売。通常運賃で各駅から軽井沢駅までを往復利用するより、約15 %割引の発売額で設定。乗車日から2日間有効で、乗車駅から軽井沢駅までの間は乗降自由。

7月1日:「しなの鉄道ファンクラブ」創設。

11月:軽井沢・プリンスショッピングプラザでの「プラチナバーゲン」にあわせて23、25、26の各日、臨時の「プラチナバーゲン列車」を運行するとともに、バーゲン期間中に利用できるフリー切符を発売。軽井沢駅 - 篠ノ井駅間で1日乗り降り自由で発売額は大人1200円、子供600円。このほかに1000円分の金券と食事券(特別メニューで1600円相当)、ショッピングクーポンブックが付いた「プラチナゆぅみぃ土日フリーきっぷセット」(大人3800円、子供3200円)も販売。


2007年(平成19年)

6月1日:運賃改定(12.5 %値上げ。初乗り運賃が160円から180円に)およびJR東日本との乗継割引運賃の割引率を縮小。通年回数券の名称「連絡11回数券」を改め「千曲川回数券」に変更。

10月1日:全線(軽井沢駅 - 篠ノ井駅)が1日乗り放題となる「開業10周年記念フリーきっぷ」を発売。大人用は1300円で500枚、小人は650円で250枚を販売。


2012年(平成24年)

4月17日:臨時株主総会で北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間開業に伴い経営分離される信越本線のうち、長野駅 - 妙高高原駅間の経営引き受けを決定[6]

9月1日:公式サイトが大幅にリニューアル。


2013年(平成25年)

3月27日:長野駅 - 妙高高原駅間の路線名を「北しなの線」に決定[6]

4月29日さよなら運転を最後に169系電車の運用終了。

10月1日:「しなてつファンクラブ」創設[16]

12月6日:しなの鉄道が国土交通省に北しなの線の鉄道事業許可を申請[6]


2014年(平成26年)

2月28日:長野駅 - 妙高高原駅間 37.3 km の第一種鉄道事業許可を取得[6][17]

7月11日:観光列車「ろくもん」が軽井沢駅 - 長野駅間にて運行開始[18]


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