しし座
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この項目では、星座について説明しています。占星術でのしし座については「獅子宮」をご覧ください。

しし座Leo
しし座の恒星
属格形Leonis
略符Leo
発音[?li?o?]、属格:/li??o?n?s/
象徴ライオン[1][2]
概略位置:赤経 09h 21m 37.0221s- 11h 06m 46.5595s[3]
概略位置:赤緯+32.9691162° - −6.6916924°[3]
20時正中4月下旬[4]
広さ946.964平方度[5]12位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数92
3.0等より明るい恒星数5
最輝星レグルス(α Leo)(1.40
メシエ天体数5[6]
確定流星群3[7]
隣接する星座おおぐま座
こじし座
やまねこ座(角で接する)
かに座
うみへび座
ろくぶんぎ座
コップ座
おとめ座
かみのけ座
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しし座(ししざ、ラテン語: Leo)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ[2]黄道十二星座の1つで、ライオンをモチーフとしている[1][2]天の赤道に近い位置にあり、地球上のどこからでも観望可能である。

α星レグルスは、全天に21個あるとされる1等星[注 1]の1つで、その中では最も暗い。2等星のβ星デネボラ春の大三角と呼ばれる正三角形に近い形をしたアステリズムの一角を成している。また、レグルスを含むライオンの頭部の星を7つ繋いだアステリズムは「ししの大鎌」と呼ばれている。

天の川から離れた位置にあるため目立つ星団や星雲はないが、しし座のトリオ銀河と呼ばれる3つの銀河を始め、双眼鏡や口径の小さな望遠鏡で観測できる銀河が多い。また、天の川銀河伴銀河が複数発見されている。

γ星付近に放射点を持つしし座流星群は、約33年の周期で活発な活動を見せることで知られ、2001年には1時間あたり1,000個を超える流星嵐が観測された[8]
特徴

天の赤道を跨ぐように位置している[3]ため、地球上のどこからでも星座の一部を見ることができる。うみへび座おとめ座おおぐま座と面積の広さ上位3つの星座と境界を接しており[9]、しし座自体も全天88星座の中で12番目に大きい[5]。20時正中は4月下旬頃[4]で、北半球では春の代表的な星座とされる[10]

β星デネボラと、うしかい座のα星アルクトゥールスおとめ座のα星スピカが形作る三角形は春の大三角と呼ばれる[11][注 2]。ライオンの頭部にあたる λ-ε-μ-ζ-γ-η-αの7星を繋いだ「?」を裏返したような星の並びは「ししの大鎌 (: The Sickle)」と呼ばれる[10]アルプスの山上に輝く星々。画像左端に「?」をひっくり返したように星が並んだ「ししの大鎌 (The Sickle)」が写っている。
由来と歴史

現在のしし座の領域にある星々は、バビロニアの時代からライオンと見なされており、これがしし座の起源となったと考えられている[15]。このライオンの星座は、早い時代には「高貴な大型肉食獣」を意味する Mul Ur-mah、紀元前2千年紀の半ばからは「偉大な大型肉食獣」を意味する Mul Ur-Gu-la と呼ばれていた[15]。この星座は王権を象徴する星座であったと考えられており、ライオンの姿全体としては王国を、現在のα星レグルスは王そのものを表していたとされる[15]

このライオンの星座がいつ頃地中海世界に伝わったかは定かではないが、紀元前4世紀の古代ギリシアの天文学者クニドスのエウドクソスの著書『パイノメナ (古希: Φαιν?μενα)』に記された星座のリストに既にしし座の名前が上がっていたとされ、エウドクソスの著述を元に詩作されたとされる紀元前3世紀前半のマケドニアの詩人アラートスの詩篇『パイノメナ (古希: Φαιν?μενα)』では λ?ων (Leon) という名称で登場する[16]。しし座についてアラートスは、おおぐま座の後ろ足の下のほうにあり、太陽がかに座を過ぎてこの星座に入る頃になると夏の盛りとなり麦が残らず刈り取られる、としている[16][17]

紀元前3世紀後半の天文学者エラトステネースの天文書『カタステリスモイ (古希: Καταστερισμο?)』や1世紀初頭の古代ローマの著作家ガイウス・ユリウス・ヒュギーヌスの『天文詩 (: De Astronomica)』では「ライオンは百獣の王であることからゼウスがそれを称えて星座としたものだ」とする説が第一に示されており[18][19]、異説としてロドスのペイサンドロスの伝える話として、ヘーラクレースの12の功業の最初に登場するネメアライオンであるとする説にも触れている[18][19]

エラトステネースやヒュギーヌス、プトレマイオスは、ライオンの尾の先にある三角形を成す星々を「ベレニケの髪束」と呼ぶと伝えている[2][18][19]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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