編集注意点:一人一人の登場人物名の由来は書き込まないでください。「基本設定」節の一文で十分です。
さよなら絶望先生の登場人物(さよならぜつぼうせんせいのとうじょうじんぶつ)は久米田康治による漫画作品『さよなら絶望先生』およびそれを原作とするアニメシリーズに登場する架空の人物(およびそれに類する物)の一覧である。
以下、原作の話数は原則として単行本の話数に拠り、表記は単行本扉絵に従って「(漢数字)話」とする。アニメの話数は「第(漢数字)話」とする。また便宜上、各アニメシリーズは以下のように略記する。
正式タイトル略
さよなら絶望先生第一期
さよなら絶望先生 序?絶望少女撰集?撰集
俗・さよなら絶望先生第二期
さよなら絶望先生 序?俗・絶望少女撰集?俗・撰集
獄・さよなら絶望先生獄
懺・さよなら絶望先生第三期
懺・さよなら絶望先生 番外地番外地
登場人物名を略す場合は同姓の人物(兄弟・姉妹など)がいる者を除いて原則、姓で表す。 主要登場人物名は基本的にダジャレである[1]。 舞台となる高校は東京府小石川区に所在。所属教員の1人である望が「公務員」と作中で明言されているので公立高校と分かるが、設置母体などは不明。ネーミングライツ制をとっているため、校名は毎回変わる。私服可であるが、私服を面倒がって制服を着る者が多く、へ組生徒も木村・小森・常月以外は制服を着用。女子の制服はセーラー服(スカーフのデザインは話ごとに細かに異なる)、男子の制服は学生服。 二百七十二話までは、作中の年度が進んでも主要な生徒は落第や留年という形で2年生のままであった。
基本設定
2のへ組
クラス名はいろは順に割り振られており、原作では1学年にい組・ろ組・は組・に組・ほ組・へ組の計6クラスある。
32人の「絶望的な生徒」が在籍する。生徒の半数ほど(特に男子生徒)は名前や設定が明らかではない。百三十五話扉絵によると、男子生徒は13人(「関内太郎」を含む)、女子生徒は19人。
座席の設定は特になく、各話ごとに変わる。
九十話と百三十五話で一部生徒の進級や編入があった。
3年生に進級して3のへ組になっており、二百九十四話から学校が9月入学・6月卒業となった関係で卒業までの3カ月(4月?6月)間は3.1のへ組となっている。
一部生徒を除き、出席番号(男女別)は百三十五話扉絵による。
風浦と倫以外のへ組の女子生徒達は自殺未遂者であったが全員「赤木杏(風浦)」の臓器提供によって助かっており、またそれぞれ自身に似た境遇の未練を残して亡くなった昭和の子供達の依り代となっていた。男子生徒は望に何かあった時のバックアップメンバーとして集められていた。
主人公
糸色望(いとしき のぞむ)
声:神谷浩史[2]本作の主人公。男性。超ネガティブな高校教師。2のへ組担任。「絶望した!」が口癖のネガティブすぎる性格やその名前から「絶望先生」と呼ばれる。信州蔵井沢の名家である糸色家の四男で、上に3人の兄、下に妹がいる。誕生日は11月4日。逆算して導き出される「製造日」が12月24日であるため、クリスマスが嫌い。生年は未詳。名前を横につなげて書くと「絶望(ぜつぼう)」となる。このことを指摘すると大変落ち込む(かと言って縦に書けば書いたで、「字画がサイアク」と落ち込むことに変わりはない)ため、へ組では望の名前を横書きする場合はなるべく糸と色の間を空けることにしている。単行本のキャラクター紹介ページにも「くっつけて書くな!!」とのただし書きがある。一人称は基本的に「私」か「先生」。物腰や言葉遣いは丁寧で、身内や生徒にも敬語で接するが、怒るとまれに言葉遣いが悪くなり、そのたびに周囲からたしなめられる。詳しい身長や体重などは明らかでないが、比較的長身で(181cmのリー・仲直よりやや低い程度)、やや貧相な体格をしている。顔の容貌はそれなりに端正。装いは、オーバルの眼鏡をかけ、小紋柄の着物に袴穿きという書生風。装い以外も和風レトロな趣向で統一しているが、地元などではチャラチャラした格好をしていることもある。担当教科は国語だが、数学や理科などを教えるシーンもある。度々授業を放棄して校外学習に出かけたり、1限目を全て自習にしたりするなど、教育者としての意欲は乏しい。図書委員の顧問も務める。全てをネガティブに考える性格で、くだらないことで人生や世の中に絶望する。常日頃から、遺書や睡眠薬などが詰まったカバン「旅立ちパック」を持ち歩き、ことあるごとに自殺未遂を繰り返す。しかし自殺未遂はあくまで対外的ポーズで、本当に死にそうになると「死んだらどうする!」と開き直る。ネガティブなだけでなく、他人に基本的に心を開かず、自他共に認めるチキンで、一方甘やかされるとすぐにつけ上がり、また大人気ないほどに執心深く負けず嫌いである。チキンな性格ゆえ、普段不幸人間ぶっているわりに危機回避能力が人一倍高く、人知を越えた危険予知能力を持つ。その厄介な性格から周囲によく迷惑をかけるが、望以上に個性的な生徒らに翻弄されてツッコミ役に回ることも多い。迷惑人間であるものの、意図せず不用意に女性に好意を抱かせることがある。へ組の複数の女子生徒からも好意を持たれているが、望は女子生徒を恋愛対象と見ておらず、生徒からのアプローチは基本的に避けている。女性に興味がないわけではなく、同僚の新井や「隣の女子大生」には少なからぬ好意を抱いている。自作の同人誌を出すほどの文学好き。愛読書は太宰治の『人間失格』(作者の愛読書でもある)。フォークギターの弾き語りも得意なようで、たびたび自作曲を披露する。性格こそネガティブだが、名家のお坊ちゃんにして安定した公務員であり、経済的な面から見るとへ組で最も絶望からかけ離れた人物である。自殺未遂を繰り返す、実家は地方の名家、厄介な性格にもかかわらず女性にモテる、学生時代に左翼活動をしていた、など人物設定に太宰治または太宰作品の影響が見られる。また、糸色家が影名家であったことが発覚したときには筋を通して、執事をしているが本来は名家である時田家へ全権を譲ろうとした(しかし、時田にすぐに返され、今までのままになった)。本当の使命は、未練を残して亡くなった昭和の子供達を、死後卒業により無事に成仏させることだった。単行本三十集収録の第30X話では「1つの可能性の世界」として本編後の未来が描かれている。目の前で事故死した赤木杏に対して「彼女が事故に遭ったのは自分のせいだ」という自責の念もあって強い執着心を抱いており[3]、倫は杏について「兄の愛する女性」と明言している。卒業式後に赴任した島(臓物島)で赤木から臓器提供を受けた女性たちと暮らし、彼女たちの誰かが表出させる「赤木杏」の共有人格を追うように書類上の結婚・離婚をローテーションで繰り返している。また、それぞれの女性との間には赤木(風浦)に似た子供を1人ずつもうけている。
女子生徒
関内・マリア・太郎(せきうつ まりあ たろう)
声:沢城みゆき[2]出席番号11番。不法入校・難民少女。戦争で故郷を追われ、アジアのどこかの国からコンテナに乗って不法入国した生徒(風浦によると「アジアからの帰国子女」)。戸籍を関内太郎本人(元・関内太郎)から買って、へ組にやってきた。浅黒い肌で、ややぎこちない日本語で話す。故郷では野生児で育ってきたらしく、身体能力が高い。視力は両眼とも5.0。靴とパンツを穿くと目が回るため、常にノーパンに裸足で過ごしている。一人称は「マリア」で、風浦らからは「マ太郎」とも呼ばれる。陽気な性格で好奇心旺盛、悪戯好き。容姿も高校生に見えないほど幼い(身長はクラスでも群を抜いて最も低い)が、母国で死線をくぐってきた過去を持つため、思考はかなりハード。クラスメイトのバカ騒ぎへの関わりは少なく、不意に過激発言をしてその度に周囲から「問題発言よ」と言われる。締めの一言を担当することが多い。
風浦可符香(P.N)(ふうら かふか)
声:野中藍[2]出席番号14番。準主人公。超ポジティブ少女。何事も前向きに考える性格(ポジティブシンキング)であり、常に明るく丁寧な言葉遣いと笑顔を絶やさない。望のネガティブな意見に対して、現実逃避にも近い極端なポジティブ論法を展開し、ストーリーを反転させる。ポジティブを通り越して、電波な言動も目立つ。ポジティブな一方で黒い面が本性とも見えるようなフシもあり、事物の不条理や負の側面に詳しく、人の心のスキマに入り込む(付け込む)ことを特技とする。さりげなく人の心を抉る言動も多く、クラスメイト達の幼少期のトラウマにはたいてい風浦らしき人物が絡んでいる。物事を陰から操る黒幕でもあり、クラスメイトの暴走や混乱には動じないばかりか煽ることさえ多い。容姿の特徴は後頭部にあるハネ毛と前髪の髪留め。髪止めは服装によって変えており、制服時は×型である。普段ショートカットであるが、ごく稀にセミロングにイメチェンする。望と対極に置かれたキャラクターで、故意か偶然か望の人生を駄目にする方向へしばしば誘導する。望との恋愛設定は特に見られないが、望に好意を抱く他の生徒を煽ったり、「隣の女子大生」(後述)として望に接近し好意を抱かせたり、「隣の校舎の一年生」(後述)としてラブレターを渡すなどしている。