さよなら子供たち
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さよなら子供たち
Au revoir les enfants
監督
ルイ・マル
脚本ルイ・マル
製作ルイ・マル
出演者ガスパール・マネッス
ラファエル・フェジト
フランシーヌ・ラセット
音楽シューベルト
サン=サーンス
撮影レナート・ベルタ
編集エマニュエル・カストロ
配給 MK2 Diffusion
シネセゾン
公開 1987年8月29日(VIFF
1987年10月7日
1988年12月17日
上映時間104分
製作国 フランス 西ドイツ
言語フランス語
ドイツ語
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『さよなら子供たち』(さよならこどもたち、仏:Au revoir les enfants)は、1987年制作のフランス映画。脚本・製作・監督を務めたルイ・マルの自伝的作品。1987年のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した。
あらすじ

フランスがナチス・ドイツ占領下にあった1944年、クリスマス休暇を終えたジュリアン・カンタンはカトリックの寄宿学校に戻ってくる。そこへ校長のジャン神父が3人の転校生を連れてくる。そのうちの一人ジャン・ボネはジュリアンのクラスに編入される。自分以上に優秀なボネにジュリアンは興味を抱くが、ある日ボネが偽名を使い学校にかくまわれているユダヤ人であることを知る。

ジュリアンはボネがユダヤ人であると確信しますが、ユダヤ人がなぜ迫害されているのかわかりません。上級生に訊いてみますがキリストを処刑した人たちだから、と物語を語るようなジュリアンには腑に落ちない答えしか得られませんでした(ジュリアンにとってキリストを処刑したのはローマ人でした)。

フランス国内の複雑な屈折した状況はひとつのエピソードで大きく語られます。母親が寄宿学校へ訪ねてきてレストランに連れられて行ったときのことです。ふらりと店に入ってきたふたりのフランス民兵団の検閲に出会います。フランス民兵団は親ナチのフランス人の組織です。かれらはひとりの老紳士に目をつけ身分証を確認しユダヤ人は店から出ていけと命令します。店主は昔からの客だと抵抗します。店にいっしょに来ていたジュリアンの兄が民兵団を「非国民」と罵ると他の客たちも同調し、店内は騒然しますが、ほかのテーブルについていたドイツの軍人が立ち上がり民兵団を追い払うのです。

わかったことをいう大人たちはジュリアンにはしかしとても不可解です。ユダヤ人を教会にかくまう校長は厨房を手伝っていた少年を、闇市を開いていた、金に魂を売り、自由を脅かすものだと追いだしてしまいます。その少年も貧困により差別される側の人であったのにもかかわらずです。

ある日、授業中にゲシュタポがあらわれ、ボネを連れていきます。学校も閉鎖だと言いわたします。保健室に隠れていたほかのユダヤ人の少年は看護していた尼僧に告げられ連れて行かれます。ゲシュタポに密告したのはあの厨房を手伝っていた少年でした。

生徒たちは全員並ばされ、幾人かが兵士に名前を読みあげられ前に出されます。そのあいだを校長と3人の少年が連れられていきます。生徒たちはさよならを告げます。校長もさよなら子供たちと応えます。
キャスト

ジュリアン・カンタン:ガスパール・マネッス (en


ジャン・ボネ:ラファエル・フェジト (en) 

ジュリアンの母:フランシーヌ・ラセット (en) 

フランソワ・カンタン(ジュリアンの兄):スタニスラス・カレ・ド・マルベール (fr) 

ジャン神父:フィリップ・モリエ=ジュヌー (en) 

ミシェル神父:フランソワ・ベルレアン

ジョゼフ:フランソワ・ネグレ (fr) 

ダヴェンヌ(ピアノ教師):イレーヌ・ジャコブ

受賞歴

1987年(第44回)
ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞

1988年(第13回)セザール賞 作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、録音賞、編集賞、美術賞

1987年ルイ・デリュック賞

関連項目

ジャック・ビュネル

外部リンク

さよなら子供たち
- allcinema

さよなら子供たち - KINENOTE

Au revoir les enfants - オールムービー(英語)

Au revoir les enfants - IMDb(英語)










金獅子賞
1949?1968年

情婦マノン(1949)

裁きは終りぬ(1950)

羅生門(1951)

禁じられた遊び(1952)

受賞無し(1953)

ロミオとジュリエット(1954)

奇跡(1955)

受賞無し(1956)

大河のうた(1957)

無法松の一生(1958)

ロベレ将軍 / 戦争・はだかの兵隊(1959)

ラインの仮橋(1960)

去年マリエンバートで(1961)

家族日誌 / 僕の村は戦場だった(1962)

都会を動かす手(1963)

赤い砂漠(1964)

熊座の淡き星影(1965)

アルジェの戦い(1966)

昼顔(1967)

サーカス小屋の芸人たち 処置なし(1968)

1980?2000年

アトランティック・シティ / グロリア(1980)

鉛の時代(1981)

ことの次第(1982)

カルメンという名の女(1983)

太陽の年(1984)

冬の旅(1985)

緑の光線(1986)

さよなら子供たち(1987)

聖なる酔っぱらいの伝説(1988)

悲情城市(1989)

ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ(1990)

ウルガ(1991)

秋菊の物語(1992)

ショート・カッツ / トリコロール/青の愛(1993)

愛情萬歳 / ビフォア・ザ・レイン(1994)

シクロ(1995)

マイケル・コリンズ(1996)

HANA-BI(1997)

いつか来た道(1998)

あの子を探して(1999)

チャドルと生きる(2000)

2001?2020年

モンスーン・ウェディング(2001)

マグダレンの祈り(2002)


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