さすがの猿飛
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さすがの猿飛
漫画
作者
細野不二彦
出版社小学館
掲載誌増刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
小学館文庫
発表期間1980年 - 1984年
巻数単行本:全7巻
文庫版:全4巻
漫画:さすがの猿飛G
作者細野不二彦
出版社小学館
掲載誌月刊ヒーローズ
レーベルヒーローズコミックス
発表期間2017年 - 2019年
巻数全4巻
アニメ
原作細野不二彦
監督佐々木皓一(チーフディレクター)
シリーズ構成首藤剛志
キャラクターデザイン金沢比呂司
音楽久石譲
アニメーション制作土田プロダクション
製作NAS旭通信社
放送局フジテレビ系列
放送期間1982年10月17日 - 1984年3月11日
話数全69話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『さすがの猿飛』(さすがのさるとび)は、『週刊少年サンデー増刊号[注 1]』(小学館刊)にて1980年(昭和55年8月増刊号)から1984年(昭和59年4月増刊号)まで連載された[注 2]細野不二彦による漫画作品。

1982年から1984年にかけてテレビアニメ化された。

月刊ヒーローズ』2017年7月号より2019年10月号まで、33年ぶりの新作・続編となる『さすがの猿飛G』が連載された。タイトルの『G』は、“現代を舞台に「グローバル(Global)」で活躍する作品内容(原文ママ)”、という意味が込められている[1]
作品解説

表向きは普通の私立高校、実は忍者を養成し、世に送り出す専門機関でもある私立忍ノ者(しのびのもの)高校が舞台。そこに転入してきた猿飛肉丸の活躍や恋の行方を描く。同校の創立者・猿飛八宝斎の孫である彼は、かなり背が低い・超肥満体・卑しいほどの大食漢・スケベと女性に嫌悪されそうな条件を揃えているが、なぜか校長の娘で幼馴染みの美少女くノ一・霧賀魔子には好かれており、周囲も羨む相思相愛の仲だった。彼女がピンチの時には怒りの台詞と共に豹変し、得意の忍術を駆使して大活躍する。

肉丸の必殺技は、足底を地面に超高速で擦り付ける事で発生する強力な熱対流がミニ台風となる「神風の術」(女生徒のスカートめくりにも使用)と、空腹時に胃壁を振動させる事によって超音波を発生させ、敵を破壊する「胃の笛の術」。

非常に個性的な登場人物の面々が繰り広げる、ちょっとエッチなシーンが特徴のドタバタコメディーであり、またラブコメの要素も踏まえている。たまにストーリー本編と関係のない番外編が挟まれるのも特徴で、特にアニメ版では多くの番外編が追加されている[注 3]

アニメ版は原作の話数が足りなかったためオリジナルキャラや独自の設定が盛り込まれ、原作とは大きく異なる[注 3]。「アナログな忍者」を養成して世に送り出す忍ノ者高校に対し、「ハイテクな機械を駆使する近代的なスパイ」を養成するライバル校・スパイナー高校とその生徒が当初から登場し、肉丸をはじめ、忍ノ者高校をあからさまに敵対視して、色々な対決を仕掛けてくる。
登場人物

声はアニメ版のもの。文中の原作漫画の出典(巻数と頁)は初単行本である少年サンデーコミックスに基づく。
猿飛 肉丸(さるとび にくまる)
- 三ツ矢雄二本作の主人公。かなり背が低く、超肥満[注 4]。卑しいほどの大食漢、スケベと女性に嫌悪されそうな条件を備えた風貌の持ち主。しかし、魔子とは幼少時より相思相愛の仲であり、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}周囲から「バカップル」と揶揄される[要出典]ほどのラブラブぶりで、大食漢の肉丸のために毎日魔子が持参する「愛情たっぷり量もたっぷり特製手作り弁当」を一緒に食べる様子は、忍ノ者高校の昼休みの名物となっている。誰よりも一番好きなのは魔子であるが、他の美少女も大好きである。ナンパをすることもあるが(無論、本心で付き合おうというわけではない)、相手にされることは滅多にない。得意の「神風の術」でスカートめくりをするのは御挨拶代わりで、この上ない楽しみの一つとしているが、毎度のごとく魔子に叱られるのがオチとなっている。普段はころころと笑顔で明るく、母曰く「はしっこい」性格[9]で素直。朗らかで人懐っこい。しかし、魔子の窮地には「魔子ちゃんいじめた!」と怒りが爆発し、何人たりとも容赦しない。また、魔子以外の女の子が傷つけられたり自分の食べ物を粗末にされても怒りを爆発させる。年齢はアニメ版では第61話の時点で17歳[注 5]。昭和五十×年7月に忍ノ者高校1年A組に異例の中途入学を認められる[10]。その風貌や言動ゆえに「忍者」には不向きと思われるも、学校屈指の極めて優秀な生徒であり、最優秀生徒として知られる[11][注 6]。生まれながらの環境と天性の才能から、一般的な忍術も難なくこなす。加えて、オリジナルの忍術も体得しており、学校主催の大演習では圧倒的実力で優勝を果たした[注 7]。得意技は足の裏を地面に超高速で擦り付けて上昇気流を発生させ竜巻を起こす「神風の術」や、常人なら自らの意思でコントロールできない消化器の蠕動運動を自律的に制御して、破壊力を伴った超音波を発生させ、対象物を破壊する「胃の笛の術」など[注 8]。「神風の術」はスカートめくり、(空腹時にしか使えないが)「胃の笛の術」は女性の衣服だけを破壊し全裸にするなど、どちらもお色気技の要素が強い。その一方でアニメ版での「神風の術」は、巨木や人や建物を天の彼方まで吹き飛ばすほどの必殺技としても描かれていた。
霧賀 魔子(きりが まこ)
声 - 島津冴子本作のヒロイン。肉丸の恋人。B83/W58/H84[14]、靴のサイズは23.5cm[15][注 9]、アニメでは身長156cm、B83/W54/H83(第2話)。幼少期(小学二年生の7歳の頃)に肉丸と出会い[17]、その時に起こった「ある出来事」をきっかけに相思相愛、両家公認(当初は母・亜子のみ猛反対するも、後に和解)の仲となる(第4巻「昔とかわらぬ肉丸君の巻」、アニメ版第18話)。忍ノ者高校校長の一人娘で、普段は長い髪をポニーテールにしており、学校きっての美少女と誉れ高い[注 10]。原作第7巻の時点で2年A組の17歳[18]。アニメ版第63話によると魔子の生年月日は昭和42年1月17日。一般教養も忍術も成績優秀であり[注 11]、将来有望な“くノ一”とされている。学業だけでなく、家事も得意であり家庭的な面もある。特に料理の腕はかなりのもので、大食漢の肉丸のために手作り弁当を作るのが日課であり、それを美味しそうに食べる肉丸を見ることが何より至福の時間である。だが肉丸の肥満が彼の身長すら圧縮し始めた事に気付いた時には、肉丸の意志とは関係なくダイエット計画を発動するなど、思い込みの激しい所もある(第4巻「シェイプアップ・ラブの巻」、アニメ版第22話)。常に肉丸に添うように行動し、ピンチの際は肉丸の庇護を受けてきた。しかし、今の技量では忍者として先に進んでいく肉丸との差は開くばかりで、共に歩むことが出来なくなるのではないかと自問し、葛藤するようになる。そんな折、妖野幻十郎(あやしの げんじゅうろう)と出会って、百年に一人という“水晶眼”を持った幻術師としての才能を見出され、高度な技を身につけるも、その幻術により(肉丸への想いを利用される形で)洗脳状態にされ暴走、忍ノ者高校崩壊に一役買ってしまう。さらに幻術師たちの属する妖ノ者学院と、忍ノ者高校との決戦において肉丸を敗北寸前にまで追い詰めるが、自らを傷つける方法で幻術を破られ、またそのために傷ついてゆく肉丸の姿に平常心を保てず正気に戻る。なおこの一連の幻術をめぐる最終エピソードはアニメ化されていない。(以上、原作第7巻)魔子が常に肉丸に助けられてきた己の不甲斐なさに直面する展開はアニメ版でも終盤に訪れるが、肉丸と別れて自立しようともがき苦悩する姿こそ描かれるも、やや済し崩し的に元の鞘に収まってしまう。そもそもアニメ版では第46話で緒形に「得意技の一つも無い、かわいいだけが取り柄のブリッコ忍者」と痛罵され、第55話でのミス忍ノ者高校コンテスト落選、さらには第58話で全日本高校スパイコンテストの忍ノ者高校出場メンバーに、肉丸の発奮材料として選抜されたと知ってショックを受けたことで、肉丸からの自立を意識するようになるのだが、第61話では犯罪組織(「黒い旅団」)に「霧賀魔子(17歳)は肉丸に準ずる優秀な生徒」と分析されているうえに、第63話では「黒い旅団」の桜島(チェリーアイランド)基地への潜入に成績優秀者上位2名を選抜することになった際、魔子がそれに該当したことで「娘を死地へ送らねばならなくなる」と霧賀校長が悩むほど、肉丸が別格なだけで“くノ一”としてじゅうぶん優秀であり、緒形の言葉は事実に反する。得意な忍術は「忍法投げキッス」[20](アニメ版第32話)、「もろ肌くずし」[21](アニメ版第32話)、「幻術」(原作7巻)、「蝶の舞」(アニメ版第51、56、58話ほか)。また、原作では魔子も「神風の術」を使うことができる(魔子いわく、毎日傍らで女の子への挨拶代わりにやられていれば嫌でも覚えるとのこと)[22][23]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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