さいだん座Ara
さいだん座の恒星
属格形Arae
略符Ara
発音英語発音: [???r?]、属格:/???ri?/[注 1]
象徴祭壇
概略位置:赤経 16h 34m 16.9s - 18h 10m 41.3s[1]
概略位置:赤緯−45.49° - −67.69°[1]
広さ237.057平方度[2] (63位)
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数17
3.0等より明るい恒星数2
最輝星β Ara(2.85等)
メシエ天体数0
隣接する星座みなみのかんむり座
さそり座
じょうぎ座
みなみのさんかく座
ふうちょう座
くじゃく座
ぼうえんきょう座
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さいだん座(さいだんざ、(ラテン語: Ara)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ[3]。生贄を捧げる祭壇をモチーフとしている[4]。さそり座の南にある小さな星座だが、4つの3等星と3つの4等星が比較的狭い領域に集まっており、容易に見つけることができる。星座の北端が-45.5°と南天の深い位置にあるため、日本など北半球の中緯度地域から星座の全容を見ることは難しい。
主な天体
恒星「さいだん座の恒星の一覧」も参照
2023年6月現在、国際天文学連合 (IAU) によって2個の恒星に固有名が認証されている[5]。
μ星:太陽系から約51 光年の距離にある、見かけの明るさ5.15 等、スペクトル型G3IV-V の主系列星または準巨星で、5等星[6]。2000年から2006年にかけて4つの太陽系外惑星が発見された[7]。2015年にIAUが実施した太陽系外惑星命名キャンペーン「NameExoWorlds」で、スペインナバラ州パンプローナのヤマグチ公園内にあるパンプローナ・プラネタリウム (Planetario de Pamplona) からの提案が採用され、主星はミゲル・デ・セルバンテスにちなんだ「セルバンテス[8](Cervantes[5])」、系外惑星にはセルバンテスの戯曲『ドン・キホーテ』のキャラクターに由来する Quijote、Dulcinea、Rochinante、Sancho という固有名が認証された[9]。
HD 156411:太陽系から約182 光年の距離にある、見かけの明るさ6.67 等、スペクトル型 G1V(w) のG型主系列星で、7等星[10]。2018年から2019年に開催されたIAUの100周年記念行事「IAU100 NameExoWorlds」でペルーに命名権が与えられ、主星はInquill、太陽系外惑星はSumajmajtaと命名された[11]。
このほか、以下の天体が知られている。
α星:見かけの明るさ2.95 等、スペクトル型 B2Vne のB型主系列星で、3等星[12]。分光スペクトル中に顕著な水素の輝線が見られる「Be星」に分類されている[12]。
β星:太陽系から約715 光年の距離にある、見かけの明るさ2.85 等、スペクトル型K0/1Ib の赤色超巨星で、3等星[13]。さいだん座で最も明るく見える恒星。
γ星:太陽系から約720 光年の距離にある、見かけの明るさ3.34 等、スペクトル型 B1Ib の青色超巨星で、3等星[14]。β星の真南にある多重星である。
ζ星:3等星[15]。
GX 339-4:X線連星[16]。1973年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) の太陽観測衛星OSO 7
天の南極に近いためメシエ天体こそないものの、2つの球状星団と1つの散開星団がパトリック・ムーア
(英語版)がアマチュア天文家の観測対象に相応しい星団・星雲・銀河を選んだ「コールドウェルカタログ」に選ばれている[20]。