こわれもの
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、イエスのアルバムについて説明しています。その他の「こわれもの」については「こわれもの (曖昧さ回避)」をご覧ください。

『こわれもの』
イエススタジオ・アルバム
リリース1971年11月26日 (UK)
1972年1月4日 (US)
録音ロンドン、アドヴィジョン・スタジオ(1971年9月)
ジャンルプログレッシブ・ロック
時間41分16秒
レーベルアトランティック・レコード
プロデュースイエス、エディ・オフォード
専門評論家によるレビュー


Allmusic link

チャート最高順位

4位(アメリカ)

7位(イギリス)[1]

22位(日本)[2]

イエス アルバム 年表

イエス・サード・アルバム
(1971年)こわれもの
(1971年)危機
(1972年)


ミュージックビデオ
「Roundabout」 - YouTube
テンプレートを表示

『こわれもの』(Fragile)は、イングランドプログレッシブ・ロックバンドイエスが1971年に発表した4作目のアルバム。
解説

ストローブスリック・ウェイクマンを迎えて、後に黄金期メンバーと呼ばれるラインナップが発表した最初の作品。バンドが演奏する4曲とメンバーのソロの5曲から構成されている。

ウェイクマンが作曲者に名を連ねていないのは、ストローブスのメンバーとしてA&Mレコードと結んだ契約がまだ残っていたからだった。彼は権利関係の問題が起きることを危惧して、メンバーの協力を得て録音した自作「ハンドル・ウィズ・ケア」をソロ作品として収録することを諦めざるを得ず、代わりにブラームス交響曲第4番第3楽章をキーボードで多重録音した「キャンズ・アンド・ブラームス」を収録した[3][注釈 1]

本作のレコーディングは、数日の休日を除いて毎日16時間の労働で4週間から5週間かけて行なわれた[4]。ウェイクマンの談によれば、アルバム名はレコーディング中のバンドの状態から名づけられた。

本作は、ロジャー・ディーンがジャケット・デザインを担当した最初のイエスのアルバムである。
収録曲
A面

ラウンドアバウト - "Roundabout" (アンダーソン、ハウ)シングルカットされ、全米13位を記録。ビデオゲーム「GTA5」のLos Santos Rock Radio,2012年日本のテレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のエンディングテーマなどにも使用される。

キャンズ・アンド・ブラームス (交響曲第4番ホ短調第3楽章) - "Cans and Brahms" (ブラームス)リック・ウェイクマンがブラームス交響曲第4番第3楽章をキーボードで多重録音した。

天国への架け橋 - "We Have Heaven" (アンダーソン)ジョン・アンダーソンボーカルの多重録音。

南の空 - "South Side of the Sky" (アンダーソン、スクワイア)

B面

無益の5% - "5% for Nothing" (ブルーフォード)ビル・ブルーフォード作曲の32小節の小曲で、バンド演奏をしている。このタイトルは、前任のマネージャーに支払い続けなければならないロイヤリティについての皮肉。

遥かなる想い出 - "Long Distance Runaround" (アンダーソン)

ザ・フィッシュ - "The Fish (Schindleria Praematurus)" (スクワイア)クリス・スクワイアの7拍子の曲で、「遥かなる思い出」とメドレー形式になっている。タイトルはスクワイアのあだ名で、その由来は彼が長湯(という言い訳)をしてしょっちゅう遅刻し、バンドのスケジュールを狂わすところから来ている。

ムード・フォー・ア・デイ - "Mood for a Day" (ハウ)前作での「クラップ」に続くスティーヴ・ハウアコースティック・ギター・ソロ。

燃える朝やけ - "Heart of the Sunrise" (アンダーソン、スクワイア、ブルーフォード)前半部にギターが8分の6拍子、ベースとドラムが4分の4拍子のポリリズムを展開する箇所がある。終了後に天国への架け橋のリフレインが再登場する。(隠しトラック扱い)1998年米映画『バッファロー'66』、2000年日本のテレビドラマ『QUIZ』、2011年「日産・ジューク」のTV-CMに使用される。

再発盤
リマスター盤

2003年にCDのリマスター盤が発売された。音質の向上が図られている他、「アメリカ」と「ラウンドアバウトのアーリー・ラフ・ミックス版」が追加収録されている。
ティム・ウェイドナーによる5.1ch.サラウンド盤

2002年にDVD-Audioでリリースされている[注釈 2]。『マグニフィケイション』でイエスと共同プロデュースを担当したティム・ウェイドナーのリミックスにより5.1chでマルチ・サラウンド化され、さらに96kHz/24bitでマスタリングされているためCDより高音質で聴く事が出来る。尚、ドルビーデジタルdts音声も収録されているので、DVD-Audioに対応していないプレイヤーでも再生は可能。ボーナス・トラックとして「アメリカ」が収録されている。2011年には、DVD-Audioと同一のマスターをDSDに変換した音源が使用されたハイブリッドSACD(品番:WPCR-14167)がリリースされた。なお、1970年代のイエスのアルバムのマルチ・サラウンド盤は、この後2013年にリリースされた『危機』まで存在しなかった。
スティーヴン・ウィルソンによる5.1ch.サラウンド盤

2015年にブルーレイ・オーディオでリリースされている。ミックスはスティーヴン・ウィルソン。2015年にミックスされた24bit/96kHzのサラウンド及びステレオ・トラックの他、上記の2002年盤サラウンド、24ビット/192kHzに変換されたオリジナル・ステレオミックス、LPを再生して24/96に変換したニードルドロップ盤音声トラック等も同時収録されている。紙ジャケット仕様。オリジナルLPに付いていたフォト・ブックも縮小サイズで同封されている[注釈 3]
レコーディング・メンバー

ジョン・アンダーソン ? ボーカル

スティーヴ・ハウ ? ギター、ボーカル

クリス・スクワイア ? ベース・ギター、ボーカル、ギター

リック・ウェイクマン ? ハモンドオルガン、ピアノ、エレクトリック・ピアノ、ハープシコード、メロトロン、ミニモーグ

ビル・ブルーフォード ? ドラムス、パーカッション

脚注[脚注の使い方]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:32 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef