こまつ座
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こまつ座(こまつざ)は、日本の劇団1983年結成。井上ひさし作の戯曲のみを上演する演劇制作集団である[1]
概要

1983年に創立し、翌1984年『頭痛肩こり樋口一葉』で旗揚げ公演を行う。以降、『きらめく星座』『花よりタンゴ』『小林一茶』などの作品を公演している。劇場用パンフレットとして『the座』がひさしの前口上、後口上やシナリオなどを載せて発行された。

井上がガン告知された2009年から三女の井上(石川)麻矢が代表を務めている。立ち上げ時の座長は当時の妻であった好子であり、1987年から2001年までは長女の井上都が代表を務めた。

唯一の座付き作家である井上の遅筆により、公演中止や幕開け初日の延期による公演期間短縮などを何度か起こしている。特に離婚をめぐる騒動が大きかった。当時の『泣き虫なまいき石川啄木』の啄木と妻・節子、啄木の友人・宮崎郁雨との三角関係が重なっているという[2]

公演ごとに外部から演出家や出演者を招くスタイルをとっており、そのため、こまつ座劇団員は約10名と、ごく少数に限られている。また公演の多くは紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAを使用している。

2008年には、『闇に咲く花』にて第8回バッカーズ演劇奨励賞を受賞した。

2010年4月に井上ひさしが病死した直後には、井上の秘書役の社員が後始末に追われて過労で自殺し、労働基準監督署に労災認定された[3]

2013年に初演された『木の上の軍隊』は、井上ひさしが生前にこまつ座での上演を画策していたものを残されたメモ書きを元に蓬莱竜太が脚本化したもので、2016年にこまつ座の第115回公演として上演している(2019年には、第127回公演として全国6都市にて再演)。
上演作品

公演日・劇場は原則として東京公演を記載。
通常公演

公演作品名演出主な出演者公演期間劇場
第1回
頭痛肩こり樋口一葉木村光一風間舞子上月晃1984年4月5日 - 4月19日紀伊國屋ホール
第2回日本人のへそ栗山民也平田満石田えり1985年1月12日 - 1月31日
第3回頭痛肩こり樋口一葉木村光一大塚道子風間舞子1985年3月 - 6月
第4回きらめく星座井上ひさし夏木マリ橋本功1985年9月5日 - 9月21日紀伊國屋ホール
第5回國語元年栗山民也下條正巳春日宏美1986年1月16日 - 2月3日
第6回イーハトーボの劇列車木村光一大橋吾郎松熊信義1986年3月13日 - 3月30日本多劇場
第7回泣き虫なまいき石川啄木平田満石田えり1986年6月6日 - 6月22日紀伊國屋ホール
第8回花よりタンゴ栗山民也ハナ肇春日宏美1986年9月27日 - 10月25日
第9回國語元年佐藤B作春日宏美1987年3月17日 - 3月24日
第10回雨木村光一名古屋章江波杏子1987年6月13日 - 6月30日
第11回きらめく星座井上ひさし夏木マリ橋本功1987年9月4日 - 9月23日
第12回闇に咲く花栗山民也河原崎建三たかお鷹1987年10月9日 - 10月14日
第13回雪やこんこん鵜山仁市原悦子草薙幸二郎1987年10月26日 - 11月12日
第14回雪やこんこん市原悦子草薙幸二郎1988年4月19日 - 4月30日
第15回頭痛肩こり樋口一葉木村光一天久美智子安奈淳1988年7月13日 - 7月22日
第16回イヌの仇討江波杏子すまけい1988年9月22日 - 10月9日
第17回闇に咲く花栗山民也河原崎建三たかお鷹1989年4月8日 - 4月16日


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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