「こぐま座」のその他の用法については「こぐま座 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
こぐま座Ursa Minor
こぐま座の恒星
属格形Ursae Minoris
略符UMi
発音[??rs? ?ma?n?r]、属格:/??rsi? m??n?r?s/
象徴The Little Bear
概略位置:赤経15
概略位置:赤緯+75
正中6月25日21時
広さ256平方度[1] (56位)
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数23
3.0等より明るい恒星数2
最輝星ポラリス(α UMi)(2.02等)
メシエ天体数0
確定流星群こぐま座流星群
隣接する星座りゅう座
きりん座
ケフェウス座
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こぐま座(こぐまざ、小熊座、Ursa Minor、英語: Little Dipper)は、北天の星座で、トレミーの48星座の1つ。北半球では1年中見ることができる。小北斗七星と呼ばれる事がある[2]。α星のポラリスは、現在の北極星である。
主な天体
恒星「こぐま座の恒星の一覧」も参照
α星[3]、β星[4]の2つの2等星がある。
α星:ポラリス (Polaris)[5]。この星は三重連星であるが、光度差が大きく望遠鏡でも見分けにくい。
β星:コカブ (Kochab)[5]。紀元前1500年から紀元前500年頃にかけて天の北極の近くにあり当時北極星として使われていた。
γ星:フェルカド (Pherkad)[5]。:3等星[6]。
δ星:イルドゥン (Yildun)[5]。
β星とγ星は「矢来(やらい・楯がわりの柵)星」とも呼ばれた。北斗七星を矢に見立て、それから星達を守っているという意味である。「こぐま座の方言」も参照 この星の並びを「小さな熊」と呼んだのは、紀元前6世紀の古代ギリシアの天文学者タレスであると言われる[7]。少なくとも、タレスより2世紀ほど前の時代の人物であるホメロスはおおぐま座にだけ言及し、こぐま座については触れていない[7]。タレスがこぐま座を考案したのか、フェニキア人の血を引く彼がフェニキアの星座をギリシアに紹介したのかは定かではない[7]。 紀元前3世紀頃のギリシャの詩人アラートスは、著書『ファイノメナ(Phaenomena、現象)』で、ディクテー山でゼウスを育てたニュンペーのキュノスーラ
由来と歴史
神話星図カード集『ウラニアの鏡』(1824年)に描かれたりゅう座とこぐま座
エラトステネースは上記アラートスの引用を含めて3つの説を述べているのだが、第1の説としては、当時一般にポイニーケーと呼ばれていたと言っている[9]。これはおおぐま座のカリストーの話と同工異曲で、同じようにゼウスに犯されたためにアルテミスに見限られて野獣に変えられた、それがこぐま座であるとされている。また彼はアグラオステネース
の著述として、前述のキュノスーラであるとする見かたを記録している[9]。『ビブリオテーケー』の著者偽アポロドーロスは、ゼウスを育てた2人のニュンペーをアドラステイアーとイーダーとしており、それぞれおおぐま座をアドラステイアー、こぐま座をイーダーに見立てている[7]。
カリストーの話を伝えるエラトステネースの『カタステリスモイ』やオウィディウスの『変身物語』『祭暦』では、アルカスはうしかい座となったと伝えられている[10][11][12][13]が、1717年にイギリスのサミュエル・ガースが出版した『変身物語』の英訳書の中で、詩人ジョゼフ・アディソンによって「ゼウスによってアルカスがこぐま座に変えられた」と翻案された[14]。日本ではこぐま座はアルカスが変身させられたとする話が主流となっている[15]。
出典^ “星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
^ “「道しるべ」?導く星☆北極星?”. 鹿角平天文台通信. 2022年3月26日閲覧。
^ “* alf UMi -- Classical Cepheid (delta Cep type)”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2013年2月8日閲覧。
^ “* bet UMi -- Variable Star”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2013年2月7日閲覧。
^ a b c d “IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2017年6月30日). 2017年10月2日閲覧。
^ “* gam UMi -- Variable Star of delta Sct type”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2013年3月30日閲覧。