この項目では、都市伝説としてのきさらぎ駅について説明しています。この都市伝説をモチーフとした映画については「きさらぎ駅 (映画)」をご覧ください。
きさらぎ駅都市伝説の舞台とされる遠州鉄道[1]。
きさらぎ駅(きさらぎえき)は、日本のインターネットコミュニティで都市伝説として語られている架空の鉄道駅である[1][2][3]。
同駅が初めて語られたのは2004年のことで、インターネット掲示板の2ちゃんねるに投稿された実況形式の怪奇体験談[4]の舞台として登場した。体験談では人里離れた沿線に忽然と現れた謎の無人駅として描写されており[2]、空想的に静岡県浜松市の遠州鉄道沿線[1][2]、またはそこから繋がった異界[3]にあるものと考察されている。2010年代以降になると、ネット上では類似の体験談が相次ぎ[2][3][5]、インターネット・ミームとしての広まりを見せている[6][7]。また、2020年頃よりフィクション作品やメディアで取り上げられることも多くなり[8][9]、ネット上では都市伝説として根強い人気が続いている[1][10][11]。
ひらがなで「きさらぎ駅」と表記するのが一般的であるが、のちの体験談や考察では「如月駅」や「鬼駅」などの表記も見られる。また、その後都市伝説として語られるようになった類似の架空の駅を含む総称として「異界駅」と呼ぶことがある[2][3]。 きさらぎ駅の都市伝説がネット上で最初に語られたのは、2004年1月8日深夜のことである。始まりはインターネット掲示板・2ちゃんねるのオカルト超常現象板にあった実況形式スレッド[4]に怪奇体験の相談を「はすみ(葉純)」と名乗る女性とみられる人物が投稿したことであった。 相談の内容は、98:気のせいかも知れませんがよろしいですか?(2004/01/08 23:14:00) から始まるもので、新浜松駅から乗車した遠州鉄道の電車がいつもと違いなかなか停車する様子がなく、ようやく到着した駅が「きさらぎ駅」という名称の見知らぬ無人駅だったというものであった。以後翌日未明にかけて、投稿者「はすみ」とスレッド参加者との応答がリアルタイムで進行した[2][3]。 投稿された相談内容によると、周囲は人家などが何もない山間の草原で、直前には実在しない「伊佐貫」と言う名称のトンネルを通ったと語っている。その後、不意に降り立った駅の周辺では奇妙な出来事が次々に起こり[注 1]、携帯電話で助けを求めてもまったく取り合ってもらえなかったという。途方に暮れていたところに、たまたま通りかかった車に乗せてもらった車中でスレッドへの書き込みが途絶え、以後の消息が絶たれたことになっている[2]。 きさらぎ駅を舞台にした一夜限りの奇妙な体験談は、2ちゃんねるオカルト板を中心にネットコミュニティの注目を集め、それに乗ずる形できさらぎ駅や類似の架空の駅の体験談が相次いだ[3]。主なものとしては、東海道本線の愛知県域にあるとされる「月の宮駅」[12]、きさらぎ駅の隣接駅とされる「やみ駅」と「かたす駅」[13]などが挙げられる[2][5][14]。2011年には、都市伝説をテーマにしたまとめサイトのコメント欄[15]に、オリジナル投稿者「はすみ」を名乗る人物から真偽不明の生還報告も投稿され話題になった[2][3]。
発祥の経緯
101:先程から某私鉄に乗車しているのですが、様子がおかしいのです。(2004/01/08 23:18:00)
ネットでの広まり