『からくり歌劇』(からくりオペラ)は、1936年(昭和11年)製作・公開、大谷俊夫監督による日本の長篇劇映画、ミュージカル映画である[1][2]。 現代劇のスタジオ・日活多摩川撮影所(現在の角川大映撮影所)が製作した日本の初期のミュージカル映画である。大正末期の浅草オペラの時代に「ペラゴロ」のひとりであったサトウ・ハチローが書いた原作を菊田一夫が脚色、江藤澄子
略歴・概要
音楽のスコアを書いたのは古賀政男で、古賀も出演し、また古賀が所属するテイチク(現在のテイチクエンタテイメント)の専属歌手であるディック・ミネ、楠木繁夫、美ち奴らが出演している。「主題歌」が6曲あり、同年11月、12月にいずれもレコード化、3枚のシングル盤に収録され、テイチクから発売された。
本作の上映用プリントは、現在、東京国立近代美術館フィルムセンターには所蔵されてはいない[4]。
スタッフ
監督 : 大谷俊夫
原作 : サトウ・ハチロー
脚色 : 菊田一夫
潤色 : 江藤澄子
撮影 : 渡辺五郎
音楽 : 古賀政男
主題歌
「あなたなんだい」 : 歌杉狂児・美ち奴・市川春代、作詞杉狂児、作曲古賀政男
「恋とはこんなものかしら」 : 歌ディック・ミネ、作詞島田磬也、作曲古賀政男
「恋のネオン」 : 歌藤山一郎、作詞大谷俊夫、作曲古賀政男
「女給哀歌」 : 歌神田千鶴子、作詞島田磬也、作曲古賀政男
「マイマイスイートハート」 : 歌神田千鶴子、作詞星野貞志、作曲古賀政男
「アラ恥ずかしい」 : 歌木村肇、作詞星野貞志、作曲古賀政男
作品データ
製作 : 日活多摩川撮影所
上映時間 (巻数 / メートル) : 66分[5] (6巻 / 1,828メートル)
フォーマット : 白黒映画 - スタンダード・サイズ(1.37:1) - モノラル録音
公開日 : 日本 1936年10月24日
配給 : 日活
初回興行 : 浅草・富士館
キャスト
岸井明 - コックの敬さん
山本礼三郎 - マネージャー
神田千鶴子 - れい子
市川春代 - あけみ
藤原釜足 - 小村[2](れい子の夫とも[1])
杉狂児 - 瀧田[2](客人とも[1])
ディック・ミネ - 成瀬
星ひかる - 六さん[2](コック長とも[1])
藤山一郎 - 時山[2](メッセンジャーボーイとも[1])
戸田春子 - 露子[2](肥った女給とも[1])
小林重四郎 - 中西久夫
高勢実乗 - 久之進
鳥羽陽之助 - 番頭倉田
楠木繁夫 - 老爺[2](禿の爺とも[1])
村田宏寿 - 焼鳥屋
美ち奴 - 吉奴
松本秀太郎 - 佐藤[2](滝田の友とも[1])
木村肇 - パン焼
不忍鏡子 - ホステス(ノンクレジット)[3]
古賀政男
脚注[脚注の使い方]^ a b c d e f g h からくり歌劇、日本映画データベース、2015年4月24日閲覧。
^ a b c d e f g h i からくり歌劇、日活、2015年4月24日閲覧。