かつて神だった獣たちへ
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かつて神だった獣たちへ


ジャンルダーク・ファンタジー
漫画
作者めいびい
出版社講談社
掲載誌別冊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号2014年7月号 - 2023年7月号
発表期間2014年6月9日 - 2023年6月9日
巻数全15巻
話数全87話
アニメ
原作めいびい
監督宍戸淳
シリーズ構成村越繁
脚本村越繁、金田一明
キャラクターデザイン新沼大祐
音楽池頼広
アニメーション制作MAPPA
製作かつ神製作委員会
放送局TOKYO MXほか
放送期間2019年7月 - 9月
話数全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『かつて神だった獣たちへ』(かつてかみだったけものたちへ)は、めいびいによる日本漫画。『別冊少年マガジン』(講談社)にて、2014年7月号から2023年7月号まで連載された[1][2]。おもな略称は『かつ神』[3]
あらすじ
第1話 - 第11話
パトリア大陸で勃発した北部パトリアユニオンと南部パトリア連合の10年にわたる内戦が、パトリアユニオンの異形の兵士擬神兵の活躍で和平に至ってから5年後の世界。神として凱旋した擬神兵たちは圧倒的すぎる力ゆえに次第に「獣」と蔑まれるようになり、それに違わぬ事件を各地で起こすようになる。かつて擬神兵ウェアウルフとして擬神兵部隊を指揮したハンク・ヘンリエットは、「人の心を無くした者は仲間の手で葬る」とする部隊内の取り決めに従い、暴走する戦友たちを抹殺する「獣狩り」として旅を続けていた。擬神兵だった父をハンクに殺された少女ナンシー・シャール・バンクロフトは、父の死の意味を知るために仇であるハンクの旅に同行することとなり、擬神兵の生みの親であるエレイン・ブルーレークによって擬神兵が戦時中に殺される運命であったことや、それを妨害し戦後の世界に擬神兵を解き放ったケイン・マッドハウスの存在を知る。ハンクは、サポート役のライザ・ルネキャッスルが入手した情報を頼って遂にケインと邂逅するが、ケインは擬神兵たちが自由に生きる世界を作ることを宣言。彼の策略に嵌められ擬神兵としての本能を解放されたハンクは、町を破壊してしまう。
第12話 - 第21話
「ホワイトチャーチの惨劇」と名付けられたハンクの暴走から1年後。ケインは擬神兵や戦後の情勢に不満を抱く人々を扇動し、大陸西部に自由国家新パトリアを建国。束の間の平和は破られ、大陸には戦争の機運が再び高まる。シャールはライザとともに、クロード・ウィザースが指揮する擬神兵討伐部隊クーデグラースに身を寄せ、孤独に擬神兵を狩り続けるハンクの行方を追うこととなる。雪山でシャールと再会したハンクは、度重なる戦いで命を投げ捨てる状態まで疲弊していたが、シャールの必死の説得によってケインを仕留める覚悟を新たにし、一時的にクーデグラースと行動をともにすることとなる。
第22話 - 第30話
勢力を拡大する新パトリアの国土侵攻に備え、パトリアユニオンは西部開拓の拠点であるボルドクリーク要塞を攻め落とすことを決定する。要塞で確認された擬神兵討伐の任を帯びたクーデグラースも現地に派遣されるが、やがて前線部隊とともに戦闘に参加することとなる。戦いは、ハンクたちの奮闘と新兵器の力によってパトリアユニオン側の勝利となるが、擬神兵に操られた町人全員を射殺せざるを得ない状況に追い込まれる後味の苦い結果に終わる。その間に新パトリアは中立だったパトリア連合の首都の攻略に成功。ケインは劣勢に立たされたユニオンに脅迫まがいの和平を迫り、動きの制限されていた擬神兵たちが自由に行動できる状況を生み出す。
第31話 - 第47話
パトリアユニオン軍を退いたハンクは、ボルドクリークの人々を操っていた子供の擬神兵の正体やケインの狙いを知るために擬神兵が生み出された地エコールを訪れる。そこでハンクは、エレインしか知らない擬神兵の製造技術をケインが求めていること、子供の擬神兵ミリエリアがエレインの子であることを知る。かつてエレインが擬神兵技術を確立するきっかけとなった「神の声」を聞いたシャールが不調を訴えたことでひとまず撤退したハンクは、エレインとの関係、エレインと助け合いながら生きた少年時代、教会に引き取られケインと邂逅した青年期、不条理な内戦で負傷して偶然にも擬神兵となった経緯をシャールに打ち明ける。
登場人物

声の項はテレビアニメ版の声優
主要人物
ハンク・ヘンリエット /
ウェアウルフ
声 - 小西克幸[4]金香里(少年)本作の主人公。元擬神兵部隊の隊長で、内戦後は特技曹長として暴走する擬神兵を狩る「獣狩り」として旅をしながらケインの行方を追っている。擬神兵部隊用の白いコートとフード姿が特徴で、日中は黒髪の男性の姿をしており疑神兵の力を使えないが、夜間になると髪が白く変わり、膂力と敏捷性に優れた人狼の姿に変身できるようになる。戦闘時には捕鯨銛に似た槍先と折り畳み式のロッド、穂先の爆薬で構成される対擬神兵用の特注武器「ボンブランス」や、神殺しの弾丸を込めた拳銃を使う。北南の中継地点に存在したブルーレークタウンの出身。内戦で町が戦火に焼かれた際に両親を失い、自分の名前を含むそれ以前の記憶を一切喪失する。瓦礫に埋もれていたところをエレインに助けられ、孤児として彼女や同じ境遇の子供たちと生活していたが、エレインが牧師に引き取られると彼女の才能を開花させる目的で教会に入学。そこで出会ったケインと友情を結び、卒業後は彼の根回しで首都の軍学校に入校。数年後、前線で致命傷を負ったのちにエコールに送られ、エレインの手によって初の擬神兵成功体となる。ホワイトチャーチでシャールがケインに撃たれる姿を見て「ホワイトチャーチの悲劇」を引き起こした後は、単独で擬神兵たちを狩り続ける。隠遁生活のなかで、本能のまま暴れる獣と化すのを恐れるようになるが、再会したシャールに生き続けるように諭されたことで、ケインたちを止める決意を新たにし、一時的にクーデグラースに所属する。ボルドクリーク要塞攻略後は軍属でいることが行動の妨げになると感じて軍を退役し、シャールとともに擬神兵にまつわる謎とケインの行方を探る。
ナンシー・シャール・バンクロフト
声 - 加隈亜衣[4]本作のヒロイン。擬神兵であった父の仇をとるためにハンクを追っていた少女。清楚な洋装と腰まで届く三つ編みが特徴。普段は穏やかで年相応の立ち振る舞いを見せることが多いが、戦闘の際は父の形見の「象撃ち銃」を躊躇なく撃つ強気な一面を見せる。リヴレットウッド村の出身で、村では父とともに孤児院を切り盛りしていたが、父がニーズヘッグとして帰還後は経営が苦しくなり、村人からも差別的な扱いを受けた過去をもつ。とある町でハンクを見つけて本懐を遂げようとするが、ハンクが獣狩りをする姿を見たことで敵討ちを一旦保留し、父の死の真相やハンクたち擬神兵が断罪される存在か見極めるべく旅に付き従うこととなる。ホワイトチャーチでのケインたち擬神兵の決起の際にケインに撃たれるが、アラクネの糸による服を着用していたため生還。甦った父との交戦やこれまで出会った擬神兵たちの姿から考えを改め、再会したハンクに対して生き続けるよう諭し、獣に成り下がったら自分の手で殺すことを約束する。
エレイン・ブルーレーク
声 - 能登麻美子[4]擬神兵の技術を作り出した本作のキーパーソンで、ハンクと深い仲にあった女性。ブルーレークタウンを開拓した家の令嬢であり、町が戦火で焼失後、助け出した少年にハンクと名前を付け、共同生活を営むうちに彼を愛するようになる。やがて、ほかの孤児たちをまとめ上げる才能に目を付けた牧師によってハンクごと教会に引き取られ、周囲を圧倒する閃きと才能を開花させる。教会を首席で卒業後は牧師の一存でソムニウムの研究に従事させられ、苦心の末に神の化石に触れたことでソムニウムの本質を理解し、強化兵士計画を立案。人体実験の末にハンクを擬神兵に改造することに成功し、さらに彼の適性を解明することで擬神兵部隊を誕生させた。一方で擬神兵が禁忌の存在であることも理解しており、製造技術を秘匿し続け、終戦後には擬神兵と関連技術を自らの命とともに葬ろうとする。しかしケインの銃撃を受けて倒れ、新パトリアにてカプセルの中で昏睡状態となったまま拘束され続けている。
北部パトリアユニオン
ライザ・ルネキャッスル
声 -
日笠陽子[4]パトリアユニオン軍情報局戦後処理部所属の少尉。本編開始の2年前からハンクをサポートする任を与えられ、単独行動の多いハンクを何かと気にかける姉御肌な性格。シャールやクロードと面識をもってからは、無茶をしがちな彼らの面倒も見るようになる。ハンクの退役後は危険を承知の上で、情報局にも残されていない擬神兵の秘密に迫る。
クロード・ウィザース
声 - 石川界人[4]パトリアユニオン軍の若き少佐で、クーデグラースの隊長。レイチャードと開拓時代から続く名門ローズ家出身の後妻の間に産まれた子で、ケインの異母弟にあたる。その生い立ちから、人々を脅かす獣と化した擬神兵の討伐に人一倍の使命感をもち、特に国を捨てた兄に対しては並々ならぬ感情を抱いている。しかし新パトリアとの戦いを経験するうちに綺麗事だけでは済まない戦争の現実に直面し、ケインの後手に回り続ける現状に苦悩する。
ジェラルド・コラーニ
声 - 土師孝也クーデグラースの副長を務める軍曹。実戦経験豊富な老兵で、若いクロードを陰ひなたに補佐する。ガルムの戦いでは風邪で動けないクロードに代わってクーデグラースを指揮し、自らを囮にする捨て身の戦術でガルムを追い詰める。
マーティン・ウォール
声 - 中博史北部最前線で、ボルドクリーク要塞攻略を担当する大佐。内戦時に武勲を立てた英雄だが、決して善人とは言えない強かな人物。ハンクの正体に気づくなど感も鋭い。アルファルドを使用し、味方諸共ケンタウロスの無力化に成功するが、直後に乗り込んできたケインによってアルファルドを奪われた上で殺害される。
レイチャード・ウィザース
声 - 沢木郁也パトリアユニオンの大統領。現在の地位に上り詰めるため、ケインの母である前妻を南部からの攻撃が予測されていた地域へと慰問に向かわせ謀殺し、クロードの母と政略結婚した。後にその事実を知ったケインがウィザース家から離反、さらに新パトリアを建国する一因となる。大統領就任後も国家戦略と自らの政治利益を第一義とし、国民や国土を犠牲にすることを厭わないことからクロードにも反感を抱かれる。
牧師(ぼくし)
誠教会ヴェリテ派の牧師。教会出身者からは先生と呼ばれ、一介の聖職者ながら将軍やレイチャードとつながりをもつ。ヴェリテ派の教義を証明し、真理へ到達することを至上命題としており、エレインに神の化石から聞こえる「神の声」を解明させ、擬神兵を誕生させる形で一つの成果を得る。
擬神兵
新パトリアの擬神兵
ケイン・マッドハウス /
ヴァンパイア
声 - 中村悠一[4]元擬神兵部隊の副隊長。


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