かってに改蔵
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かってに改蔵
ジャンル
ギャグ漫画少年漫画
漫画
作者久米田康治
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表期間1998年21・22号 - 2004年34号
巻数通常版:全26巻
新装版:全14巻
OVA
原作久米田康治
総監督新房昭之
監督龍輪直征
シリーズ構成東冨耶子高山カツヒコ
脚本高山カツヒコ
キャラクターデザイン山村洋貴
音楽川田瑠夏
アニメーション制作シャフト
製作かってに改蔵製作委員会
発売日2011年5月25日(上巻)
2011年8月10日(中巻)
2011年10月26日(下巻)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『かってに改蔵』(かってにかいぞう)は、久米田康治による日本ブラックコメディ漫画作品。累計発行部数700万部以上[1]
作品概要

東京都練馬区埼玉県の中間にあるという「とらうま(虎馬)町」(別名「しがらみ(死殻海)町」)[2]を舞台にした、一話完結式のギャグ漫画

週刊少年サンデー』誌上において1998年21・22号から2004年34号まで連載。『太陽の戦士ポカポカ』の次の連載にあたり、サンデー上では4作目、久米田の通算としては5作目となる連載作品。

連載初期はそのために天才塾の刺客に狙われるという設定だったが、後期以降はそのような設定があった事すら忘れ去られたように触れられなくなってしまった。

序盤では露出などの下ネタを主としたギャグ展開が多かったが、中盤以降は日常的な物事を収集・羅列するネタが特徴的であり、それまであまり見られなかったマニアックなネタなども随所で見られる。これはアキハバラマップの作成を含めて畑健二郎の影響による所が大きい。「行け!!南国アイスホッケー部」や「ポカポカ」から引き続いて連載初期は北崎拓が頻繁にネタにされていたが、それ以後は藤田和日郎万乗大智猪熊しのぶ赤松健といった面々や、畑健二郎前田君などのアシスタントをネタにすることが多くなった。

2003年12月に、23巻までの本編内容を解説した公式ファンブック『かってに研究しやがれBOOK』が発売されている。連載終了から7年後の2011年8月には本書に加え、最終巻収録内容までの解説及び後述のマガジン掲載の特別編などを収録した『追補版』をセットにした『かってに研究しやがれBOOK 完全版セット』が発売されている。

2010年4月から2011年6月にかけて、小学館少年サンデーコミックス スペシャルから新装版全14巻が刊行された。また、新装版第11巻限定版には、本作初の音声化作品となるドラマCDが付属された。

2011年1月14日にアニメ化が発表され[3]、2月4日にOVA形式で発売されることが担当声優と共に報じられた[4]

2011年には久米田の画業20周年を記念してライバル誌である『週刊少年マガジン』(22・23合併号)で特別読み切りとして掲載された(同じ日に発売された『サンデー』には久米田が『マガジン』で連載中だった『さよなら絶望先生』の特別編が掲載された)。

2018年には元アシスタントである畑健二郎の新連載『トニカクカワイイ』の連載記念に第一話と同時掲載で週刊少年サンデー2018年12号に描き下ろし特別編『新しい恥図』が掲載された。単行本未収録。
あらすじ

虎馬(とらうま)高校2年生の主人公「勝 改蔵」は、元々天才で、ご近所からは神童と呼ばれていたが、羽美が改蔵を公園の遊具から突き落としてしまった事をきっかけに、現在は思い込みの激しい超変人になってしまった。ある日、ふとした事故で気を失った彼は、科学部部長「彩園 すず」の気まぐれ発言により、自分が改造人間になったと思い込んでしまう。こうして科学部改め科特部に所属することとなった彼は、様々な怪人(と決め付けたただの変人)と戦う決意をする。後に、改蔵は幼少時代に地域のエリート塾「天才塾」に通っていたが、変人になり、おかしな言動をとるようになった結果、天才塾の崩壊、天才塾生達の変態化という事態を招いてしまうことになった事実が判明。
主な登場人物
とらうま高校
科特部
勝 改蔵(かつ かいぞう)
- 櫻井孝宏[5](少年期:岩男潤子)主人公。地元の虎馬(とらうま)高校2年生。科特(科学)部部員。幼い頃は真面目な天才少年だったが、ある事故をきっかけに、同部部長の彩園すずによって改造人間にされたと思い込んでいる。故にすずのことは「博士」と呼んでいる。容姿端麗だが訳の分からない発言を繰り返し、遠慮がなく、思ったことをためらうことなく口にするのでよく人の逆鱗に触れる。当初は思い込みの激しさと変人ぶりで、常識人という立ち位置の地丹や羽美を困惑させていたが、連載が進むにつれ地丹や羽美の性格が異常化していったのに伴って相対化する形で、話の後半では彼らの行動を冷静に諫める常識人の立場に回ることが多くなった。口癖は「10年に1人の○○」で、この言葉に憧れてもいる。後半は女癖の悪さもひとつの特徴と成り、担任のよし子先生にまで手を出していた。天才塾が閉鎖した原因を作った張本人で、多くの天才塾生から恨みを買っている。名前の由来は、勝海舟と改造を掛けたものであるとの憶測があったが、14巻の読者コーナーで「勝海舟とは関係ありません。タイトル見てください」と否定した。体温が38.5度以上になると頭脳明晰の天才になる(戻る?)。 人の嫌がるあだ名をつけるのが得意。クリスマス・イヴネロとパトラッシュの冥福を祈る日だと思い込んでいる。制服の下の縞模様のシャツには秘密がある(ただし初期は普通のシャツだった)。外見によらず体格は意外と筋肉質である。
名取 羽美(なとり うみ)
声 - 喜多村英梨[5]科特(科学)部部員。改蔵と幼なじみの同級生で、改蔵をおかしくした張本人。髪型は黒色の姫カットで、ヘルメットのような髪形をしており、それを馬鹿にされると怒る。連載初期は自分の過失によって改蔵が変態化したことに自責の念を感じる「悲劇のヒロイン」として描かれていた。性格も「看板○○」・「理想の○○」と言う言葉に弱かったり、貧乳(作中では「駄乳」と呼ばれる)なのがコンプレックスだったりと比較的普通の女の子として描かれていた(ただし比較対象の部長や亜留美が巨乳であるため、作中での作画では周囲に評されるほどの貧乳でもない)。徐々に山田さんの方がヒロインに相応しいと語られるようになるに連れ、空気が読めずに一方通行なコミュニケーションしかできないために友達ができない事が発覚。次第に猟奇的な本性を現すようになり改蔵や地丹、そして不特定多数の人々を血みどろの目に遭わせる不条理トラブルメーカーの猟奇的なヒロイン(?)と化していった。その後も彼女は悲惨な運命をたどり、父親がリストラされると一家は離散し、羽美本人は改蔵の家で引き取られる事になった。なお、父親のリストラ後は母親から羽美の妊娠がいわゆる『望まない妊娠』によるものであることを告げられている。上記の猟奇的行動や作中での改蔵に対する行動から一部では「ヤンデレヒロイン」[6]として扱われる事もある。得意な武器はモーニングスター。多重人格で人格は88人いる。殺生沙汰に詳しく、呪術などが得意。特別番外編では、ツイッターを始めたらしい。名前の由来はナトリウムから。
坪内 地丹(つぼうち ちたん)
声 - 斎藤千和[5]科特(科学)部部員。丸眼鏡を常用。改蔵の同級生にして「下っ端スーツ」に身を包む下っ端キャラで、 虎馬高校のほぼ全ての生徒にパシリにされる。連載初期は純粋且つ真面目で、気弱な性格と地味な風貌のために改蔵に下っ端扱いされる不幸な少年として描かれていた。特徴的な擬音は「きょきょきょきょきょー」。ちなみに地丹以上(以下?)の下っ端は世界に存在しない様子。水泳サッカースノボーなど実はスポーツ万能という設定や、酒が入ると親父な性格になる、メガネを外すと美男子になったりと、「意外性の人」の特性も持っていた。それ故改蔵にいじめられていた序盤では得意の運動神経を生かして改蔵を見返してやろうという態度を取るも、すべてが空回りしてしまったことも。しかし、羽美と同様次第に内面的な欠点が強まったことで性格はふてぶてしく変態化し、正真正銘のダメ人間と化していった。家に帰ると極度の内弁慶。その変化はキャラ造形でも顕著で、初期は亀山カメ夫、または勉三さん風のぐるぐる眼鏡をかけていたが、中盤からは眼鏡のぐるぐるがなくなりキレた羽美同様四白眼のような目つきに変化。背は三頭身に近いくらいに小さくなる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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