おんな番外地 鎖の牝犬
監督村山新治
脚本舟橋和郎
出演者緑魔子
浦辺粂子
原知佐子
春川ますみ
梅宮辰夫
音楽冨田勲
撮影林七郎
『おんな番外地 鎖の牝犬』(おんなばんがいち くさりのめすいぬ)は、1965年公開の日本映画。主演:緑魔子、監督:村山新治。東映東京撮影所製作[1][2]、東映配給。白黒映画[1][3]。
高倉健・石井輝男コンビによる『網走番外地』『続 網走番外地』の好評につき、『網走番外地』の女性版として企画された[4] [5]。東映の"女囚もの"といえば、梶芽衣子の当たり役で知られる「女囚さそり」が有名であるが、同じ東映東京製作のこちらが元祖である。 騙され弄ばれた男二人を殺傷し、七年の刑を言い渡され刑務所入りしたヒロインが、雑居房9人の女たちの触れあいに、女の歓び、哀しみを知る[2][6][7]。 東映が1965年に公開した『徳川家康』『飢餓海峡』と文芸大作がことごとく不入りに終わり[8]、鶴田浩二、高倉健主演の任侠映画が大当たりを続けるため[8]、岡田茂東映京都撮影所(以下、東映京都)所長が不良性感度という言葉を盛んに使い始め[8][9][10]、「今の世情からみて、この安定ムードの中で、観客は極端に刺激を求めている。従って純精度の高いものはダメである。俳優にしろ純情スターはもう時代遅れだ。これからは不良性感度の強いものを作らなければいけない」と宣言し[8][10]、以降、東映の映画は東映京都・東映東京撮影所(以下、東映東京)を併せ[8]、この岡田理論である不良性感度の線上で企画・製作が行われることになった[8]。当時の東映東京所長は、岡田の盟友・今田智憲だったため[11][12]、東西撮影所で呼応した映画作りが行われることになり[8][11][12]、これを受け、東映東京で緑魔子主演で、新たに企画されたのが本作と『あばずれ』[8]。1964年以降、東映は東西撮影所所長に企画の最終決定権が持たされていた[13]。今田智憲東映東京所長が当時、緑の自伝映画を作ろうとするほど緑に惚れ込んでいたため[14]、緑の主演企画が次々製作された[14]。 緑魔子は岡田茂が東映東京所長時代に企画した『二匹の牝犬』でデビューし[10]、東映東京は岡田が京都転勤後も『二匹の牝犬』を嚆矢とする風俗映画を緑魔子と梅宮辰夫を中心に製作の柱とした[10]。
あらすじ
キャスト
平山妙子:緑魔子
松尾千代:浦辺粂子
藤崎悦子:原知佐子
小野照代:若水ヤエ子
関口和子:国景子
若井桃子:春川ますみ
野坂フミ:清川玉枝
八木節子:新井茂子
倉橋トミ子:三浦純子
木部かおる:桑原幸子
曽我春江:谷本小夜子
葉山雄策:梅宮辰夫
葉山茂子:安城百合子
滝村弘二:小川守
藤崎とき枝:五月藤江
曽我マツ:関田千恵子
長瀬所長:高島敏郎
岸本管理部長:荒木道子
小林総務部長:沢彰謙
野口保安課長:山本緑
菊地教育課長:進藤幸
服部分類課長:杉義一
久保看守:中北千枝子
室井看守:藤里まゆみ
峰川看守:竹村清女
津田看守:伊藤慶子
有馬女医:戸田春子
看護婦A:佐々木伊都子
看護婦B:小甲登枝恵
若い女囚:三界りえ子
裁判長:小塚十紀雄
検事:植田貞光
刑事A:相馬剛三
刑事B:打越正八
女囚A:東百合子
女囚B:池上洋子
看守A:小笠原慶子
看守B:大録加寿子
スタッフ
監督:村山新治
脚本:舟橋和郎
企画:園田実彦
撮影:林七郎
音楽:冨田勲
美術:中村修一郎
編集:田中修
録音:広上益弘
スチル:藤井善男
照明:森沢淑明
製作
キャスティング