いなかっぺ大将
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いなかっぺ大将
ジャンル
ギャグ漫画
漫画
作者川崎のぼる
出版社小学館
掲載誌小学館の学年別学習雑誌
発表期間1967年 - 1972年
アニメ
原作川崎のぼる
総監督笹川ひろし
音楽中村勝彦
アニメーション制作タツノコプロ
製作吉田竜夫、タツノコプロ
放送局フジテレビ系列
放送期間1970年10月4日 - 1972年9月24日
話数全104回・全208話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『いなかっぺ大将』(いなかっぺたいしょう)は、川崎のぼるによる少年漫画作品、およびそれを原作とするテレビアニメである。
概要

1967年(昭和42年)から1972年(昭和47年)、小学館の学年別学習雑誌などにて連載。第14回(昭和43年度)小学館漫画賞受賞[1]

テレビアニメ版はフジテレビ系列局を中心に放送され、さらにはイタリアなどでも放送された。『巨人の星』(原作 - 梶原一騎)と並ぶ川崎のぼるの大ヒット作品の一つである。主題歌を天童よしみが「吉田よしみ」名義で歌っていることでも知られる。

連載終了後、『コロコロコミック』にて1977年の創刊時から1979年まで、『別冊コロコロコミック』では1981年の創刊時から1982年まで、過去の作品を連載形式で掲載していた。21世紀に入った2007年、『熱血!!コロコロ伝説』Vol.8にて、「いなかっぺ大将2007」の読み切りが掲載された。
あらすじ

青森から上京して来た少年、大ちゃんこと風大左衛門(かぜ だいざえもん)は一流の柔道家を目指し、ニャンコ先生と共に修業に励むつもりが、いつもずっこけてばかりの日々を続けている。
登場人物
メインキャラクター
風 大左衛門(かぜ だいざえもん)
- 野沢雅子本作の主人公。通称「大ちゃん」。青森出身の柔道少年[注釈 1]。両親は早世し、天涯孤独であるが明るい性格。赤い越中褌に、風呂敷で作ったがトレードマーク。上は胴着。亡き父に柔道を極めろと言われ、上京してきた。ニャンコ先生から必殺技「キャット空中三回転」を習得し、小学生ながら黒帯の有段者である。基本的に気のいい純朴な少年だが、美女を見るとてんでだらしなくなったり、時折お漏らしをしたり、涙もろく独特のアメリカンクラッカー状の涙を見せたり、音楽(日本民謡のほか、社交ダンスで使われるワルツタンゴなど)を聴くと巧みに踊り始め、しまいには丸裸になってしまうなどの「ずっこけ」行動が玉にキズ。自分から人前でふんどし一丁になることはあるが、さすがに最後の1枚を失った時は羞恥心が働く。おならは、「ドバンッ」と言う爆発音のような音で、臭いの方も嗅いだ者が気絶してしまうほどのすさまじさである。原作初期では劇画調の端正な顔つきであった[2]が、次第にギャグ調の顔立ち[3]に変化していった。一人称は「わし」で語尾の「?だス」(ズーズー弁)が特徴。小さいころから山奥で動物たちと過ごし、動物と会話することができる。
ニャンコ先生
声 - 愛川欽也大左衛門の師匠。二足歩行する奇妙なトラ[注釈 2]。父親は三毛猫だが自分は母親譲りのトラ猫だと自己紹介している。キャット空中三回転の掛け声、「とってんぱーの にゃん ぱらりっ」がキメゼリフ。セリフ語尾の「?ぞな、もし」[注釈 3]が特徴。弟子の悪癖をカバーしてやるのも役目と心得ており、大左衛門が丸裸になってしまった時、ふんどし代わりに股間にしがみ付いて隠す役もする。だが、一緒に悪乗りしてしまうこともしばしば。浮気癖があり、妻子を持ってからも懲りることはない様子。
大柿 キク子(おおがき キクこ)
声 - 岡本茉利通称「キクちゃん」。大左衛門の下宿先に住む美少女。大左衛門が一目惚れしてしまう。花子とは恋敵。柔道家の娘だけあって、自分の身を守れるくらいの技は心得ており、性格は勝気。母親はおらず、大柿家の家事全般を担当している。当時16歳の岡本の声優デビュー作である。
森 花子(もり はなこ)
声 - 杉山佳寿子通称「花ちゃん」。大左衛門の幼馴染みで、キク子に劣らぬ美少女。大左衛門に会いたいがために時々やってくる。キク子とは恋敵だが、大左衛門が他の美少女になびきそうになった時は共闘することも。なお、フルネームは原作においては明記されておらず、名前のみである。
大左衛門を取り巻く人々
大柿 矢五郎(おおがき やごろう)
声 -
大平透大左衛門の父の友人の柔道家。キク子の父。自宅に大左衛門を住み込ませて稽古に励ませているが、大左衛門の突拍子のない行動にいつも振り回されっぱなし。アニメでは文京区湯島(旧地名・湯島天神町)に道場をかまえている[注釈 4]
風 陣左衛門(かぜ じんざえもん)
大左衛門の父で矢五郎の親友。回想シーンのみ登場。柔道家として大成するが、息子に柔道を教えてくれ、と矢五郎に言い残し早世する。
西 一(にし はじめ)
声 - 八代駿大阪出身の痩せっぽちで眼鏡のケチで嫌味な少年。大左衛門のクラスに後から転校してくる[4]。大左衛門とは犬猿の仲(ごくまれに共闘する)で、ことあるごとに大左衛門に意地悪やいたずらを仕掛ける。普段は上下とも茶色の服(タートルネックで長袖、長ズボン)を着ている[注釈 5]。小学1年生の二(ふたつ、声優 - 山本圭子)という弟と、病欠した彼を見舞に来た大左衛門を迎えた母親[5]の存在が明らかであり、いずれも彼にそっくりである。
豚丸木 トン子(とんまるき トンこ)
声 - 丸山裕子クラスメイトの太った少女。中盤より大左衛門に恋し、付きまとうようになる[注釈 6]。原作ではチョイ役に過ぎなかったが、アニメでは大左衛門役をオーディションで野沢雅子と争った丸山裕子が演じて、一躍メインキャラに昇格した。なおアニメではこの名だが、パチンコでは原作初期に出てきた「千葉」という少女と一緒にして、「千葉豚丸木(ちば とんまるき)」と呼ばれる。原作では「豚丸木」のみである。メインキャラ化にあたって、他の太った少女[6]や教頭夫人[7]の行動も吸収している。
教師
白雪ケメ子(しらゆき ケメこ)
声 -
北浜晴子大左衛門の通う白ばら学園の担任の美人教師。破天荒だがピュアな大左衛門のよき理解者となり、生のままに育てる。学園では教師、生徒ともに憧れの存在だが、第21話で浅見勇青年と結婚する。
車陣八郎(くるま じんぱちろう)
声 - 千葉耕市柔道の達人で「十人投げ」を可能とする腕の持ち主。ただし性格はどこかズッコケている。酒飲み。黒部の先輩でもある。
黒部(くろべ)
声 - 仲村秀生白ばら学園の柔道部顧問。大左衛門を育て、得意技「波返し反動投げ」を編み出させる。熱血漢で厳しくも優しい根性の教師。
教頭先生
声 - 矢田稔原作では生徒との交流の著しい教師。アニメでは白ばら学園の保守派の筆頭で、学園の秩序を乱すとして大左衛門を苦々しく思っているという側面も描かれた。頭が禿げあがっていることから「ヤカン頭」「ツルベロリ」と呼ばれるほか、アニメでは「ハゲ山」名義の印鑑を使用している場面がある[8]。基本的にはギャグキャラで、語尾には「?ス」がつく。妻子も作中に登場するが、エピソードによって容貌が異なっている[9][10]
園長先生
声 - 中村紀子子白ばら学園を束ねる女性園長。アニメでは数々の珍事件を起こす大左衛門を謹慎させよと主張する勢力と、他児童と区別せず教えるべきとする勢力の板ばさみで困惑する。
その他
吾作(ごさく)
声 -
北村弘一田舎に住む大左衛門の保護者で、農夫。陣左衛門の頼みで矢五郎に修行のため大左衛門を引き渡す。
チーコ
ニャンコ先生が想いを寄せた西一の飼い猫。のちにその愛にうたれ、家出してニャンコ先生と結婚、11匹の子供を産む。嫉妬深さがあり、浮気なニャンコ先生にヤキモキ。ニャンコ先生にそっくりな者の多い子供達の中には、唯一彼女とそっくりな子猫がいる。


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