いて座ο星
ο Sagittarii
いて座ο星(いてざオミクロンせい、ο Sagittarii、ο Sgr)は、いて座にある恒星である[6]。見かけの等級は3.77と、肉眼でみえる明るさである[1]。年周視差に基づいて太陽からの距離を計算すると、約137光年である[2][注 1]。 いて座ο星は、南斗六星の北5度くらいの辺り、黄道のすぐ北に位置している[6]。いて座の主要部分を占める「ティーポット」と呼ばれるアステリズムと並ぶ、「ティースプーン」というアステリズムを、いて座π星、いて座ξ星
位置・名称
中国ではいて座ο星は、太陽・月・惑星が出入りする関所、あるいは旗を表す建(.mw-parser-output .pinyin{font-family:system-ui,"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}.mw-parser-output .jyutping{font-family:"Helvetica Neue","Helvetica","Arial","Arial Unicode MS",sans-serif}?音: Jian)という星官を、いて座ξ2星(英語版)、いて座π星、いて座d星、いて座ρ1星、いて座υ星(英語版)と共に形成する[9][10]。いて座ο星自身は、建二(?音: Jian er)すなわち建の2番星に当たる[9][10]。 いて座ο星は黄色巨星で、スペクトル型はG9 IIIbに分類される[1]。いて座ο星は、巨星の中でもレッドクランプ巨星と位置づけられ、年齢はある程度以上古く、金属欠乏でもないことが示唆される[11]。いて座ο星の年齢は24億年と推定され、金属量は太陽との比較で9割程度とみられる[5][3]。質量は太陽の2倍程度、半径は太陽の12倍程度まで広がり、光度は太陽のおよそ68倍、光球の有効温度は4759 Kと見積もられている[4][5][3]。 いて座ο星は、トーマス・シーによって「伴星」が発見され、二重星とみなされている[12][13]。
特徴