「いすず」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「いすず (曖昧さ回避)」をご覧ください。
いすゞ自動車株式会社
ISUZU MOTORS LIMITED
本社が入居する横濱ゲートタワー
種類株式会社
市場情報東証プライム 7202
いすゞ自動車株式会社(いすずじどうしゃ、英: ISUZU MOTORS LIMITED[1])は、主にトラック・バスなどの商用車を製造する日本の自動車メーカーである。1916年(大正5年)創業[2]。日経平均株価の構成銘柄の一つ[3]。
「いすず」ではなく、「いすゞ」が正式な表記である[4][5][注釈 1]。中国語圏では「五十鈴」(繁体字: 五十鈴、簡体字: 五十?)という漢字で表記する。
トヨタ自動車・日産自動車とともに、日本国内で日本企業による自動車の本格的な量産が始まった1930年代から四輪自動車を生産している自動車メーカーで、ディーゼル自動車および船舶・産業用ディーゼルエンジンを得意とする。
国内における小型トラックの販売台数では20年連続で第1位となり(2001年?2020年)[6]、中・大型トラックの販売台数は第1位(2022年)である[7]。世界市場ではバンを除いたGVW3.5トンから15トンまでの中小型トラック分野での販売台数は世界第2位となり[8]、大型トラック部門では世界第14位である(2018年)[9]。
概要中国の公安に採用されているいすゞ・エルフ
「五十鈴」(五十?)の文字が読み取れる
「いすゞ」の名は、伊勢神宮(三重県伊勢市)の境内に沿って流れ、神宮における潔斎の場ともなる五十鈴川に由来する[2][5][10][注釈 2]。元は商工省標準形式自動車として、前身となったメーカー各社と当時の鉄道省によって1933年(昭和8年)に共同開発された大型自動車(のちのいすゞ・TX・BX系各車の原型)に翌1934年(昭和9年)に付けられた車名である[2][5][10]。以後、合併や社名変更などの変遷を経ながら、太平洋戦争直前から戦時中にかけ、大型車両とこれに搭載する高速ディーゼルエンジンの分野で、国策企業として開発をリードした。
太平洋戦争後はトラック・バスなど、大型ディーゼル自動車の生産で日本を代表するメーカーとなった。1953年(昭和28年)以降はイギリス車のヒルマンのノックダウンで乗用車生産にも進出し、総合自動車メーカーを目指した。
かつてはトヨタ自動車、日産自動車とともに日本自動車業界の御三家とも言われていたが[11]、乗用車部門は長らく不振であり、1990年代から経営危機に陥りリストラを繰り返すようになった。
1993年(平成5年)にはワンボックスカー[注釈 3]とSUVを除く乗用車の自社開発・生産から撤退し、日本国内では本田技研工業(ホンダ)などからOEM供給を受けて販売を続けた。