「いい湯だな」
デューク・エイセス の シングル
B面銀杏並木
リリース1966年2月
規格7インチシングル
ジャンル流行歌(歌謡曲)
時間2分45秒
レーベル東芝レコード/東芝音楽工業
TP-1202
作詞・作曲永六輔、いずみたく
デューク・エイセス シングル 年表
黒部四代/ホッファイホウ
(1965年)銀杏並木/いい湯だな
(1966年)ひかり知らずに/一番星はどんな星
(1966年)
試聴
いい湯だな
「いい湯だな」(いいゆだな)は、1965年から1969年にかけて、永六輔作詞、いずみたく作曲、デューク・エイセスが歌うというスタイルで発表された『「にほんのうた」シリーズ』47都道府県を題材にした52曲の内の一曲である。
この歌は群馬県のご当地ソングとして1966年2月にリリースされたものである。大阪府のご当地ソングである「銀杏並木」との両A面シングルとして東芝音楽工業(現・ユニバーサル ミュージック ジャパン)から発売された 。
その後ザ・ドリフターズがデビューシングル「ズッコケちゃん」のB面としてカバーした(1968年6月10日発売。東芝音楽工業 TP-1661。両面ジャケット仕様で、事実上の両A面扱い)。「ズッコケちゃん」より本曲の方がヒットした。歌詞の舞台を日本全国に拡げ、デューク・エイセス版とはアレンジも変えており「ビバノン・ロック」というサブタイトルが付く。1969年公開のドリフ映画『いい湯だな全員集合!!』(監督 - 渡邊祐介)のテーマ曲にもなった。
また、この曲をアレンジしたものをTBS系の『8時だョ!全員集合』とフジテレビ系の『ドリフ大爆笑』のエンディングでそれぞれ使用していた。『8時だョ!全員集合』版は「ドリフのビバノン音頭」、『ドリフ大爆笑』版は「さよならするのはつらいけど」という題名がついている。
ただし、両番組とも長く放映されたのにもかかわらず、歌詞はあくまで番組エンディングとしてのオリジナルであり、シングル版でも元の歌詞の温泉地の部分が改編されているため、この歌がご当地ソングであることを知る人は、発売当初を知る世代以外では少ない。
ザ・ドリフターズが出演していた日本石油(現・ENEOS)のプリペイドカード「コレカード」のCMでも替え歌として使われた。また2007年、関西テレビ・フジテレビで放映された『鬼嫁日記 いい湯だな』でサブタイトルとして使われており、主人公の義父役でザ・ドリフターズの加藤茶が出演していた。 デューク・エイセスのオリジナル版の歌詞の方が実際の温泉場の様子と合致しているようである。二番の歌詞「誰がうたうか八木節が。いいもんだ」はオリジナル版では八木節発祥地に近い伊香保温泉である。三番の歌詞「湯気にかすんだ白い人影。あの娘かな」は山のいで湯で混浴も数箇所ある万座温泉に合致する。LPレコード盤ケースには永六輔といずみたくの長いコメントがあり、そこで永六輔は「にほんのうた」シリーズの仕事を一生の仕事にしてゆきたいと述べている。 ちなみに四番の歌詞がデューク・エイセス版とザ・ドリフターズ版で異なっている。デューク・エイセス版では「いい湯だな。いい湯だな。日本人だなア。浪花節でも。うなろうかな。うなろうかな。ここは上州。水上の湯」であり、ザ・ドリフターズ版では「日本人なら、浪花節でも」と仮定形になっている。前者が「湯船の中で温泉文化の担い手である日本人の実感を満喫している」歌詞であるのに対して、後者は「日本人であるならば湯船では皆浪花節をうなるものである」という内容でありオリジナル版の歌詞とは異なる印象である。
収録曲
デューク・エイセス版
銀杏並木(大阪) (3分6秒)
作詞:永六輔、作曲・編曲:いずみたく、伴奏:東芝レコーディング・オーケストラ
いい湯だな(群馬) (2分45秒)
作詞:永六輔、作曲・編曲:いずみたく、伴奏:東芝レコーディング・オーケストラ
歌詞
歌われた温泉地
デューク・エイセス版
草津の湯(草津温泉)
伊香保の湯(伊香保温泉)
万座の湯(万座温泉)
水上のお湯(水上温泉)
ザ・ドリフターズ版
登別の湯(登別温泉)
草津の湯(草津温泉)
白浜の湯(南紀白浜温泉)
別府の湯(別府温泉)
その他のカバー・使用例
小鳩くるみとヤング・フレッシュがカバーしており、同じくカバー曲である「ピンポンパン体操(1971年版)」との両A面シングルとして発売された(ビクター KV-6)。