この項目「Σビスホモ芳香族性」は翻訳されたばかりのものです。不自然あるいは曖昧な表現などが含まれる可能性があり、このままでは読みづらいかもしれません。(原文:de:σ-Bishomoaromatizitat
)σビスホモ芳香族性 (シグマビスホモほうこうぞくせい、英: σ-Bishomoaromaticity, 独: σ-Bishomoaromatizitat) とは、化学結合と芳香族性の極端な一例である。プリンツバッハらにより、ドデカヘドラン合成のパゴダン経路における骨格から初めて特定された[1][2][3]。σビスホモ芳香族性により、平面上の原子にわたって環状に電子軌道が非局在化する。ただし、ベンゼンのようなπ共役系とは異なり、平面に垂直方向に並ぶのではなく、結合骨格に沿って2つに分かれるように非局在化する。どちら側にも durch den Raum (?through space“) [訳語疑問点]共役が起こっていることが要件である。 有機化学において、芳香族性[4]という現象は基礎的な意味を持つ。典型的な例として、4n+2-π電子(ヒュッケル則)環状共役系を持つベンゼンは、明らかな安定化と特異な反応性を示す。安定性向上の他にも、電子の環状非局在化とそれに起因するNMR測定により観測可能な反磁性環電流、さらには共役環に沿った結合長の同一化も起こる(ベンゼンにおける C-C 結合は仮説上のシクロヘキサトリエンにおける C-C 単結合と C=C 二重結合の中間となる)。 π共役系ではなく、同一平面上に存在するσ結合の相互作用による芳香族性を、σ芳香族性と呼ぶ。σ芳香族性は厳しい境界条件に縛られており、 シクロプロパンに例を見ることができる。シクロプロパンの磁性は反磁性環電流の存在を示しており、またシクロブタンと同等程度の歪みエネルギー (120.17 kJ/mol vs. 111.79 kJ/mol) は、強い CH-結合の効果(全部で 33.5 kJ/mol)に加えてσ芳香族性による 47.3 kJ/mol の安定化[5]と固有結合エネルギー 古典的な芳香族では芳香族性は、σ結合により形作られる連続した環上のπ電子系における電子の環状非局在化に起因する。このσ環がある点で切れても、適切な幅と向きとが伴えば関連するπ軌道の相互作用がなお存在する場合がある。この様な例を ?durch den Raum“/?through space“[訳語疑問点]起こるホモ共役と呼び、これが起こるのに適した系はホモ芳香族性を示す。典型的な例として、ホモトロピリウムカチオンやシクロヘプタトリエンが挙げられる[6]。 適切な条件(剛直なかご型系による厳密な配向)のもとで、2つのC-C二重結合がσ型の重なりを持ち、π軌道がσ平面内で閉じた環を形成し、環状電子非局在化が起こることがある。ここに付随する軌道には図に示したようなものがあり、b1およびb2軌道のエネルギー準位と順序は2つの二重結合の距離に依存する。4中心 σビスホモ芳香族性における軌道図 このような2つの二重結合の配位が実現する化合物として、ビスセコドデカヘドラジエン σビスホモ共役軌道系を2つの電子が占有するとき(中性化学種の酸化により、最低エネルギーとなるa1軌道のみが占有されるようにする)、σビスホモ芳香族性に起因する驚くべき安定性を持つ四中心二電子 (4c-2e) ジカチオンが得られる。
背景 I: 「古典的」芳香族性と σ芳香族性
背景 II: ホモ芳香族性
σビスホモ芳香族性の例