戦争の危機が高まり、急速に事態が緊張化して制御不能となっていく。国家として戦時体制が敷かれ、軍隊が動員され、外交交渉は絶望的になっていく。(最後通牒、宣戦布告を参照)この段階になればもはや事態を収拾しようとすることは極めて困難となる。この時点で戦争勃発を阻止しようとするのは遅すぎる。
配給制や統制経済などの戦時体制の準備。
予備役の動員や民間防衛の準備体勢への移行。
外交関係の断交や外交使節団の召還。
破壊工作員やスパイの潜入、謀略活動。
対象国にとって重要な陸海空の交通路の封鎖。
対象国に向かう船舶などの臨検、抑留、拿捕。
対象国の主要交通路の封鎖、口座凍結などの金融制裁などの経済制裁。
交戦地域の設定。
開戦を告げる宣戦布告が行われ(これは伝統的な国際法に基づく行為であり、現代では行われない場合もある)、軍隊が戦場に展開し、敵戦力との戦闘に入る。また戦時体制に基づいてあらゆる経済、情報開示、生活が軍事上の必要から統制される。この段階で戦争の経過を当初の計画通りに進んでいるかなどを考慮し、いかに有利に戦争を収束させるかという点が注目される。
戦時体制の実施と予備役・民間防衛の総動員。
情報統制やスパイ摘発・相手国の宣伝対策などの防諜政策の展開。
相手国に対する世論誘導を目的とした広報政策の展開。
スパイ・同調者・協力者の獲得工作の展開。
テロリスト、革命家、協力者、破壊工作員などによる工作活動。
限定地域(海域)における軍事施設・艦艇などに対する攻撃、占領。
限定地域以外における軍事施設・艦艇などに対する攻撃、占領。
軍事施設などに対する攻撃、占領。
兵器や武器の生産施設となっている工業地帯に対する攻撃、占領。
首都、統治機関、主要都市など政経中枢に対する攻撃、占領。
一方が圧倒的な勝利を獲得した場合、また戦況が双方にとって好転せず停滞的になった場合、対立している両国が講和を行うことを決定すれば、その戦争は収束に向かう。この際に締結されるのが講和条約と呼ばれるものである(休戦協定は戦闘の一時的な中断であり、戦争の終結ではない)。しかし、講和の交渉とは外交官にとって最も困難な外交交渉の一つであり、その交渉過程にはさまざまな不満や問題が発生することもある。
戦闘作戦の長期的な停滞。
戦争遂行の外交的・内政的な問題の発生。
講和または休戦の締結。
攻撃的な戦闘行動の停止。
敗戦した政府組織の亡命。
戦争終結してもその決着が新たな問題や不満を生んでいれば、それが起因して新しい戦争をもたらすこととなる。外交的な解決が不可能となった場合、戦争は軍事力を以って自国の利益を相手から奪うことができる。ただしその過程で失われるものは人命、経済基盤、生活の安全だけでなく、勝敗によっては国際的な信用や政府、国家主権が奪われる場合もある。
占領行政として占領軍の住民に対する宣撫工作と統治及び治安維持
占領地の法律や教育の再編と道徳思想及び使用言語の変更などの同化政策。
抵抗勢力(レジスタンス)によるゲリラ戦の展開。
亡命政府の国土奪回のための軍事力の造成。
戦争には武力を用いた戦闘から、諜報活動、輸送、外交交渉など非常にさまざまな分野で争いが発生する。英語ではこのようなさまざまな闘争の局面を「warfare」と呼ぶ。ここでは戦争に伴って起こりうるさまざまな分野における闘争について述べる。[16]
政治戦とは戦争における政治的な闘争の局面である。政治戦には我の政府と国民、敵の政府と国民、国際社会という主に五つの行為主体があり、国際社会に働きかける政治戦を国際政治戦、敵政府に対する政治戦を直接当事者政治戦、敵国民に対する政治戦を間接当事者政治戦、自国民や政府内部に対する政治戦を国内政治戦と呼ぶ。戦争によって得られた戦果は外交交渉を通じて政治的な権力または影響力として政治戦に貢献する。
武力戦は戦争において最も激しい闘争の局面であり、主に戦闘において行われる。対立する戦力同士が互いに支配領域の制圧、敵戦力の無力化や撃破などを目的として作戦し、武力を行使して敵対する勢力を排除する。この過程で殺傷・破壊活動が行われ損害が生じる。戦闘を遂行するためには兵士たちの体力と技能だけでなく、戦術、武器や爆発物の知識、兵器操作の技能、戦術的知能、チームワーク、軍事的リーダーシップ、また後方においては作戦戦略、戦場医療、兵器開発などの総合的な国家、組織、個人の能力求められる困難な活動である。(戦闘を参照)
情報戦は戦争において情報優勢を得るために発生する闘争である。主に諜報活動によって行われ、相互に相手の軍事的な情報に限らず、経済的、政治的な状況に関する情報を得るために合法的に外交官や連絡将校を送り込んだり、相手国内に協力者を獲得するためにさまざまな活動を展開する。