センター試験においても各大学が実施する入学試験と同様に、厳格に出願方法などが定められている。志願者は大学入試センターが配布している「受験案内」(無料)を参照しながら出願から受験までの段階を踏むこととなる。「受験案内」はセンター試験を利用する大学で配布されているほか、テレメールでも取り寄せることができる。なお、志願する時点で高校3年生の者(いわゆる卒業見込者 = 現役生)は志願票送付から受験票の受け取りまでを全て在学する高等学校に任せなければならない。ここが一般の大学入試とは大きく異なる点である。しかし、高校が生徒から預った志願票を大学入試センターに提出せず放置したために受験できなくなる例も見られるなど、高校を通して手続きを行うシステムには問題もある。大学入試という受験生の人生を左右するところであるから、高校が介入せず受験生本人が自ら出願手続きを行なえるように制度を改めるべきだとの意見もある。
本試験までの流れ
検定料の払込:9月上旬?10月中旬
期間内に受験案内に添付された払込書を利用して、郵便局や銀行などの窓口で払い込む。このとき、払込書の裏面に記載されている指定金融機関で払い込むと、手数料が無料となる。受験の区分によって料金は2種類に分けられており、2科目以下の受験では12,000円、3科目以上の受験では18,000円となっている。成績開示希望の場合は別途手数料800円がかかる。
出願:10月上旬
志願票に必要事項を記入し、検定料払込の際に窓口で受け取る「検定料受付証明書」を貼り付けた上で、大学入試センターに送付する。ただし卒業見込者は学校単位で送付する。例年、生年月日の記入漏れや記入間違いが1,000件以上発生しており、自分の性別を間違えて志願票に記入してしまうケースも多く、大学入試センターは注意を促している。
登録内容の確認:10月下旬?11月上旬
大学入試センターより志願票内容を確認する「大学入試センター確認はがき(出願受理通知)」が志願者宛に届く。ただし卒業見込者は学校単位で届くので、個人宛に届くことはない。
受験票の送付:12月上旬?12月中旬
登録された内容を基に受験票が送付される。ただし卒業見込者は学校単位で届く。受験票には各大学別の試験に必要な成績請求票、成績開示変更届に加え、写真票が付属しており、受験日までに2枚の同一証明写真を貼り付けておく必要がある。写真票は試験当日に回収され、本人照合に使用される。
本試験受験:1月の第3土曜日・日曜日
受験票に示されている指定の受験会場で受験する。受験会場は出願期間が終了し、志願者が確定した段階で決定される。卒業見込者は在学している学校から近い会場、その他の受験者は志願票に書かれた住所から近い会場が選ばれ、志願者自身が変更することはできない。なお、志願者の地理的な分布や、受験会場の収容人数、トイレの個数など様々な条件が考慮されるため、必ずしも最も近い会場になるとは限らない。
本受験終了後の流れ
本試験正解などの発表:1月の第3土曜日・日曜日
平均点などの中間発表:本試験終了から3日後(水曜日)
得点調整の有無の発表:本試験終了から5日後(金曜日)
追試験:本試験1週間後の土曜日・日曜日
本試験当日に病気や事故などの理由で受験できなかった受験生、もしくは本試験でトラブルに見舞われた受験生で、再試験を希望した受験生を対象にして実施される。本試験を受験できなかった受験生は「追試験」、本試験を受験したうえで、改めて受験する受験生は「再試験」として受験する。あらかじめ大学入試センターが「対象者」として認定した受験生のみ受験できるが、国公立大学の二次試験や私立大学の入学試験などとの兼ね合いから、受験を辞退する対象者もいる。なお、事前に大学入試センターが受験希望の有無を対象者に対して聴取するが、受験希望を申請していなくても、当日会場に行けば受験することができる。再試験は本試験と同じ受験会場で、追試験は東京都もしくは京阪神地方の会場で受験する。なお、追試験の方が本試験よりも難度が高いことが多い。再試験を受験した場合、本試験の結果は破棄される。なお、2006年度からは、追試験の問題が非公表になったため[2]、教育関係者などは国の「情報公開制度」を利用し問題を閲覧している。2007年6月以降、各出版社が出した2008年度受験用センター試験過去問題集のうち、青本・白本では2006年度の追試験の問題が掲載された。一方、赤本・黒本では掲載されなかった。さらに、2008年6月以降、各出版社が出した2009年度受験用センター試験過去問題集では、青本・白本・赤本・黒本の全てに、2006年度の追試験の問題が掲載された。一方、青本・白本・黒本に2007年度の追試験の問題が掲載されたが、赤本では掲載されなかった。
平均点などの最終発表:2月7日
成績通知表の送付:4月16日以降
2002年度から導入された「成績開示」によって行われる。出願時に成績開示を希望し、別途手数料800円を支払った受験者のみに対して行われており、すべての大学入試が完了した後で各科目の成績が印刷された用紙が書留郵便で郵送される。大学入試センターは4月下旬までに送付するとしている。国語は各分野別(近代以降の文章・古文・漢文)に、英語は筆記とリスニングが別になっている。なお、成績開示は取りやめることもできるが、手数料の返還はない。
ほぼ全ての科目で、設問に対して与えられた選択肢の中から、受験者が正解と思うものの数字を選択し、それを解答用紙(マークシート)の指定された解答欄に鉛筆でマークする(塗りつぶす)、というものである。
外国語(英語リスニング試験を含む)・国語・地理歴史・公民の問題では、各問いに解答番号が「1」から連続して振られており、表示された番号と同じ解答番号の解答欄にマークする。理科や数学の一部も同様であるが、マークシートの解答欄は大問ごとに区切られ、解答番号も大問ごとに「1」から振られている。最初(第1問)から取り組む必要はないが、マークのズレを起こしやすいため注意が必要である。
数学(「工業数理」の一部および「簿記」「情報関係基礎」を除く)の解答方式は例外的で、一部の問いを除き、問題文中にある「ア」「イウ」といった枠で囲まれた文字に当てはまる数字や符号を直接マークする形式をとっている。誘導形式が多く、解けない問題があると、その先はできないことがある。また共通一次時代にあった、いわゆる「ダミー」は無いために、自分で出した数値と問題用紙の桁数が違うとその数値は誤答ということになる。決められた区域内の文字のマークが正解とすべて一致しないと得点にはならない。
例1:第1問の問題文中でと書かれた部分に対し「-54」と答えたい場合、問題番号1の解答欄「ア」にある (-) をマークし、同様に解答欄「イ」の (5)、解答欄「ウ」の (4) をそれぞれマークする。
例2:問題文中で と書かれた部分に対し と答えたい場合、解答欄「エ」の (-)、「オ」の (2)、「カ」の (a)、「キ」の (3) をマークする。なお、分数を含む形で解答する場合は、既約分数で答えなければならないことになっているので、上の例で と答えた場合、数学的に同じ値であっても不正解となる。また、正負の符号は必ず分子に付けることとなっている。
例3:問題文中で と書かれた部分に対し と答えたい場合、解答欄「ク」の (6)、解答欄「ケ」の (2) をマークする。なお、根号を含む形で解答する場合は、根号の中に現れる自然数が最小となる形で答えなければならないことになっているので、上の例で と答えた場合、数学的に同じ値であっても不正解となる。