GFDL のセクション4Bでは、主要著者5名以上(5名に満たない場合は全員)の列挙を求めています。これに従い、要約欄に「履歴をさかのぼって、主要な編集をした執筆者を5人以上」書くのが厳格な書式だと言われてきました。しかし、このガイドラインにはその項目はありません。なぜ必要ないのかという考え方を、英語版からの翻訳を例にとってこのセクションでは説明します。不要なことをわざわざ説明するのは、このガイドラインの直接の対象ではない、ウィキペディア外の GFDL 文書を翻訳して記事にする場合の参考になると考えられるからです。
主要著者5名以上と規定している GFDL セクション4Bには、但し書きがあり、
unless they release you from this requirement
⇒非公式日本語訳では「ただし元の著者たちが この条件を免除した場合は除く」
となっています。つまり許可されていれば主要著者5名以上の指定を省略できます。一方、 ⇒ウィキペディア英語版では、 ⇒Reusers' rights and obligationsの項 (Wikipedia:著作権#利用者の権利と義務に相当) で、
You may be able to partially fulfill the latter two obligations by providing a conspicuous direct link back to the Wikipedia article hosted on this website.
つまり元記事への直接リンクをもって代えられるかもしれないとしています。これは日本語版でも同様であり、他言語版のウィキペディアでも同様と期待されます。この免除条項の組合せのおかげで、ウィキペディア間のウィキペディアでのコピー・アンド・ペースト(翻訳は改変を伴うコピー・アンド・ペーストとみなされています)では元の記事へのリンクで履歴継承ができると考えられているのです。同じことはウィキペディア外 GFDL 文書にも言えます。もし翻訳対象のウィキペディア外 GFDL 文書の著作権条項に上記免除条項が含まれていれば、ウィキペディア間の翻訳同様、元記事へのリンクで履歴継承できているとみなされるかもしれません。
なお、 ⇒ウィキペディア英語版の当該部分にはさらに続きがあって、元記事が削除される場合についても述べられています。削除のおそれがある記事を翻訳する場合には、GFDL 4B, 4Jに定められている内容を翻訳記事、履歴、翻訳記事のノートなどを利用して(この際に採るべき方法はまだ議論中)保存しておく方がよいかもしれません(そもそもそのような記事が翻訳に値するのかどうかという問題はさておき)。
本文中に「何年何月何日英語版より翻訳」「本項目の初版はen:foobarのいついつの版の翻訳に基づく」といった記述を含む記事がありますが、記事の翻訳を複写改変の特別な場合とする考え方には適合しません。その様な関連づけは変更不可能な要約欄で行われるべきであって、本文中で行うべきではありません。「この節英語版より」といった部分利用の場合も同様です。そうした指定は本文には含めず、履歴欄で行うべきです。出典や情報源として他言語版ウィキペディアの記事を引用している記事も見受けられますが、これも適切な方法とはいえないでしょう。
前提として、素人による翻訳は時としてひどい文章を生み出します。しかし、ほとんどの機械翻訳はそれよりもはるかにひどいものです。機械翻訳をそのまま投稿することはどうかおやめください。
ウィキペディアのコンテンツはすべて、GNU Free Documentation License (GFDL) のもとで公開されています(詳しくはWikipedia:著作権を参照)。 GFDL は商業目的での利用を認めていますので、非営利目的でのみ再配布・利用が可能な文書は、ウィキペディアで使うことはできません。翻訳を行う場合、まず翻訳元の文書(他言語版ウィキペディアのページや、外部サイトのページなど)が GFDL に適合することを確認してください。そうでないものは翻訳しても使用できません。これには、機械翻訳ソフトが生成した訳文も含まれます。機械翻訳ソフトや無料翻訳サイトを利用する場合、翻訳した結果を使用する際に GFDL として利用できることを必ず確認してください。場合によっては著作権など法的な問題に発展し、プロジェクトに大きな損害を与える可能性があります。利用規約(又はそれに類するもの)内に私的目的を超える利用を禁止する文(「個人目的には使用できますが、商業目的では使用できません」など)が含まれている場合、 GFDL に合致しません。この場合は翻訳の参考程度に留め、翻訳結果を直接引用しないでください。
以下は翻訳結果をGFDLに準拠して利用できると確認できたソフトウェアです:
東芝ソリューション製 ⇒「The翻訳」シリーズ
ソースネクスト製 ⇒「本格翻訳」シリーズ
ロゴヴィスタ製 ⇒コリャ英和シリーズ、ロゴヴィスタシリーズ
以下は翻訳結果をGFDLの下で利用できないと判明しているソフトです。これらのソフトはウィキペディアの記事翻訳に直接は使用はせず、翻訳の参考とするにとどめてください。
富士通 ATLASシリーズ
インターネット上の機械翻訳
フェアユースは日本の法律にはない著作権の考え方で、「公正使用」を意味します。アメリカ合衆国の著作権法に準拠する英語版ではフェアユースが認められているので、フェアユースに基づく記事の内容、画像があります。日本語版では使用できるのかがはっきりしておらず、これらを含む日本語版の記事は、準拠法の違いにより著作権法に違反するとして削除対象になる場合もあり得ます。よくわからないというのでしたら、フェアユースのものは使わないのが安全です。他の言語のウィキメディアプロジェクトから項目を翻訳したり画像をもちこむときには、フェアユースの素材を含んでいないか特に注意しましょう。
日本国外の著作物について、著作権の有効期限が過ぎているかどうかを計算する時に見落しがちな例外に戦時加算があります。保護期間切れを根拠として著作物を利用する際に日本の著作権法が適用される場合は注意してください。
自分が読みたい記事を翻訳する、というのが普通でしょう。翻訳しなくとも読んで理解できる記事でも、翻訳してみると案外わかっていなかったり、追加で調べ物が発生したり、自分自身の勉強にもなります。しかし、ちょっと待ってください。その翻訳元の記事は、本当に翻訳に値する記事でしょうか。Wikipedia:五本の柱があるとはいえ、ウィキペディアの記事は残念ながら玉石混淆です。たとえば、長いこと要出典扱いになっている記事は、出典を明記するという観点から問題になるかもしれません。正確な翻訳は大切ですが、元記事を無批判に翻訳するべきではありません。書かれていることが信用に足るか、内部で矛盾を起こしていないか、確認した上で翻訳記事として投稿しましょう。参加人口の多い言語版ウィキペディアの秀逸な記事というのは一つの目安になるでしょう、もっともそんな記事がそうたくさんあるわけではありませんが。反対に、スタブに近い、内容希薄な記事や、その言語の話者になじみのないであろう事項についての記事の翻訳には注意が必要です。内容希薄な項目については、関係する項目を集めて翻訳し一つの記事とする方法もあります。
他言語版にあって日本語版には無い項目、他言語版のほうが充実している項目は、他の多くの日本語版ウィキペディア利用者も翻訳を待ち望んでいます。そうした項目は、すべての言語版にあるべき項目の一覧 、日本語版への投稿が望まれている記事の一覧、あるいは日本語版の関連する項目から言語間リンクでたどると、見つかることがあります。