自己公表された情報源とは、いかなる形式の独立した事実の確認を受けてはいないか、著者と公表作業との間に誰も立ち会っていないような公表物を指します。この中には、個人のウェブサイトや自費出版業者からの出版された本が含まれます。誰でも、ウェブサイトを作ったり本が出版されるように金を支払い、そしてある分野の専門家であると主張できます。こうした理由から、自己公表された本や個人のウェブサイト、ブログの大部分は情報源として受け入れられません。
自身の専門分野内について記述している著名な専門研究者や、自己公表物を制作している著名な職業ジャーナリストの場合は、この例外になるかもしれません。いくつかの事例では、こうした人々の作品が以前に信用できる第三者的立場の出版社から公表されていて、偽名や仮名ではなく自身の名前で公表しているかぎり、情報源としての受け入れられるかもしれません。
しかし、編集者は次の2点に用心すべきです。ひとつは、その著名な専門研究者のブログ(あるいは自己公表相当物)は本当に報告する価値があるのか、ほかの人だったらそうしただろうか、という点です。ふたつめは、その情報は自己公表されており、独立した事実の確認を受けていない、という点です。
一般的に自己公表された情報源については、ほかの情報源が評価したりコメントしたりするまで待つのが望ましいです。
匿名の個人による報告や信頼性を評価するための公表に至る履歴がない報告は、評判を得たことが明らかになるまではまったく引用に値しません。評判を得たことが明らかになった場合は、1つのPOVとして記すことができます。
自己公表された情報源を元にした素材は、オンラインで公表されたものでも本でもパンフレットでも、それら自身の記事の中で、それら自身の情報源として利用できます。このことは、誰が書いたのかについて合理的な疑いがなく、素材が次のどれか一つにあてはまる場合に限られます。
その人の特筆すべきことに関するものか、情報源が団体や組織によって自己公表されたものである場合は、その団体や組織の注目に値することに関するもの。
論争にならないもの。例えば、基本的な経歴情報。自己公表物のすべての情報は、疑いの目で見るべきです。
また、次のようにあるべきです。
過度に利己的であったり自己を美化するものでない
主題に関するものに限られており、第三者や、主題と直接関係のない出来事についての主張を含んでいない、
ほかの情報源による検証性に従っている
自己公表された素材は常に、その素材について独立した裏付けがあるまで、公表した人のPOVであり、一般的事実ではないものとして報告されるべきです。自己公表した人の世評は、その素材が特筆に値する水準に達しているかどうかの指針となります。
一般的に、自己公表された情報源が信頼できるものならば、ほかの信頼できる情報源が引用するので、それまで、自己公表された情報源は敬遠すべきです。
個人のウェブサイトやブログ、そのほかの自己公表物あるいは自費出版物は、二次情報源として使用できません。
このことは、ウェブサイトの持ち主や本の著者以外の人物や話題に関する情報源として自己公表された情報源を使用してはならないということです。個人のウェブサイトが二次情報源として使えず、一次情報源としては細心の注意をしているときだけ使えしかも主題が論争中の場合には単独では使えない理由は、こうしたものは通常、誰もその仕事を評価していない未知の個人によって作成されたものだからです。こうした人たちは無知だったり、勘違いしていたり、底意を押しつけたり、いいかげんだったり、噂や疑惑を信じていたりして、狂気じみてさえいるかもしれません。または、知識を世界と共有しようとしている理知的で注意深い人々かもしれません。こうした違いを区別できるのは、同じPOVを抱いていないほかの情報源に拠る独立した検証がある場合だけです。
他人の個人ウェブサイトを訪問することは、街灯に貼られた出所の不確かなチラシを読むことのオンライン版であることもしばしばであり、それ相応に扱うべきです。
政党や宗教団体のウェブサイトや出版物は、政治的主張や宗教的信条が含まれていなくても注意して扱うべきであり、情報源として使わない理由になります。
よく知られた過激派さらにはテロリスト集団は、それらが政治的、宗教的、人種的あるいはほかの特徴を持つもののどれであっても、けっしてウィキペディアの情報源として使われてはなりません。一次情報源、つまりそうした組織の意見を論ずる記事に含まれるというのは例外です。ただしそのような場合でも、非常に注意して使うべきであり、他の情報源で裏付けすべきです。
企業や組織のウェブサイトを情報源として使う際には注意すべきです。企業や組織は自らについてのよい情報源ではあるものの、明白な先入観が含まれます。アメリカ小型装置製造業組合訳注 要調査は小型装置の売り込みに関心があるものなので、中立的な観点を維持するためには、ほかの信頼できる情報源が利用できる場合にそれ訳注 企業や組織のウェブサイトを唯一信頼するということがないように注意してください。企業や組織が論争の的になっている場合は、そうしたウェブサイトを情報源として使うときに特に配慮を払ってください。
フルテキストでオンラインの情報源は、オフラインの情報源と同等の質と信頼性を備えているならば、オフラインの情報源と同様に受け入れられます。オンラインの情報源は簡単にアクセスできるので、読者はオンライン情報源の方が望ましいと考えるかもしれません。
著作権が切れていたり、それに相当するライセンスで提供されている印刷された情報源を見つけたら、Wikisourceに追加し、(通常の学術的な引用に加えて)そこへのリンクを付けてください。著作権の消滅した多くの重要な書籍がすでにほかのプロジェクトによってオンラインに上げられています。
もっと多くの著者がオンラインで出版したりより多くの素材がアップロードされるまで、もっとも信頼できて有益な情報源は依然として印刷された形態でだけ利用できます。もし優れた情報源をウェブ上で見つけられなかったら、地元の図書館や書店を試してください。有名な大学の図書館は通常、市立図書館よりも多くの蔵書をもっています。
事実の確認や参照先に目を通すことには、時間をくわれるかもしれません。地元の図書館や大学の図書館の本棚には、記事の中で引用された作品はないかもしれません。図書館間相互貸借を通じて本を求めることができることも多いですが、数週間かかることもあります。幸いにも現在では、こうした作業を簡単にする新しいツールがオンラインで利用できます。 ⇒Google Booksや ⇒Amazon.comの“search inside!” 、 ⇒the Internet Archive’s Million Book Project、ミシガン大学の ⇒Making of Americaのようなサービスによって、何千もの本からフルテキスト検索できます。加えて、購買契約に基づいた多くの似たサービスを、公共・大学・出身校の図書館を通じて利用できるかもしれません。
ウィキペディアの事実や引用を確認するには、データベースは強力なツールです。これらは、インターネット検索するのと同じ方法で検索できます。引用符をつけた著者と引用符を付けた題名を入力します。本がすでにデータベースにあった場合は、検索エンジンで見つかることでしょう。ない場合、探していた本について論じている別の本を発見するかもしれません。分野について、思いつく限り多くの用語を入力してください。そうした用語を含むページの一覧が検索エンジンによって表示されるでしょう。