Wikipedia:ウィキプロジェクト_数学

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考慮すべき問題


証明について

ウィキペディアは百科事典であって、数学の教科書の集まりではありません。とはいえ、何かの定理や定義の意味をより明らかにするために証明を含めたくなる時があります。証明を含めることの問題は、それが記事の説明の流れをブロックしてしまうことです。個々人の判断に任されますが、基本的なルールとしては、説明の一環になっているなら証明を含め、証明から導き出される結論が単に「以上からPは真である」になるのであれば、省略するといいでしょう。多くの読者は証明を飛ばして読みたいだろうと思われるので、証明は別のセクションにまとめるなどして分離するのはいいアイディアです。


用語・表記の曖昧さ

幾つかの用語は専門文献の中でも、分野によってあるいは著者によって異なる意味で使われます。また、いくつかの用語、表記が同じ概念を指しているということも珍しくありません。曖昧(多義的)な用語についてはウィキペディア内の既存の記事をチェックして、どんな使い方が確立されているか、(それを変更したいと思うか)について確認してみることができます。 表記ぶれに気をつけるべき用語には次のようなものがあります。

(冪乗、べき乗、巾乗、累乗):powerの概念を表すのに様々な表記があります。「冪」は最も正式な字と見なされていますが、読みにくいのが難点です。一方「べき」は読みやすく、他の字のような誤用の心配はありませんが、文脈によっては意味がとりづらくなることがあります。「巾」は「冪」の簡略形として使われていますが、この簡略化は数学分野独自のものであり正書法とは見なされていません。また、「羃」は「冪」の異体字なので使用をさけた方がいいでしょう。中等教育では「累乗」もよく使われていますが、高等教育や研究者による文献では「冪/べき」が優勢のようです。

(線型、線形) :linear の概念を表すときに線型と線形の二つの表記が問題になります。ノート:線型代数学用語一覧の議論も参考にしてください。準同型、同型などとの兼ね合いから現在のWikipediaでは「線型」が主に用いられています。


翻訳時の注意

他言語版からの翻訳をする場合、分野によって対応する訳語が異なる場合があることにも注意してください。例えば英語の operator は「演算子」と訳されることもあれば「作用素」と訳されることもあります。また、数学用語としての訳が確定している言葉で、一見数学用語には見えないものもあります。例えば、数学用語としての root, leaf, stalk, fiber は根、葉、茎、ファイバーと訳すのが普通です。どう訳したらいいか困ったときはプロジェクトの参加者に聞いてみてください。


数式を組む

数式中では、数学的対象は文字の書体によっても区別されます。変数や一般的な関数名はイタリック体で、固有の関数名などはローマン体で、実数体や複素数体はボールド体でという具合です。また、特殊な数学記号を使うこともあります。このセクションではウィキペディアでこれらを書き分ける方法について解説します。(この方針についてはノートにて議論があります。)

Wikipediaで数式を記述する方法にはTeX記法とHTMLによる表現の二種類があります。TeX記法の方が強力な表現能力を持っていますが、この方法には後述するいくつかの欠点があります。一方、簡単な数式なら(後述するように)HTML でも表現できて、テキストだけのブラウザにも向いています。そこで、HTMLで表現できる場合(ローマン、ボールド、イタリック書体や、上付きか下付きのどちらか、通常の大きさの演算子記号など)にはなるべくHTMLを用いるようにしてください。また文章の可読性が損なわれない範囲で、TeXを用いる必要がある数式は数式だけの行に置くようにしてください。


HTMLを利用する

TeXを利用すれば、書体はある程度自動で選択されますが、TeXを利用しない場合は書体の指定をWiki記法またはHTMLタグによって指定する必要があります。イタリック体にするには<i>タグを用いるか、強調('' つまり二つのアポストロフィー)を使います。エディットボックスで書きやすく読みやすいので後者がよく使われています。

そういうわけで、「x = (y + 2)2」は「''x'' = (''y'' + 2)<sup>2</sup>」のように書きます。丸かっこや等号やプラスがイタリックになっていないことに注意してください。

sin や cos のように固定された関数の名前についてはイタリックを使いませんが、f(x) = sin(x) cos(x) によって 関数を定義するときには f をイタリックにします。

集合は普通、上の場合のように書かれ、イタリックにします;例えば、「A = {x : x > 0}」(このように表示するためには「''A'' = {''x'' : ''x'' > 0}」と記述します)

ギリシャ文字についてはイタリックを使いません;例えば、「λ + y = πr2」(「&lambda; + ''y'' = &pi;''r''<sup>2</sup>」と記述します)

実数の集合を R とするように、いつも使われる数の集合はボールドにします;使えるタイプについては ⇒Blackboard boldを見てください。これもまた、ボールドにするときは普通は <b>タグよりも三つのアポストロフ ''' を使います。


TeXを利用する

ウィキペディアの記事中では、TeX の組版機能を利用して数式を表現することが出来ます;その場合、数式は普通 PNG イメージに変換されて、テキストの中に埋め込まれます。この技術についての詳細は、 ⇒m:ヘルプ:数式の書き方を見てください。 使用例:

この方法で数式を使う場合、数式を地の文の一部とすることもできますし、別行立てにすることもできます。

数式を別行立てで表示するときには、一つか二つのコロンで行頭をへこませます(インデントします)。上のものは次のように組まれています。:<math>\int_0^\infty e^{-x^2}\,dx</math>

もし数式のレイアウトの効果のために、行頭をスペースでへこませている記事を見つけた場合には、書き直してください。

TeX の式を編集したいときには、ほかの利用者にどう見えるかという点に注意をはらってください。大半の利用者は、個人の環境設定の"数式の表記方法"の項目をいじっていないため、省略時設定の "シンプルな数式はHTML、それ以外はPNG" のままになっています。あなたもそのように設定する事でほかの利用者と同じように見ることができます(このページの右上の、あなたの利用者名のすぐ下のところにある“オプション”というリンクで環境設定ができます)。

TeXによる数式表記には次のような問題点があることに注意してください:

数式環境中には日本語を書き込めない。 (mbox環境やtext環境を使ったとしても無理)。

数式部分と地の文とでフォントが異なってしまうので読みにくい。(数式以外の部分のフォントは読者が自由に選べるのに対して、画像化された数式内のフォントは読者が制御できないため)。

数式が多いと、ページのダウンロードに時間がかかってしまう。(数式環境は画像データとして取り扱われる為)。

サーバの不具合によってTeXで記述された部分の画像が表示されなくなることがある

画像を表示できないブラウザ(lynxなど)では数式が読めない。(数式環境は画像データとして取り扱われる為)。

「上付きの上付き」の処理に関するバグがあり、<math>a^{b^c}</math>は不正なHTMLコードに変換されてしまうことがあります。これを避けるため、PNG出力を強制する\,\!をつけて<math>a^{b^c}\,\!</math>としてください。


特別な記号を使う

数学記号の表をちょっと見てみるといいかもしれません。全てのブラウザでこれらの全ての記号が正しく表示されるわけではありません;多くの人に見てもらうためには、HTMLの文字参照を用いて特殊記号を使うのには控えめになった方が一般的にいいでしょう、たとえば "x ∈ Y" よりも“Yの要素x”と書くように。


一般的な注意

おそらく、数学関連の記事を(実際のところどんな記事でも)執筆する際に一番難しい問題は数学の知識をどのくらい読者に期待するかでしょう。たとえば、「」について書く際に、読者が「群論」を知っていることを前提にするべきでしょうか? 一般的なアプローチは、できる限り簡単な説明から始めて、記事が進むに従ってより抽象的で一般的な命題に移っていく、というものです。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki