V型エンジンは、レシプロエンジンの形式の一つで、向かい合うシリンダー(気筒)を交互にV字型に並べた構造のエンジンである。
目次
1 概要
2 利点
3 欠点
4 種類
5 関連項目
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V型エンジンは直列、あるいは並列に並べる配置よりもシリンダボアに拘束されずにクランクシャフトの長さを短縮できるため、特に多気筒化したときにエンジンをコンパクトにできる。
直列エンジンのシリンダーを左右にずらしたランチアやVWの狭角V型エンジンも広義ではV型に分類されることがあるが、厳密には、向かい合うシリンダーのコンロッドが一つのクランクピンを共有するものをV型と言う。
直列型エンジンに比べ、シリンダーの挟み角などによって出力特性や振動特性は大きく異なる。
自動車では主に多気筒になりがちな大排気量エンジンに採用されており、米国では1930年代から現在まで好んで採用されており、一般的な乗用車のみならず、SUVやピックアップトラック、ミニバンなどにスタンダードとして広く用いられている。
一時は米国製自動車(アメ車)の代名詞ともなっていたマッスルカーや、CART、インディーカー、NASCARに代表されるモータースポーツの歴史でも、各チューナーが覇を競ったハイパフォーマンスなV8エンジン抜きには語ることができない。
また、アメリカでは6気筒であっても、音に鼓動感のあるV型が好まれる傾向があり、それゆえ北米市場を狙ったスポーツカーや高級サルーンではV型エンジン搭載車は多い。
F1などフォーミュラカーのエンジンにも1960年代から採用されており、なかでも、ターボ時代や多気筒全盛期を生き抜いたフォード・コスワース・DFVとその末裔はレーシングエンジンの金字塔とされる。現在、F1のエンジンはレギュレーションにより2400ccのV型8気筒エンジンに統一されている。
オートバイでは少ない気筒数でも振動を減らすことのできるV型の採用例は多く、ハーレーダビッドソンが45度の狭角V型OHVエンジンを採用しており、また、L型配置のVツインのドゥカティや、縦置きVツインのモト・グッツィなどは、その独特のエンジン音やトルク感から多くのファンを惹き付けてやまないばかりか、エンジン自体がアイデンティティとなっている。
航空機では、液冷エンジンの多くに採用されており、特に第二次世界大戦のドイツ空軍においては倒立V型エンジンが主流を占めた。
利点
気筒数が多くなるほど、直列型に比べシリンダーブロック、クランクシャフトを短くできるため、剛性面で有利。
スペース効率に優れ、自動車用では縦置き・横置きを兼用できる。(とくにOHVでは)排気量の割りにコンパクトなエンジンとすることができる。
気筒数と挟み角によっては(8気筒90度バンク・90度クランク=クロスプレーンなど)一次振動がキャンセルされるため、静粛で低振動にできる。
挟み角と気筒数で異なるが、90度バンクの8気筒の場合などでは、ひとつのピストンが上死点、または下死点にあり、ピストンスピードが0のときでも、対になっているピストンは、一番速度の速い中間点にあるため、低回転でも滑らかにまわり、止まりにくい(直列4気筒・180クランクでは全てのピストンが止まる瞬間がある)。ただしフェラーリのV8はバンク角90度でも180度クランク=フラットプレーンであり、この限りではない。
欠点
直列エンジンと比べ、構造が複雑で重量も上回る。
給排気系のレイアウトが制限される場合がある。
各バンクごとに排気管をまとめると排気干渉を起こすことがある
気筒数、挟み角によっては不等間隔爆発となることから、特に低速域でトルク変動が起こる(現在では位相クランクピンで等間隔化が可能)。
種類
V型2気筒(V2、Vツイン)
V型3気筒(V3)
V型4気筒(V4)
V型5気筒(V5)
V型6気筒(V6)
V型8気筒(V8)
V型10気筒(V10)
V型12気筒(V12)
V型16気筒(V16)
V型20気筒(V20)
V型24気筒(V24)
関連項目
狭角V型エンジン
水平対向エンジン
倒立V型エンジン
直列型エンジン
U型エンジン
ロータリーエンジン