Universal(汎用)シリアルバスの名の示す通り、さまざまな周辺機器を接続するためのバス規格であり、最初の規格となるUSB1.0は1996年に登場した。現在のパーソナルコンピュータおよびその周辺において、最も普及した汎用インターフェイス規格の1つである。最終的には、レガシーポートとも呼ばれる従来からのシリアルポート (RS-232) やパラレルバス(パラレルポート)、PS/2(マウス、キーボード)端子などの置き換えをその目的の一つとしている。
バスパワー方式としてホストアダプタからの電源供給を可能とした上でプラグアンドプレイにも標準で対応しており、当時の一般的な外部インターフェースでは不可能であったホットプラグも可能としていた。USBハブを介して最大で127台接続可能である。なお電源供給に際して、パソコン利用者の視点から見れば、実質的にホストアダプタに電力を供給してるコンピュータ本体の電源から、USB経由で電力を得ている形になり、後述するようにパソコン周辺機器のみならず、ステーショナリーグッズや携帯機器の電源ないし充電用電源としてもパソコンが利用されている形となる。
さらにUSB2.0の登場によって、転送速度とシステム負荷の軽減に大幅な向上が見られたことなどから急速に普及し、現在のパーソナルコンピュータ環境では最も頻繁に周辺機器との接続に使用される規格である。近年、USBメモリと呼ばれる可搬性の高い記憶媒体の利用者急増や、単に携帯電話やデジタルオーディオプレーヤーなどへ電源供給をするための端子として利用されるなど、USBがパーソナルコンピュータの機能として、その重要性がさらに増しているといえる。
当初はインテルなど4社が仕様を策定したが、2006年10月現在では、NPOであるUSB Implementers Forum, Inc. (USB-IF) が仕様の策定、管理などを行なっている。
USB(ユニバーサル・シリアル・バス)は、それまでのレガシーインタフェースに代わる新たな汎用バス・インタフェースとして、コンパック・インテル・マイクロソフト・NECなどにより策定された。
USBインタフェースは、当初からホットプラグを可能とする画期的なインタフェースとして注目を集め、Microsoft WindowsにおいてはWindows 95 OSR2から、MacintoshにおいてはMac OS 8.1からサポートされるようになった。ただし、Windows 95 OSR2とUSB Supplemental Support、及びメーカー提供のデバイスドライバの組み合わせによる対応は追加仕様であり、周辺機器メーカーも乗り気ではなく、OSの標準仕様として盛り込まれる Windows 98 が登場するまでは様子見の感が強く、同様にMacintosh環境においてもMac OS 8.6頃までは数多くの不具合と問題を抱え、共に不安定な状況が続いた。
日本国内においてUSBに対して動きが素早かったのは、USBの仕様策定にも関わったNECである。NECはPC-9821やPC98-NXにUSBポートを搭載するだけでなく、1997年にはTA、マウス、キーボード、スキャナ、プリンタ、ジョイスティック等多種のUSBデバイスを登場させていた。ただし、これらの素早い展開は一部にWindows98以降でサポートされない物も出てくるなど混乱を生じる原因ともなった。
最初のホストアダプタ製品は、1996年にPC向けのPCIインターフェイスに増設するカードとして登場した。
またIntelが1996年にリリースしたPC向けチップセット430HXにおいてUSBホストアダプタ機能を内蔵すると、USBを搭載したPCは急速に普及を開始する。
IBMは、AptivaJ/Hシリーズ1996年11月モデルでオンボードのUSBポートを備えた機種を登場させた(前述の430HXチップセットの採用による)。しかしキーボードやマウスはPS/2ポートに接続されていた。
当時のWindows 95 OSR2では、USBデバイスのサポートは限定的なものであったため、IBM側では動作を保証しない非公式のUSBドライバを添付するに留め、該当機種に付属したマニュアルにはこのドライバの入った付属ディスクに動作未保証が明記され、同社サポートダイヤルでもプリインストールのWindows95と付属ドライバで動作させていた環境では動作保証はないとアナウンスしていた。これらはAptivaに限らず、同時期の他の互換機についても同様である。これらの機種のUSBポートは、Windows 98等のUSBサポート機能のあるOSを導入した際に、はじめて正式対応される性質のものであった。
標準添付のマウスやキーボードをUSBによって接続しPS/2ポートを廃した製品は、日本国内においてはNECが1997年秋に発売したPC98-NX(PC/AT準互換機)が最初とされる。これはUSB接続のマウスとキーボードを「レガシーエミュレーション」によりPS/2デバイスのフリをさせるようにしたものである。ただし、初期のPC98-NXについてはPS/2ポートはシステム基板上に存在し筐体側で塞がれているに留まり、またシリアル/パラレル等のレガシーポートも健在である等、レガシーフリーを徹底したものではなかった。また当時の一部機種ではBIOSのデフォルト設定に問題があり、当時のLinux 2.4系Kernel(カーネル側でもレガシーエミュレーションを想定していなかった)のインストール時に正しく認識することができなかった。このような経緯を受け、後にサードパーティ各社から発売されたUSB機器の中には、トラブルを嫌気してPC98-NXでは動作保証しない旨表示するものも存在した。
なおUSB1.1に正式対応したのはWindows 98 Second Editionからで、その後登場したUSBデバイスは初期版Windows 98以前を対応環境に含めない場合がほとんどである。ただしSecond EditionもUSBマスストレージクラス(後述)などのドライバを標準装備していないため個別にドライバをインストールする必要があり、挿したらすぐに使える便利さは備えていない。
このようにUSBホストアダプタの実現と搭載は早かったものの、PC互換機を中心とした市場では、これらの接続インターフェイスの移行を無闇に急き立てられることはなく、移行は両者が併存する形で緩やかなものとなった。長年に渡って互換性が検証され、よくメンテナンスされた「枯れた」レガシーインターフェイスは動作も安定しており、実際にマウスやキーボードを接続するPS/2は割り込み処理によって低負荷で安定した動作を実現しており、またプリンタや外付けストレージデバイス等を接続するパラレルポートもECPによる転送速度はUSB1.1よりも高速であり、SCSIはさらに高速であった。これらのレガシーインターフェイスの多くは、ホットプラグにこそ対応しないもののプラグアンドプレイへの対応は完了しており、ユーザビリティの面でも特に不自由が無かったといった事情も重なったため、USB1.1の段階では性能はもとより利便性の面においても移行にメリットを見出し難いという事情も存在していた。
PC市場においてUSBデバイスはUSB2.0が登場した2000年頃より本格的な普及を開始し、現在では外付け用周辺機器の接続用バスの主流の座はUSBに移っている。レガシーバスを搭載しないレガシーフリーPCも現れており、特にノートパソコンでは比較的早い時期から特に珍しいものではなくなっていた。しかしUSBとレガシーポートの併用もまた、実に10年以上の長期に渡り続いている。レガシーポートを搭載したPCもごく最近まで一般的に販売され続けて来ており、2000年代における現状としては、完全な移行はUSBの登場から10余年をもってようやく完了しつつある、という状態である。
米調査会社In-Stat社は2007年に全世界で出荷されたUSBのポート数は26億ポートに達したと伝えた。I社はこの数が2012年には43億ポートになり、この内USB 3.0は4.5億ポートとなると予測している[1]。
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