Universal_Serial_Bus
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歴史

USB(ユニバーサル・シリアル・バス)は、それまでのレガシーインタフェースに代わる新たな汎用バス・インタフェースとして、コンパックインテルマイクロソフトNECなどにより策定された。

USBインタフェースは、当初からホットプラグを可能とする画期的なインタフェースとして注目を集め、Microsoft WindowsにおいてはWindows 95 OSR2から、MacintoshにおいてはMac OS 8.1からサポートされるようになった。ただし、Windows 95 OSR2とUSB Supplemental Support、及びメーカー提供のデバイスドライバの組み合わせによる対応は追加仕様であり、周辺機器メーカーも乗り気ではなく、OSの標準仕様として盛り込まれる Windows 98 が登場するまでは様子見の感が強く、同様にMacintosh環境においてもMac OS 8.6頃までは数多くの不具合と問題を抱え、共に不安定な状況が続いた。

日本国内においてUSBに対して動きが素早かったのは、USBの仕様策定にも関わったNECである。NECPC-9821PC98-NXにUSBポートを搭載するだけでなく、1997年にはTA、マウス、キーボード、スキャナ、プリンタ、ジョイスティック等多種のUSBデバイスを登場させていた。ただし、これらの素早い展開は一部にWindows98以降でサポートされない物も出てくるなど混乱を生じる原因ともなった。


PC/AT互換機

最初のホストアダプタ製品は、1996年にPC向けのPCIインターフェイスに増設するカードとして登場した。

またIntelが1996年にリリースしたPC向けチップセット430HXにおいてUSBホストアダプタ機能を内蔵すると、USBを搭載したPCは急速に普及を開始する。

IBMは、AptivaJ/Hシリーズ1996年11月モデルでオンボードのUSBポートを備えた機種を登場させた(前述の430HXチップセットの採用による)。しかしキーボードやマウスはPS/2ポートに接続されていた。

当時のWindows 95 OSR2では、USBデバイスのサポートは限定的なものであったため、IBM側では動作を保証しない非公式のUSBドライバを添付するに留め、該当機種に付属したマニュアルにはこのドライバの入った付属ディスクに動作未保証が明記され、同社サポートダイヤルでもプリインストールのWindows95と付属ドライバで動作させていた環境では動作保証はないとアナウンスしていた。これらはAptivaに限らず、同時期の他の互換機についても同様である。これらの機種のUSBポートは、Windows 98等のUSBサポート機能のあるOSを導入した際に、はじめて正式対応される性質のものであった。

標準添付のマウスやキーボードをUSBによって接続しPS/2ポートを廃した製品は、日本国内においてはNEC1997年秋に発売したPC98-NXPC/AT準互換機)が最初とされる。これはUSB接続のマウスとキーボードを「レガシーエミュレーション」によりPS/2デバイスのフリをさせるようにしたものである。ただし、初期のPC98-NXについてはPS/2ポートはシステム基板上に存在し筐体側で塞がれているに留まり、またシリアル/パラレル等のレガシーポートも健在である等、レガシーフリーを徹底したものではなかった。また当時の一部機種ではBIOSのデフォルト設定に問題があり、当時のLinux 2.4系Kernel(カーネル側でもレガシーエミュレーションを想定していなかった)のインストール時に正しく認識することができなかった。このような経緯を受け、後にサードパーティ各社から発売されたUSB機器の中には、トラブルを嫌気してPC98-NXでは動作保証しない旨表示するものも存在した。

なおUSB1.1に正式対応したのはWindows 98 Second Editionからで、その後登場したUSBデバイスは初期版Windows 98以前を対応環境に含めない場合がほとんどである。ただしSecond EditionもUSBマスストレージクラス(後述)などのドライバを標準装備していないため個別にドライバをインストールする必要があり、挿したらすぐに使える便利さは備えていない。

このようにUSBホストアダプタの実現と搭載は早かったものの、PC互換機を中心とした市場では、これらの接続インターフェイスの移行を無闇に急き立てられることはなく、移行は両者が併存する形で緩やかなものとなった。長年に渡って互換性が検証され、よくメンテナンスされた「枯れた」レガシーインターフェイスは動作も安定しており、実際にマウスやキーボードを接続するPS/2は割り込み処理によって低負荷で安定した動作を実現しており、またプリンタや外付けストレージデバイス等を接続するパラレルポートもECPによる転送速度はUSB1.1よりも高速であり、SCSIはさらに高速であった。これらのレガシーインターフェイスの多くは、ホットプラグにこそ対応しないもののプラグアンドプレイへの対応は完了しており、ユーザビリティの面でも特に不自由が無かったといった事情も重なったため、USB1.1の段階では性能はもとより利便性の面においても移行にメリットを見出し難いという事情も存在していた。

PC市場においてUSBデバイスはUSB2.0が登場した2000年頃より本格的な普及を開始し、現在では外付け用周辺機器の接続用バスの主流の座はUSBに移っている。レガシーバスを搭載しないレガシーフリーPCも現れており、特にノートパソコンでは比較的早い時期から特に珍しいものではなくなっていた。しかしUSBとレガシーポートの併用もまた、実に10年以上の長期に渡り続いている。レガシーポートを搭載したPCもごく最近まで一般的に販売され続けて来ており、2000年代における現状としては、完全な移行はUSBの登場から10余年をもってようやく完了しつつある、という状態である。

米調査会社In-Stat社は2007年に全世界で出荷されたUSBのポート数は26億ポートに達したと伝えた。I社はこの数が2012年には43億ポートになり、この内USB 3.0は4.5億ポートとなると予測している[1]


Macintosh

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Macintoshでは、1998年iMacで標準装備された。こちらはモニタ一体型の斬新なデザインとともに、従来の汎用インターフェイスADBのみならずSCSIシリアルポートも廃しUSBへ一本化するなど、PC98-NXよりさらに思い切った仕様で登場し、話題と議論を呼んだ。従来はUSB機器の製造・販売に躊躇していた周辺機器メーカーも、既存のインターフェイスを扱うことができなくなったiMacシリーズ向けとしてUSBへの対応を迫られる形となり、シリアルポートやSCSIなど従来アダプタの排除を行わず切り替え需要も発生しなかったPC/Windows向けのUSB機器に対し、iMacに向けた製品として市場投入が行われるようになった。

またこのUSB接続の周辺機器が次々に発売されて行く中では、専用のデバイスドライバを必要としないハードウェア(OSやUSBサブシステムに内包されたクラスドライバで動作する、マスストレージクラスやヒューマンインターフェイスデバイス等)の場合は単一パッケージの製品がWindowsとMac双方で接続可能となるものもあり、また一部製品では両環境向けのデバイスドライバを同梱するものや、ハードウェア自体は同一でありながらMac向けとWindows向けのドライバを添付した製品をそれぞれ別パッケージとして供給するものなども現れ、iMac本体に合わせたトランスルーセントデザインのUSB周辺機器が相次いで発売された事もあって、Mac市場では一気に普及が進んだ。

ただ、こういった刷新に等しい切り替えに関しては、iMac/Macintoshシリーズの販売元であるApple社の製品で旧来製品からiMacに切り替えたユーザーのうちに、従来機種用の周辺機器が使えなくなるという混乱を生んだ。その一方で、既存のADBポートを搭載し、USBポートを持たないMacintosh旧機種向けには、サードパーティーからPCIバスに挿入するUSBホストアダプタも発売された。これはPC互換機用のホストアダプタカードと同様の製品であり、実際に単一のカード/パッケージでPCとMacの双方に対応した製品も存在した。

iMac自体はオールインワンで必要最小限の機能をまとめた初心者向け機種としての性格付けから、iMacが「はじめてのApple・初めてのパソコン」となったユーザーには、プラグアンドプレイは「難しいことを考えずに繋げば動く」という利便性を発揮、これら初心者ユーザーには歓迎され、独特なスタイルも相まって、幅広い層に受け入れられていった。これは当時、同機が社会現象になるほど流行したことにも現れている。

その一方で、iMacを「安価で最新のMacintosh後継機」と誤解した旧機種からの乗り換えユーザーは、旧機種用に買い揃えてあった既存のADB接続による周辺機器が使えなくなって、それら周辺機器の買い替えを迫られた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki