紫外線ランプは生物学研究所と医療施設で場所や道具の殺菌に使用される。 市販の低圧水銀灯は254nmの紫外線を86%放射する。DNAの紫外線に対する吸収スペクトルは、約265nmと約185nmの2箇所にピークを持ち、この254nmは、その片方とよく一致する。185nmの紫外線は、DNAへの吸収率としては良いが、空気中の酸素や、ランプに使用される石英ガラスが、185nmに対して不透明であるため、この用途には使用されない。 これらの殺菌用の波長の紫外線は、DNAの隣接した塩基を二量体化する。微生物のDNA上にこれらの欠陥が十分に蓄積すれば、(たとえその微生物が死滅しないとしても)、微生物の増殖は抑えられ、無害になる。実際には、紫外線の照射の隙間や影により、照射されない微生物が存在するため、これらのランプは他の殺菌技術の補助として使用される。
上水道の殺菌
紫外線は効果的な殺ウイルス、殺菌効果を有している。これを排水処理施設のみでなく、上水道の殺菌処理に使用するということが、海外では実施されている。SODISと呼ばれる工程は、スイスの研究機関により広く研究され、少量の水の処理には利用可能であることが証明された。この工程では、汚染された水を透明なプラスチックビンに入れ、6時間強烈な日光を浴びせる。汚染された水は2つの同期した装置においてこの処理を行われ、UVA(波長320-400nm)の照射を受け、水温が上昇する。水温が50度より上昇すれば、殺菌工程は3倍の速度になる。日本では塩素による殺菌を行っているが、1970年代後半から、塩素と水中の有機物の反応によるトリハロメタン等の発ガン性物質の生成が問題となり、紫外線による消毒が注目をあびている。
この紫外線殺菌は紫外線からDNAを守る細胞壁等を持っている原生生物(例えば、ジアルジア)と比較して、むき出しに遺伝情報を持っているバクテリアやウィルスに対して有用であると考えられていた。しかし、近年、紫外線が微生物であるクリプトスポリジウムの駆除に効果的であるということが発見された。その報告結果では、実際に飲料水を処理する方法として、2つの米国の特許と紫外線を利用している。
実験はジアルジアがexcystationの状態であるより、infectivityの状態にあるとき、UVCの放射に非常に影響されやすいことが判明した。これにより、原生生物は高照射のUVCに対して耐性があるが、低照射で殺菌されることが判明した。
消費者による「新鮮」もしくは「新鮮に近い」食品の要求により、食品加工手法に非加熱的な方法を使用する要望が増加している。更に、食中毒に対する危険を避けるための食品加工方法の改善要求も存在する。
紫外線は、不要な微生物の除去のために、食品生産において使用されている。 例えば、フルーツジュースの低温殺菌工程では、強度の強い紫外線の照射が使用されている。この工程の効果はジュースの紫外線吸収度(ビールの法則)に依存する。
火災報知器には、紫外線の検知器が用いられる。物質は燃焼する際に特有のスペクトルを放出するが、ほとんどの物質(例えば、炭化水素、金属、硫黄、水素、ヒドラジン、アンモニア等)は紫外線領域と赤外線領域両者に発光スペクトルを持つ。例えば、水素が燃える炎は、185?260nmの範囲で強く、赤外線領域で弱く発光が存在する。一方、石炭の炎は非常に弱い紫外線と非常に強い赤外線の波長の光を放出する。このように火災検知器は、紫外線と赤外線両者の検知器を備えた方が、紫外線のみの検知器より信頼性が向上する。
全ての炎には、多少の差はあるがUVBバンドの放射が存在する。一方、太陽の光におけるこのバンドの紫外線は地球の大気により吸収される。その結果、紫外線検知器は、太陽の光に反応し警報をならさず(「太陽に対して不感」)、検知器は室内外どちらにおいても使用可能である。
火災以外の用途として、紫外線検知器は、アーク放電、電気火花、稲妻、非破壊検査に使用されるX線、放射性物質の検知にも使用される。
紫外線吸収ガスや蒸気は、炎からの紫外線を減少させ、炎の検知能力を減少させる。同様に霧状のオイル(オイルミスト)の存在や、検知器上へのオイルの皮膜の付着は同様の効果をもたらす。
これらの紫外線検知器は、シリコンカーバイド(SiC)と窒化アルミニウム(AlN)を用いた、固形デバイスを用いたものと、光電管の原理を利用したガス管を用いたものがある。
一部の接着剤と保護膜は、光反応性の樹脂を成分としている。特定の波長の紫外線を適切な量と強さで照射することにより、光反応(重合)が生じる。接着剤等の樹脂は硬くなるか、分解される。この反応は非常に早く、数秒もかからない。用途は、ガラスやプラスティックの接着、光ファイバーの保護、床の保護、オフセット印刷の紙仕上がりと歯の充填材、フォトリソグラフィーに使用されるフォトレジスト等が存在する。
紫外線のライトは、一部の国の公衆便所や公共の輸送機関で薬物の乱用の阻止を目的として設置されている。これらのライトの青い色は、皮膚の蛍光と組み合わさって、薬物常習者が静脈を見つけることを困難にする。しかし、麻薬常習者が公衆便所の外で静脈の位置に印をつけ、中でその印を確認できることから、このライトの有用性は疑われている。抑止効果に関しての裏づけとなる証拠はない。
UV-EPROMなどEPROM(消去可能プログラマブル読み込み専用メモリ:Erasable Programmable ROM)の一部は紫外線の照射によりメモリ内容の消去が可能である。EPROMは電源を切っても記憶内容が消えないROMとして使用できるが、チップに紫外線を照射することでメモリの消去が可能である。書き込みと消去にはストレスがかかるため、通常、書き換え可能回数は20回前後であると言われている。
紫外線は、接着剤のために低表面のエネルギーポリマーを準備することに利用できる。紫外線を浴びたポリマーは、ポリマーの表面エネルギーの上昇により、酸化する。一旦ポリマーの表面のエネルギーが上昇すると、接着剤とポリマー間の結合は強くなる。