世界時にはいくつかの種類が存在する。
UT0は天文台で恒星や銀河系外電波源の日周運動の観測、あるいは月や人工衛星の継続観測によって決められる世界時である。UT0は地球の地理学的極が自転の極からずれた分の補正を含まない。このずれは極運動と呼ばれ、地球上の任意の場所の地理学的位置が数メートルずれる原因となる。そのため、異なる天文台で同じ瞬時に求めたUT0は異なる値になる。よってUT0は厳密な意味では"Universal"ではない。
UT1はUT0から観測地の経度に表れる極運動の効果を補正して計算される値である。UT1は地球上のどこでも同じ時刻であり、静止座標系に対する地球の真の回転角を定義する。地球の自転速度は一様ではないため、UT1は1日あたり±3ミリ秒程度の不確定性を持つ。
UT1RはUT1から35日以内の短周期の変動を取り除いたもので、UT1よりも進度が滑らかな時刻である。
UT2は現在ではほとんど使われず、ほぼ歴史的興味の対象である。UT2はUT1を均した時刻である。UT1には周期変動以外の不規則性も含まれている。その不規則性には季節変動の効果があり、以下の慣習的な補正式によって大部分を取り除くことができる。
ここでのtはベッセル年で表した時間である。
UTC(協定世界時)は市民向けの常用時刻が基準としている国際標準である。UTCは原子時計で測定され、必要に応じて閏秒と呼ばれる1秒を導入することによってUT1との差が0.9秒以内に保たれている。現在までのところ、閏秒の値は常に正である。1秒未満の精度が必要でなければ、UTCをUT1の近似として使うことができる。
参考文献
Peter Galison. Einstein's clocks, Poincare's maps: Empires of time. New York: W.W. Norton & Company, 2003. ISBN 0393020010. Discusses the history of time standardization.
O'Malley, Michael. Keeping watch: A history of American time. Washington: Smithsonian, 1996. ISBN 1560986727
Seidelman, P. Kenneth, ed. Explanatory supplement to the Astronomical Almanac. Mill Valley, California: University Science Books, 1992. ISBN 0935702687.
関連項目
サンドフォード・フレミング
恒星時
時刻系
カテゴリ: 時間
更新日時:2008年9月14日(日)07:21
取得日時:2008/11/17 12:46