安定した放映枠を獲得することに成功したUHFアニメは、2003年1月に往時のWOWOWに匹敵する5つの枠に増加し、アニメ番組として大幅な発展を遂げることとなった。
まず、前述の『THE ビッグオー』の続編である『THE ビッグオー 2nd Season』がUHFアニメとして放映された。また、黎明期にUHFアニメを利用して製品のプロモーションを行っていたエルフによるメディアミックス展開の一環として『らいむいろ戦奇譚』がアニメ化され放映された。さらに、『ナジカ電撃作戦』を制作したスタジオ・ファンタジアによるオリジナルアニメ『ストラトス・フォー』も放映されており、UHFアニメが多種多様なジャンルを持つアニメとして定着することに成功した時期でもあった。この時期以降、UHFアニメは加速度的に増加し、発展していくこととなる。
関西・中京地区において広域局で放送される作品が増えたのもこの時期からで、2003年1月期に開始の『ガンパレード・マーチ ?新たなる行軍歌?』は「放送局が制作に関与しないUHFアニメ」としては初の、両地区で広域局(MBS・CBCの組み合わせ)放映を果たした[19]。更に同年4月期にはMBSが制作委員会に参加の『成恵の世界』が放送開始され、この作品で初めて「CBCおよび関東地区の独立U局との組み合わせで、しかもいずれの地区でも同クールで放送」するというスタイルを確立した(ただし、関西地区では特番の関係で大きく遅れる場合も散見されるようにはなるが)。
2003年7月からは、IMAGICAエンタテインメント(現IMAGICAイメージワークス)制作幹事を務めるアニメ枠『アニメ魂(後に「アニメスピリッツ」に変更)』の放映が開始された。同枠作品は独立U局だけではなく、衛星放送局や地方の放送局など、幅広いエリアで放送されている[20]。
2003年10月期からは「フジテレビの深夜アニメ放映スケジュールの破綻」が原因で、関西テレビ (KTV。FNS) ・東海テレビ (THK。FNS) がUHFアニメの放映局に事実上加わっている。最初の作品は『藍より青し?縁?』(フジテレビで放映された作品の続編。翌年7月には再放送が行われた[21]。UHFアニメの再放送は、一時期KBS京都での『アニメ魂』枠でも行われていたが、その後は暫く皆無に近い時期が続いた)。
2004年1月には、史上初となる18禁OVAの続編の一般向けアニメ『MEZZO -メゾ-』が放送され、4月からは初めてのメジャーな少年漫画を原作とするUHFアニメである『美鳥の日々』が放映された。
これらはUHFアニメのアニメ媒体としての認知度が高まったことを示していると考えることもできる。一方で放送枠の際限ない拡大は番組の粗製濫造を招き、安易にお色気やバイオレンス(あるいは魔法といったファンタジー)を並べ稚拙な演出でつないだだけといった作品も増えていった。
2005年に入っても、作品の傾向や放送形態などにおいて新たなスタイルが見られるようになった。
2005年1月にはWOWOWノンスクランブル枠で放送された『グレネーダー?ほほえみの閃士?』が、オープニング、エンディング、一部のシーンを差し替えてテレビ神奈川・毎日放送・メ?テレで放送された。
2005年4月には山田風太郎の小説を漫画化した『バジリスク ?甲賀忍法帖?』がUHFアニメとして放送され、2005年7月にはちばあきおの野球漫画を原作とする『プレイボール』が首都圏では独立U局で放送された[22]。
2005年4月 - 6月に放送の『英國戀物語エマ』や2006年1月 - 6月に放送の『Fate/stay night』、同年10月 - 12月に放送の『夜明け前より瑠璃色な ?Crescent Love?』は、製作企業の一角にTBSが名を連ねながらも、TBSは自局で放送せずUHFアニメとして展開することを選択した(『英國戀物語エマ』は自社系列の衛星放送局TBSチャンネル及びBS-iや後にアニマックスで、『夜明け前より瑠璃色な ?Crescent Love?』はBS-iや後にAT-Xでの放送あり)。
また、2005年7月から放送された『おくさまは女子高生』は、当初テレビ朝日での放送が行われる予定だったのが、各種事件の影響などからテレビ朝日での放送がキャンセルされ、独立U局がある地域はその局で放送される(独立U局が無い地方は基本的にANN系列局で放送)という、結果的にUHFアニメとしての展開をとることとなった(ただし北海道と福岡ではテレビ東京系のテレビ北海道とTVQ九州放送で放映)。
さらにこれまでのCS放送のコンテンツとしての活用だけでなく、『灼眼のシャナ』『ノエイン もうひとりの君へ』(共に2005年10月から放送)のように、テレビ放送から数日後にインターネット上でのストリーミング配信を一定の期間無料で行うという試みも始まった。これまでもUHFアニメの中には全話放送終了後にストリーミング配信[23]をする例はあったが、各話放送後すぐに配信するアニメが急増[24]したのはこの頃からである。このことからUHFアニメの第3の放送形態としてインターネットが使われることになったとともに、UHFアニメがインターネットでの新たなコンテンツとして活用されるようになったという事が言える。
2006年4月期のUHFアニメは計18本と「史上最大の作品数」となり、今なおUHFアニメの隆盛は続いている(主な放送局も2006年に朝日放送(ABCテレビ。ANN)、読売テレビ (ytv。NNS) 、2007年には中京テレビ が加わり、また徐々にではあるが、これまで放映実績がなかった地方局でのUHFアニメの放映も増加傾向にある)。この頃及び、同年7月頃からTOKYO MXでのUHFアニメの放映本数が急激に増加傾向を見せるようになっている。
また、『魔法少女リリカルなのはA's』や『涼宮ハルヒの憂鬱』、『らき☆すた』などの作品の主題歌がオリコンシングルチャートにTOP10入りを成し遂げた。