ThinkPad(シンクパッド) は、1992年にIBMによって開発され、2005年のIBMのPC事業売却に伴い現在はレノボによって開発・販売されているノートパソコン。
目次
1 特徴
2 概要
2.1 ハードウェア
2.2 ソフトウェア
2.3 サービス
3 名前の由来
4 現在
5 最近のシリーズ
6 過去のシリーズ
6.1 過去のアルファベット+2桁シリーズ
6.2 3桁シリーズ
6.3 ThinkPad i Series
6.4 その他のシリーズ
7 ウルトラベイ
7.1 ウルトラベイの種類と対応機種
8 ThinkPadと呼ばれなかったもの
9 IBM社内で使われたニックネーム等
10 関連項目
11 外部リンク
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かつては、開発から今日へ至る一貫した特徴がエグゼクティブクラスのビジネスツールという立場から逸脱しない点にあったが、昨今のOSの特徴やニーズ等から、次第にオールラウンドな商品戦略へ移りつつある事が伺える。しかしながらThinkPadブランドが、高品質を追求している点に変わりはない。以下の点が代表的特徴となる。
数値的な性能(軽さ、駆動時間、数値的耐衝撃性等)を追わず、実用的性能に特化。
タイピングをコンピューティングの根幹と位置づけ、これにおける妥協をしない設計。
余計なハードウェア・ソフトウェアを極力排除し、基本機能に忠実。以前のOS用のドライバも提供されているため、対応OSであればOSを入れ換えても安定して動作させることができる。
保証・保険・修理等を効率良く受けられるサポート体制。
部品単品での注文等、パワーユーザへ向けた配慮。
ハードウェア松花堂弁当の器ThinkPadのタッチパッド+トラックポイントThinkPad760LD 弁当箱の由来にもなった構造 HDDやFDDはカートリッジ方式を採用して簡単に取り外せる仕様になっている
つや消し黒の筐体を基調に、赤いトラックポイントをアクセントとして配する重厚なデザインが外観的特徴である。もともとIBM PCでは汎用機同様の灰色とクリーム色の組み合わせが使われており、実際、初代ThinkPadの前身といえるPS/55 5535-SというラップトップPCでは、伝統的なクリーム色が使われている。この伝統とは一線を画すデザインが採用されるまでには、IBM社内で幾分議論があったようである。最終的にこのデザインを決めたのはIBMのデザイン顧問であったリヒャルト・ザッパーであり、その過程での実質的な中心人物は、神奈川県にあるIBM大和事業所にいた山崎和彦である。山崎は、松花堂弁当の弁当箱をコンセプトにしてThinkPadデザインを創造したようである。関係者がアメリカで出版した書物には、“Japanese Bento Box”として紹介されている(D. Dell and G. Purdy, "ThinkPad: A Different Shade of Blue," SAMS.)。
高級ビジネスツールとしてThinkPadが高い評価を受けてきた大きな理由に、そのキーボードの完成度の高さがある。ThinkPadは基本的にすべてのモデルにおいてフルサイズキー(キーピッチ・キーサイズが18mm以上) かつ キーストロークの大きめ(約2.5mm) の7列配列のキーボードを採用しており、Insert/DeleteキーやPageUp/PageDownキーなどの幾何学的配置がデスクトップ用キーボードと変わらないように工夫されている。筐体の高い剛性とあいまって、その重たすぎず軽すぎない打鍵感は長い間プロ用として他社の追随を許さない高い評価を得てきた[1]。中でもThinkPad 600シリーズのキーボードは、ノートPC史上の最高傑作であると言われている。 かつてはWindows以外のOSを使用することも考慮していたためか、一部のモデルを除いてあえてWindowsキーを設けていなかったが、開発がLenovoに移行した60番台以降のモデルはWindowsキーが設けられている。
製品の買い替えにおいてもThinkPadを使い続けるユーザーが多いとされる。すなわち携行性を高めるために機能を制限することを拒否した頑固な姿勢が消費者の信頼を勝ち得てきたといえよう。
黒の筐体と並んでデザイン的中核となるのが、赤いキャップを配されたトラックポイントと呼ばれるポインティングデバイスである。トラックポイントは元々、無重力の宇宙空間ではマウスが使いづらいことから、代替のポインティングデバイスをNASAが要望し、それに応える形で開発されたという説もある。しかし、実際にはトラックポイントを初めて搭載した製品は、ThinkPad 700Cとして1992年10月にアメリカで発表された。モバイルコンピュータとして机の上でだけ使うとは限らないThinkPadに、マウスを使えない環境でもポインティング操作を可能にするテクノロジーが必要とされポインティングスティックが開発された。IBMはこれをThinkPad誕生の瞬間としている。なお、トラックポイントのアイディア自体は、1990年にテッド・セルカーらにより国際学会で発表されたのが最初のお披露目である(J.Rutledge and T.Selker, "Force to motion functions for pointing," INTERACT'90: Proceedings of Human Computer Interaction, pp 701-705.)。その後IBMフェローとなったセルカーだが、1999年にIBMからMITのメディアラボに移った。